上がるは慟哭、下るは人の波。
うつろうは夢、行き着くは虚無。
そんな陰鬱とした人の中に紛れたモノ。
見える見えないは置いといて、それはどうも"いる"らしい。
世間から隔離されるかのように、それは&qu
ot;いる"のだ。
闇夜の彼方から、暗い水の底から、届かぬ星の隙間から、猛る山の頂から。どこにでも居たものが、今や何処にでも居られなくなってしまった。
無論、向かう無常の矛先は人である。罪があろうとなかろうと、我らの道理は人の物ではない。
夜の道の中に生きる、妖あやかしが我らだ。
だが妙だ。ここ数百年の月日の中、愚鈍な輩が人に手を貸そうと言うではないか。
はみ出しもの、野良犬、女誑し、百貫男、木偶坊。我々から見たコイツラはこんなものさ。なのに、人の方は次から次にコイツラを頼る、縋る、泣きつく、各々が体のいいように理由を語っては高い金を払って頭を下げる。笑わせてくれるわ。
次は何を頼まれるか、見ものだ。
安っすい前置きはよしやしょう。そう言うのは野暮ってモンだ。まぁ、肝心なのはこれさ、これ。
ある時は人探し、またある時は妖怪退治。
いわれのない因縁にお困りならば、いつでもうかがいやしょう、ひとまず話を聞きやしょう
我ら、白蛇一派びゃくだいいっぱが参りやす折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-16 18:52:51
302文字
会話率:0%
超短編大河小説『いやして剣』
あらすじ
ここは、アレな世界線……。
世界的演出家、品川由紀夫の
葬式に集まった役者たちの
中にカズオ石五郎がいた。
カズオの実家でしめやかに
行われる葬式には、数々の
奇妙な参列者が集まる……。
未完の予
感。
『夢』をテーマにした
不条理小説です。
(この小説は、小説家になろう、星空文庫、カクヨム、ノベルアッププラスにて掲載しております)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-04 10:10:46
2218文字
会話率:10%
久しぶりに帰った田舎、友人達と過ごした日々を思い出す、その真ん中のスクランブル交差点。ーーーーーーーーーーーーーーーキーワードの「交差点」を使った作品を読んで、学生時代を思い出しました。ノンフィクションではありませんが、当時の思い出が含まれ
ています。懐かしい、愛おしい記憶です。いやしかし1000文字で短編小説はきつかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-02 14:38:10
997文字
会話率:3%
私は超高齢出産で生まれた。母とは、祖母と孫くらい歳が離れている。
だから、こんな日が人より早くやってくる。覚悟はしていたけれど、まさか20代でやってくるなんて…。
10年前まで、好きなことも、生き甲斐も、みんな隅っこにやって、ただただ一生
懸命育ててくれた母。
とっても逞しく、私たちを影に日向に守り続け支えてくれた母。
いまは、駄々をこね、憎まれ口を叩き、暴れ回る。
1分前の事なんて覚えていやしない。覚えてないフリもする。ほんとに憎たらしい。
半面、笑うときは二歳児みたい。泣くときは叱られた小学生。可愛くて、愛おしくて、そして切ないその姿。
会わずにいたコロナ禍の1年半、一気に進んだ認知症。
慌てふためき心揺れ続ける兄妹。見守り、支え、手を差し伸べてくれる義姉と夫、そして介護のプロたち。
そんな日々の一コマ一コマ。
※ 経験を元にした創作ですが、似たことが起きています。大切な人が老い弱っていく姿、それを見守る家族の物語。親を持つ子ならほとんどの人に訪れるその時を、少しでも垣間見てもらえれば、と思います。
※ この作品は、カクヨム様にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-28 22:00:00
30735文字
会話率:15%
何処にでも居る普通の陰キャ、山田修也は目覚めると最強の鬼、酒呑童子に転生していた!………いやしかし、生活はわりと悪くはないらしい。
最終更新:2021-11-09 17:13:15
690文字
会話率:36%
水城は人に合わせるような高校生活に嫌気の刺していた。来週からはめんどくさいテストだってある。そんな水城がネットの海で1つのブログを見つける。
「余命2年日記」
そこにはこう書き始められていた。
今朝倒れた俺はその日の昼に病院に行ったんだ。
そこでなんと、余命が2年だと告げられた。
たまったもんじゃない。いやしかし、これで俺は自由に旅する権利を得たのではないかと思った。
水城は自由とは何かを考える。私もこの人の様に行動すれば変われるかもしれない。
そんな考えは行動へ、そして出会いへ。
そして、その先へ。
2年、この期間で人は変われるかもしれない。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-23 19:49:07
15211文字
会話率:38%
夜更しをしていると、ふいに体温が下がっていることに気づく。身体の中身は確かにある。私は死んでいやしない。ただ、皮膚と骨の間が空っぽになっている感覚がむず痒い。胸部は軽い。
キーワード:
最終更新:2021-06-11 01:36:29
1870文字
会話率:15%
