月の呼吸の音さえ聞こえそうな程の、静かな夜。僕はリビングのテーブルに座り、コーヒーを飲んでいた。時計が針を進める音だけが、辺りに響いていた。僕は何を思うわけでもなく、瞳を閉じたり、手を見つめたりしていた。
人の気配がして後ろを振り返ると
、七歳になる娘が立っていた。暗闇の中、薄紅色のパジャマだけが浮かび上がっていた。僕は何故か、娘は僕の命を奪いに来たのかもしれない、という錯覚に襲われた。冷たい汗が、背中を伝った。僕は娘を恐ろしく思ってしまった自分の思いを吹き飛ばすために、強い声で言った。
「どうしたんだ、眠れないのか」
「うん」娘は不安そうに言った。僕に怒られるんじゃないかと心配しているのだ。
幸いな事に、明日は日曜日で僕の仕事も休みなので、娘を横に座らせ、すこしお喋りをする事にした。それに、さっき僕が感じた不吉な思いは間違いで、僕は娘を愛しているんだという事を確認したかった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-04-16 11:08:05
3526文字
会話率:51%
公園で過去を振り返るとある女性の話。
最終更新:2009-10-09 18:06:16
2507文字
会話率:7%
目が眩むほどの鮮やかな黄色を、今でも私は覚えている。私を呼ぶ声―――。その声で振り返ると、そこには優しい笑顔を浮かべた祖父の姿があった。
最終更新:2009-09-01 18:51:46
3224文字
会話率:45%
定年も間近に迫った中年社員が退職を決意した。家庭を振り返ると、そこに妻の存在の大きさを知る。
最終更新:2009-02-14 11:18:16
2794文字
会話率:38%
吉田ゆかりさんは主婦である。今日も今日とて夕飯を作っていた。娘の美奈に携帯電話に付いて小言をいって振り向いた。ほんの一瞬だった。振り返ると娘の美奈はいなかった。しかし、それだけではなかった…。
最終更新:2009-02-13 13:46:57
2719文字
会話率:29%
桐生馨は、セーラー服のスカートをうっとうしく思いながらトイレへと急いでいた。さっさと尿意の我慢から開放されたい。やっと目の前までたどり着いたとき、後ろから声をかけられる。誰だ、と振り返ると、クラスメイトが立っていた。今の馨は、とある事情から
姿を見られたくなくて……?最後はちゃんとハッピーエンドです!某小説賞一次通過、二次落選の話。総ページ数=400字詰め原稿用紙換算で103枚。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-12-01 22:36:32
33084文字
会話率:33%
振り返るといつも彼女の笑顔があった気がする。単調な毎日を送る僕には焦燥感だけがしかなかった。そんな時、彼女は僕の前に突然現れる。眩しすぎるくらい彼女は輝いていた。スポットライトを浴び目標に向かってただひたすら走り続けていく。そんな彼女の背中
を僕はただ見つめることしかできなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-11-17 22:28:45
7997文字
会話率:16%
私の子供の頃の実話です。私は、今になって振り返ると貧しかったらしいのですが、当時は本当に幸せでした。これは一重に父母兄のおかげだと思います。感謝の意味をこめてこのお話をします。
最終更新:2007-07-13 20:42:25
3331文字
会話率:2%
学校って今振り返ると楽しかったよなぁ。友達と、いや、チング達とバカ騒ぎしたり。友達と、いや、チング達と部活で汗流したり。夏休みとか、冬休みとか相当エンジョイしたよなぁ。でも…始業式って嫌だっなぁ。まだまだエンジョイしたいっていうか、まだまだ
休みが足りない感じ???それに追い討ちかけるような始業式での校長の長話。あれは正直しんどかったなぁ・・・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2007-07-13 00:06:48
2469文字
会話率:76%
別れのときを迎えた、きみと僕の物語です。
最終更新:2007-06-03 12:02:12
4386文字
会話率:18%