西暦2608年の日本。度重なる戦争や政治的反乱等で、世界遺産などの重要な文化物が焼失してしまった世界。一度滅びかけた文明も数百年で大分元通りとなるが、人々にとって”過去”を物語る”歴史”を知る術が欠けていた。
主人公の緑山沙智は、自分が属
する国立考古学研究所の命でAI“サペンティアム”(通称サティア)と共に時空移動がインストールされた転送器を使って、時空を旅する。
サティアは”ヴィンクル”という量子型端末に内包され、その端末には情報を記録する専用のハードディスクがある。
時空を遡って旅をする沙智の使命は、そのハードディスクに過去の世界で自分が得た知識や経験を記憶し、集めること。
しかし、その機械を使いこなすためには、一つの代価があった。
それは”時代を超える度にそこで出逢った人々の事や感情が記憶からなくなってしまう”事。
”自分にしかできない事”と思い日々取り組むも、18歳の少女らしい普通の生活も望んでいる沙智。そんな葛藤を抱えながらも、彼女は己の使命に日々向き合う事となるのであった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-13 17:45:07
202690文字
会話率:46%
他サイトhttp://home.att.ne.jp/theta/coco/との重複投稿となります。過去作に光を当てるべく参上いたしました。
3日で死を迎えると言う主人公。歩み続けていくその不確かな足取りの中で、彼は一体何を見るのか。何を、見
つめ続けて行くのか。
製作当時(2004)の宣伝文サルベージしたのでついでに:
余命三日の改造人間「天使」は、彼がその望まぬ改造をされる前に愛し合っていた人を道しるべとして、偽りの天国からの脱出を図る、己の死を覚悟しながら。
あとキャッチコピー:
"太陽と、君と、私の生きた、日々の、全て。"折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-05 05:39:43
46663文字
会話率:68%
飛鳥の家は古い温泉宿である。その宿の一角には、白狐を奉っている祠がある。
飛鳥は、子供の頃から、他の人には見ることができない白狐のハクアと共に、過ごしてきた。
雨模様が続くある夏 、飛鳥の家に従兄の泳魚がやってくる。その従兄もまた、
ハクアの姿を見ることができた。
飛鳥と泳魚は短い夏の日を過ごす。
龍が住むと伝えられる滝を見に行ったり、神社で行われる祭りへ行ったり、蛍を見に行ったり、本来ならば、何の変哲もない日常の出来事のはずであった。
湿った空気の匂いが漂う夏の盆。夢と現の挟間にある時期。その日常の風景は、非日常の一雫に揺らいでいた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-03-15 20:00:00
33042文字
会話率:44%