十六歳のJK、神村真弓は、小さい頃に母を亡くし、外交官の父は一年の殆どが海外勤務の為、孤独だった。ある日、友人が彼女の為にナンパした学ラン姿の男に、お笑い芸人の様な口調で拒絶されるものの、男に自分と同じ孤独を感じて後を追った先で、銃撃シーン
を目撃してしまう。男はヒットマンの川藤武士だと名乗り、九年前に突然事故で亡くなった父の遺した借金のカタとして、礼司と言うヤクザに売られたという、壮絶で孤独な身の上を語った。そして、彼の深刻さを感じさせない関西弁と優しさに、真弓は次第に打ち解けていく。その出会いから一週間後、真弓の父、神村康夫が帰国するが、実は彼は外交官ではなく、警察庁の秘密組織員、国際麻薬取締官だった。そして老舗の帝京製薬が新型の麻薬を密造しているのを知った為、殺し屋から命を狙われていた。武士はその殺し屋の一人が自分だと真弓に打ち明け、上からの命令を無視して、康夫を他の殺し屋から守ると提案する。そして空港まで康夫を迎えに行った帰りの高速道路上で、追手と銃撃戦を繰り広げ、辛うじて神村父娘を守り抜くものの、その後真弓の制止を振り切って単独行動に出た康夫は、何者かに殺されてしまう。康夫は新型の麻薬を作らせている、本当の黒幕が誰なのかを知っており、情報の封印と真弓の安全を引き換えにする為、死に甘んじたのだった。
暴力団同士の銃撃戦に巻き込まれ、不慮の死を遂げたとされる康夫の死を、不審に思った千葉県警の小林は、目撃情報から武士が彼らを守っていたことを知り、真弓を訪ねて、康夫が殺害されたと証明するには武士の証言が必要であり、彼が組織に抹殺されるのを阻止する為にも、逮捕に協力する様求める。だが、そんな真弓の前に礼司が現れ、武士を誘き出す人質として彼女は連れ去られる。武士は真弓を救う為にとある場所に向かうが、そこは帝京製薬が新型の麻薬を密造している研究施設で、彼はその麻薬の被験体にされてしまう。この施設で研究員をする山岸は、武士の情報から武士の父の死も、山岸の妻が植物状態になった原因も、実は帝京製薬の新薬の被験体にされた為だったと知り、武士に協力する。しかし礼司の仕業で彼は昏睡状態に陥るが、武士の居場所を突き止めた小林らによって保護される。意識を取り戻した武士は、小林らの監視をすり抜けて真弓の元に向かい、彼女に康夫が遺した情報から、本当の黒幕が誰なのかを知ることになる……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-28 19:40:43
199165文字
会話率:45%
満月の夜、四阿の中でもつれ合う恋人たちの睦言……?
最終更新:2012-09-20 00:00:00
1354文字
会話率:0%
豪商と謳われるチェルンザ商会のマチルダは、父に頼まれてお城に向う。言付かったのは『チェルンザ商会を立て直すための秘策』なるものが書かれた封書・・・だったハズ。ところが『娘を借金のカタに使って下さい』と書かれている始末。根っから商人のマチルダ
は、うっかり背負った父の借金を返済すべく、今日も無駄に元気です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-03-10 16:35:32
71184文字
会話率:30%
新宿歌舞伎町でコリアンマフィアの経営する高級コールガール組織をマネージメントしているカンナは、調査業を営む村沢とその恋人那美を助ける。那美は夫の借金のカタにAV出演を強要された事を恨んで、夫を殺し逃亡中であった。那美を自分の後継者として育て
ながら、村沢をコリアンマフィアの専属調査屋にしようとするカンナの思惑は成功するのか―歌舞伎町裏社会に見る人間模様シリーズです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-02-23 03:01:14
16405文字
会話率:48%