近世ヨーロッパの小さなとある町。 この美しい田舎町は夜になると魔物が暗躍する場所へと変わる。 アヴリルは吸血鬼と人間のハーフであり名うてのヴァンパイアハンターだったが、いつしか自分の仕事に疑問を持つようになっていた。
ある日、アヴリルは
狩りに失敗し、吸血鬼の王とその従者センメルに捕われて血を与える契約をすることになった。吸血鬼のエサとしての生活は案外平穏であり、心優しい王に次第に魅かれて行くアヴリルだったが、「ハーフ」と契約すると力が強まるという噂を知り、その真相を追究するためにハンターの本拠地である大本院へ向かう。
そこで教主から、全ては教主の策略であると聞かされる。ハーフの血は実は王の力を弱めるため、この期に乗じて王を討伐することがアヴリルの本当の任務だった。アヴリルは王と二人きりとなり討伐の機会を伺っていたが、王の元婚約者についての話を聞き、決意が揺らぐ。その時王の叔父であるヘンリーが現れてアヴリルの銃を奪い、王を撃ってしまう。ヘンリーはアヴリルも殺そうとするが王が庇って代わりに深手を負う。
牢につながれたアヴリルだったが、センメルの計らいで放たれて大本院に向かい教主と対峙する。しかし、そこにヘンリーが現れて教主とアヴリルを倒しこの世界の王となろうとする。とっさの機転で辛くもヘンリーを倒したアヴリルはその足で城に向かう。自分を倒させて契約を解くために王に銃を向けるが、芝居を見抜かれる。そして王は、今までの償いがしたいなら一生仕えよ、とアヴリルを妃にすることを決めた。
結婚の儀の前日、王はアヴリルに全てを知った上で叔父をあぶり出すために撃たれたと話す。身を呈してアヴリルを庇ってしまったことだけが誤算だったと語る王には、陰謀渦巻く王宮で生きて来たものの風格があった。
そして婚礼の儀で王はアヴリルに愛の証として真の名前をつげ、アヴリルは王の想いを受けいれた。吸血鬼たちの宴は夜通し続いたのだった。
Pixiv自作品「武装少女と吸血鬼は相性が悪い」を改稿したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-10-21 14:50:36
19528文字
会話率:56%
記憶喪失でかなり天然な王子妃と、太古の森に棲む「夜の眷属」の絆。それにふりまわされるごく普通の王子サマの攻防戦。
実体はかなり悲劇な事件の顛末。
最終更新:2015-10-02 00:00:00
57642文字
会話率:40%
帝国の退役軍人である青年と、帝国の決戦兵器と称された被検体の少女が紡ぐお話。舞台は近世ヨーロッパ風、大国に属する軍と軍がひとつの国境を巡って争うファンタジー戦記。
最終更新:2014-07-27 22:46:48
44924文字
会話率:25%
剣と槍から銃と大砲の時代へと移り変わりつつあった時代
宗教権力から世俗権力への移行が進んだ時代
戦場では貴族と傭兵達がまだ幅を利かせていた時代
辺境の集落、立身の夢を見ながら暮らす少年ユアンは、傭兵カティとの出会いをきっかけに外の世界に飛
び出すことになる……
舞台は近世ヨーロッパ風の仮想世界で、繰り広げられるファンタジー小説です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-12-14 16:34:43
45615文字
会話率:58%
Jakob Thomasius, Erotemata metaphysicae pro incipientibus, 1670の日本語訳です。近世ヨーロッパの形而上学は、教科書的著作の翻訳がないため、初学者には非常に分かり難い分野になってい
ます。今回の投稿が、少しでも日本における哲学の理解と普及に役立てれば光栄です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-10-11 01:00:00
108826文字
会話率:0%
国立の附属幼稚園に勤めていた伊勢真梨は、気づいたら道路にできた穴に落ちました。落ちた先は異世界のフィルディ王国のエディハム家の庭。やり手の商人エディハムさんに拾われ、とりあえず居候生活開始しますが、異世界に慣れたら自立したい。前職を生かして
先生にと思っていた真梨ですが、えっ、ここには幼稚園はないの?思わぬ方向に話は進み……でも流されません!幸せは自分の力でつかみます!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-09-29 17:46:04
20348文字
会話率:37%
舞台は近世ヨーロッパ。かつて海軍を捨てて海賊になった男の恋人は、海の魔物だった。今までなんとか人間に紛れて暮らしていたものの、とうとうその血が抑えられなくなった。一方、母から譲り受けた魔物の血に悩まされるイギリス海軍の将校。居場所を欲する
者達が選んだ道は?シリーズ『蒼碧の鎖』第五作です。話の系列的には、第一作と第四作の間です。ファンタジー要素は多めなつもりです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-07-17 17:11:13
23468文字
会話率:43%
舞台は近世ヨーロッパ。何年も前、とある事件をきっかけに、海軍を飛び出し海賊になった男と、彼と過去に因縁があり、海賊の両親を持つイギリス海軍の貴族将校。更に、強大な力を持つスペイン海軍の将校も加わり、因縁に決着をつけるべく、彼らを中心に世界
が今、動き始める―。『蒼碧の鎖』シリーズ第4部です。第1作目の続きになっています。ファンタジー要素は少なめ、残酷描写ありです。ご注意ください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-06-21 16:01:02
47696文字
会話率:42%
舞台は近世ヨーロッパ。東の海賊王の息子である少年は、なぜかイギリスのとある貴族の子として育っていた。そして、彼は左目に呪いを受けていた。その力を狙ってスペインが、再び制海権を手に入れようと動き出す。孤独を好む少年を待ち受けていた運命は・・
・。
シリーズ『蒼碧の鎖』の外伝です。話的には前作よりも前の設定ですが、これはかなり独立したものになりそうです。かなりファンタジー色濃い目にしました。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-04-19 18:30:50
20882文字
会話率:46%