じりじりとコンクリートを照らす太陽。
耳を劈く蝉の声。
天真爛漫な子どもたちの笑い声。
壊れかけた扇風機から運ばれる生ぬるい風。
その中に私はいる。
最終更新:2022-01-28 01:43:08
1335文字
会話率:0%
渋く鳴く長月のミンミンゼミは、僧侶の読経の様に聴こえる。
夏の恋に浮かれ、先に逝った輩を弔うかのような、蝉の声が。伴侶を求めても、誰もきっともういない、ガックリとしながら鳴いてる気がするミンミン蝉。
最終更新:2021-09-15 20:47:18
3235文字
会話率:5%
蝉の声、木漏れ日、夏のある日のお話。
最終更新:2021-08-25 16:00:00
1132文字
会話率:40%
10年前に起こった行方不明事件。未だに見つからない消えた友人はどこに消えたのだろうか。蝉の声が消えるとき、誰かが連れて行かれる。
主人公『堀ヶ丘 由芽実』の身に降りかかるホラー体験。
ホラーは軽めです。
最終更新:2021-07-09 16:59:30
16720文字
会話率:52%
悠久の日々よ、永久に。
夏になると、あの線路の脇に、電車に轢かれた子供が赤い西陣織の着物で舞っている。
お寺は、蝉の声がシャワシャワと。
お賽銭匣の影に祟りという文字が浮かんで。
季節は巡り、またこの季節。
待っていたよ、とあの神社の階段で
彼が微笑む。
狐の青年が、夏祭りの夕暮れ時に、現れる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-29 17:33:34
557文字
会話率:0%
僕は日記を書かなければならない。
君と出会ったのは、高校への通学のバスの中だった。
ある朝、僕はバスの中で揺られながら、外の風景を見ていた。なにも変わり映えのしない田舎の風景。小高い山が新緑をたたえ、蝉の声が山の中から聞こえる。蝉は短
い一生の命を声高らかに訴えていた。
病気をもった「僕」君に差し出した「勿忘草」僕をわすれないで。高校時代の青春の一コマ。恋愛小説。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-15 20:08:38
3332文字
会話率:35%
例年に比べて長く続いた梅雨が明け、夏の始まりを報せる蝉の声が一斉に響きだした八月某日。
とあるニュースが日本全土を震撼させた。
『女優 東雲すみか(28)死亡 自宅で首吊り自殺か』
そのあまりにも早すぎる訃報はたちまちSNS
上で拡散され、多くの悲しみの声と共に夏日最初のトップニュースを飾った。
各新聞やテレビの報道番組では、彼女の死を悼む言葉と共に女優〈東雲すみか〉が残した多くの功績を称える特集が組まれ、彼女の死の真相や発見に至るまでの経緯が記事として、議論として、多くの人の目に留まった。
特別、彼女に興味があったわけではないし、強い憧れや好意を抱いていたわけでもない。ましてやファンですらなかったと思う。
彼女が普段どんな表情で大衆の前に姿を見せていたのか、どんな演技で大衆を魅了していたのか、外の世界と隔絶した生活を送っていた僕はほとんど知らない。
——だけど。
……たった一度だけ、彼女と二人きりで話をしたことがある。
木陰に響く蝉時雨。
アスファルトを焦がす夏の日差し。
どこまでも澄んだ青い空と、天まで届く真っ白な入道雲。
時折海からやって来る潮風と、幻影のように漂い続ける煙草の煙。
忘れもしない。
暑い暑い八月の、僕と彼女だけが知っている、あの夏の日の記憶——。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-23 20:00:00
17915文字
会話率:33%
高校二年生の桐島茜(キリシマ・アカネ)は、一学期の終業式の日に音楽準備室で一人の少女と出会う。
ひょんなことからその少女、竹鶴日華(タケツル・ニッカ)と意気投合した茜は彼女と二人でロックバンドを組むことになる。
少しずつお互いのことを知って
いく二人は、やがて音楽を通して惹かれ合っていくが……
入道雲と蝉の声、檸檬の香りと水色のギター。
それは、はみ出し者の少女たちが起こす、ひと夏の革命だった。
青春音楽ガールミーツガール小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-19 20:00:00
4642文字
会話率:36%
高校生の美紀は夏休み中の部活の帰りに一人駅のホームに立っていた。
一時間に一本しかやってこない電車。
長く暑い待ち時間に美紀は、昔遊びの時によく歌っていたあの歌を思い出す。
「あの子がほしい、あのこじゃわからん」
最終更新:2020-08-12 19:18:19