飼い猫でも野良ネコない、我が家を通り過ぎていくだけの雌猫。
人×猫、そんな毎日の少しおかしな触れ合いの日々を綴った物語――
頭が良くて、図々しいのにどこか遠慮がちな、気位が高い淑女のようなお猫様は、しっぽをピンと伸ばして横にタクト
を振り、目を細めてニンマリあごの下を掻かせて文字通り、私を顎で使っている。多分に漏れず陽だまりが大好でお昼寝も大好き――今日も我が家のどこかで昼寝している。炬燵にソファー、床に絨毯……テーブルの下に縁台の上。狭い所に広い場所、屋根でも土でもどこだって構いやしない。
これは、いつの間にかそばに居て、知らない内に通り過ぎていく。知っているようで知らない猫の本当の気持ちと、のんびりとした日常の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-08 00:00:00
120826文字
会話率:17%
ノーサイト公国の首都の裏路地にある小さなバー。主人公アズワルドは今日も一日の疲れをいやしに訪れる。そこで、音楽魔術師があるエピソードを聞かせてほしいと言われる。。酒で気分がよいアズワルドはある時の思い出を語る。それは、彼が旅人として活動を始
めて慣れ始めた時のことだった。ギルドからの緊急依頼を受けた彼は、同じ依頼を受けたメンバーと急行する。そこには、大人の死体があった。状況から子供が襲われていると判断した彼らは、ある盗賊団を撃退し、子供を助けた。ただ、彼にはある力があった。そして、それを巡る小さな争いに巻き込まれていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-14 21:00:00
31501文字
会話率:64%
才能皆無な主人公と才能溢れる王女が初めて出会ったときから――物語は始まる。
あるところに一人の女の子がいました。
女の子は王女でした。
王女はお転婆でしたがとても優しい子でした。
花を愛でて、傷つくことを恐れ傷ついた人に手を指しのばす…
…そんな人でした。
しかし王女には剣の、ヒトゴロシの才能がありました。王女は嘆きつつも、平和のため、民草のためにと剣を振るい国を豊かにするために戦っていきます。
そしてある村の青年が騎士を目指していました。魔獣と呼ばれる化物に村が襲われたときに助けてくれた騎士様に憧れを持つようになり、剣の鍛錬を始めました。
しかし彼には才能がなかった。一度剣を振るうことすら遅く、他の者には到底敵いやしなかった。
彼は体を鍛えることにしました。
しかし、それでも誰にも敵いませんでした。
そこで彼は魔術で騎士を目指すことを試みてみます。……当然ですが魔術とはごく限られた存在にのみ扱えるものです。
彼には才能がなかった。もしかしたら、別の才能があったかもしれない。ですが騎士になるための才能は皆無でした。
それでも諦めきれず、魔術と剣。この2つを磨き続ける。
どうして、自分には才能しかないのか。
どうして、自分には才能すらないのか。
そんな2人は次第に交流を重ね、互いの苦労を知りいつの間にか惹かれ合っていく――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-07 23:59:28
110321文字
会話率:46%
魔法が発展し、様々な国で独自の進化を遂げていく昨今、その本質は時を経るごとに薄れていっていた。
歩くことをわざわざ考えながらする人間はそうそういない。
呼吸することをいちいち気にかけながら生活する者もいやしない。
そして魔法も、プロセスをい
ちいち考えながら使う者はいなくなっていた。
結果を想像し、言葉を連ね、陣を描き、力を発現させる。
誰もが知る魔法の使い方だ。
だからであろうか、そんな世の中で『魔法座学』という分野はとことん軽視されていた。
これは、そんなご時世にとある国の名門魔法学院で唯一、座学を担当する教師とそれを嫌々受ける新米魔法士学生の物語。
ーーーそのほんの始まりである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-01 22:27:16
2871文字
会話率:41%
大学からの帰りに見つけた閑散としたカフェ。
そこには綺麗な黒髪の女性が店を切り盛りしている姿がった。
しかし、彼女の本当の姿を見て俺――甲斐 政人は絶句する。
だが俺は彼女をそのまま放っておくことができず、タダ働きを許容してしまう。
いやしい俺と店員さんが織り成す、コーヒー物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-07 00:00:00
3012文字
会話率:36%
トラックに轢かれて死んだらなんかよく分からん女の子(人外)に異世界転生させられるという昨今のラノベ業界では物凄いベタな導入からの、転生先はまさかのスケルトン!?
まぁなっちまったのはしゃーなしと転生スケルトンライフを送るがなんやかんやあって
頼れる(?)三体のアンデッド仲間と共にパーティを組み世界を股に掛ける冒険をする日常を送ることに!
主人公、元現実世界の人間現スケルトンのオレ!
頼れる仲間は吸血鬼(ただし露出狂の残念過ぎる変態イケメン)、ゴースト(見た目は可愛いがヤンデレ(受))、ゾンビ(ザ・ゾンビの見た目の大男だがいやし系(攻))とアンデッド尽くし!
そんな訳で俺たちのチーム名は「アンデッド・カルテット」!
笑いあり、涙(?)あり、中二病あり、下ネタあり(!?)、となんかもうこの作品大丈夫かってくらい色んなものが詰まった異世界転生もの!……まぁ、その、なんだ…読めばわかる!!←ついに説明投げたよこの主人公…(;´_ゝ`)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-03 18:46:48
24052文字
会話率:23%
普通の天才高校生田中太郎が魔の世界に転生!
俺、また何かやっちゃいやしたあ??
おいどんは、坂本龍馬を超える!!!!
最終更新:2020-08-23 17:18:42
202文字
会話率:0%
いいかい、よくお聞き。
長く時を生きたこの婆が、真実というものを教えてやろう。
続編というものは、大概が『ざんねん』なものさ。
二匹目のどじょうなんて、いやしないのさ。
どこにも、いやしないのさ。
最終更新:2020-06-09 00:20:16
2882文字
会話率:9%
幼い頃はよく見掛けていた土筆(つくし)。
いまでは気にしてやいやしない。
そんな切ない気分を描いてみました。
最終更新:2020-02-29 03:00:00
214文字
会話率:0%
新人教師と学生たち一瞬で未知な野外にいた。こんな未知な世界にこの人たちに一体どんな運命を待っているんだろう?
これは冒険、ファンタジー、驚異といやし満ちた、新人教師が率いる異世界集団サバイバル物語である。
(この小説は一部なストーリーが
残酷、暴力、エッチな描写があり、ご閲覧前に気をつけてください)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-30 15:54:33
25938文字
会話率:29%
クリスマスなんて、なければいい。サンタなんて、いやしないんだから。
そう信じていた、しがない俺の前に、君は現れた。俺にとって唯一のサンタクロースとして、その小さな手に、プレゼントを抱いて。
全五話完結作品です。ノベルアッププラスにも
掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-27 21:27:47
11775文字
会話率:38%
その街では、猫と話そうなんて大人は一人たりともいやしなかった。
大人はみんな、生きる事に忙しいのだ。猫なんかに、構っている暇はない。
寝て、食って、昼寝するだけの、意味のない生き物なんかに。
けれども、そんな街にも、例外がいなかったわけ
じゃない。
だから、いつも猫と話していたその女の子は、きっと相当な変わり者だったんだろうと思う。
―――
猫が喋る世界の、猫と話す女の子と、猫と話したがらない青年のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-12 20:55:47
10039文字
会話率:14%
第一夜「祝津の猫」
この漁港を仕切る猫の大将ニャン吉が「札幌から三十匹ほどのガラの悪い猫の集団がこの祝津方面を目ざしてきているらしい」と告げる。そこでメス猫のアマテルとハチが途中の朝里町まで偵察に向かうことになる。
第二夜「ゆらゆら」
祝
津に帰宅した二匹は町は似てるが何かが違う?雰囲気や知った顔がいない。アマテルは空間の歪みで別世界に紛れ込んだ可能性があると推測する。
第三夜「潮」
異世界に紛れ込んだ三匹は空間の歪みを探し、小樽から祝津にかけて何度も何度も往復する。食以外の時間を空間の歪み探しについやした。そんなとき威圧感のある黒いシェパードと出会う。自分の息子も急に消息を絶ったことを話す。
第四夜「天狗山の老犬ミル」
あの出来事があって三ヶ月が過ぎた。あの忌まわしい出来事を誰も話すことはなかった。納得がいかないアマテルは天狗山に住む一匹のヨークシャーテリアのミルの存在を聞き訪ねることにした。
第五夜「ミルとアマテル」
犬のミルに弟子入りし身の回りの世話もするようになったアマテル。ある時母親の調子が優れないと聞き、祝津に帰宅するアマテル。
第六夜「心身脱落と親方」
ミルのところに戻ったアマテルは母親の死を告げる。ミルは「お母さん亡くなったか、心ゆくまで母親を偲んであげなさい」と気遣う。幾日も幾日も外に顔を出さない。アマテルは絶望の淵にいた。
第七夜「無法猫とユラユラ」
ヤング親方の悲惨な死のあと、港は静まりかえっていた。札幌の無法猫は一時祝津に入った。覚醒したアマテルが対応する。
第八夜「不思議な町」
平安を取り戻した祝津をあとにしたアマテルはひとり海岸沿を西に移動した。あのユラユラと少し違うけど共通する空気感がある町に出たアマテル。そこで出会う動物たちとの会話をアマテルは楽しむ。
第九夜「死への意識」
小樽に戻ったアマテルは、地元祝津で暮らし数年が過ぎ九歳をむかえた。いつものように瞑想していたアマテルのところに一匹の猫が近づいてきた。親友黒猫ミミの孫娘マメ。マメはアマテルが大好きで身の回りの世話係も務めていた。
第十夜「嫌だ」最終話折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-19 08:53:07
41959文字
会話率:71%