3275文字
会話率:0%
私は駅で電車を待っていた。
夏期講習の二日目の朝、空は晴れて爽やかな夏の日の始まりは蝉の声に彩られていた。
緑に埋もれた田舎の駅に、私ひとり。
退屈な日常の端っこに、その男は現れた。
黒ずくめの…………
最終更新:2020-08-07 22:28:32
3556文字
会話率:14%
高2の夏休み。天文気象部の春斗(ハルト)は研究発表に向けて観察し、美術部の一夏(イチカ)はコンクールに向けて入道雲を描いていた。
クラスは同じだが話したことのない2人。ヒマワリが咲き、蝉の声が鳴り響く校庭で春斗が言った『ねぇ、一緒に2人だけ
のクラブ作らない?』…
もくもくと大きくなる入道雲を見上げていると突然お互いのデジュヴを感じた。
恋しい気持ちと同時に胸が締め付けられるほどの切なさが沸き上がる。
それはまるで…入道雲の中で上昇と下降する空気がぶつかるように…
『何、今の…』お互いの顔を見合わせる…
夏休みの間の2人だけのクラブに未来の2人が伝えて欲しいこととは…
2020年7/31 文化放送「下野紘、巽悠衣子の小説家になろうラジオ」の 「タイトルは面白そう」のコーナーに 出てきたキーワード『入道雲』で読まれたメールで、投稿者『hisa』原案、監修のもと書かれたお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-05 05:52:50
2374文字
会話率:39%
夏の縁側。庭を眺める少女に部屋に戻るように促すと、彼女は隣に座って欲しいと促される。座ると彼女は嬉しそうに笑うのだった。
少しでも良いと思っていただけたら、評価、ブクマ等をよろしくお願いしまう。今後の活動の指標になります。
思いついたらぱ
っと書いてぱっと投稿していくシリーズ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-02 14:00:00
1509文字
会話率:62%
あの夏に聞いたセミの声を思い出す少女の声に家を飛び出すとそこにいたのは、あの少女によく似た女の子が立っていた。
最終更新:2020-01-24 16:59:12
1885文字
会話率:41%
今年初めての蝉の声 夏の扉を開けて
キーワード:
最終更新:2019-07-28 22:52:47
318文字
会話率:0%
小百合は一年前に自殺した。突然の出来事だった。
蓮と別部は、小百合とは中学時代からの腐れ縁だった。
大学二年生のとある夏の日。蓮と別府の二人は車で小百合の墓参りに行っていた。その途中、三人の思い出の場所へ立ち寄ることになった。蝉の声が鳴り響
き、蜃気楼が立ち込める中で、二人は思い出話に花を咲かせる。しかしその話の途中で、ある事実が浮き彫りになっていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-01 23:42:46
9378文字
会話率:46%
―――僕は転校初日、同じクラスのたまたま隣の席に座っていた君に一目惚れをした。
僕と君の、ひと夏の逃避行。君の汗と蝉の声が暑く感じる。
もうすぐ夏休みが始まる。
最終更新:2019-06-04 20:00:00
2124文字
会話率:13%
父からの暴力に加え母からは何を言っても無視されるようになった。
僕はなんで生まれてきたのか。
外出を禁じられた僕はいつも窓から彼女が遊んでいるのを眺めていた。
ある日僕は彼女と目があった。
すると彼女はこっちに向かって勢いよく走ってきた
。
そして彼女は僕の手を引っ張って僕を外へ連れ出し、そのまま全力で走り出した。後ろから聞こえる両親の罵声も彼女は置いていった。
夏特有のアスファルトの匂いと蝉の声。
君が無邪気にこちらに笑いかける。
あの日から君は僕の目を奪った。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-17 03:04:08
397文字
会話率:0%
夏休みに帰省した大学生と、田舎に残った浪人生。
去年までは同じ野球部に居た2人。
最終更新:2018-08-19 18:27:34
3596文字
会話率:63%
ある夏の日、タクとショウの高校からの帰り道。1匹の黒猫と1台のトラックが彼らの日常を変えた。日中に浮かぶ歪んだ白い月。いつまでも響く蝉の声。暑い暑いある夏の日。
最終更新:2018-08-05 23:44:24
1942文字
会話率:33%
「アイスクリームはいかが?」
アイスクリーム屋さんの音は、
蝉の声に紛れて消えてしまった。
アイスクリームのように冷たい夏の思い出。
最終更新:2018-07-22 18:00:00
1221文字
会話率:39%