彼―宮前琴雨(みやまえことう)は死ななければならなかった。幼くして死んだ妹を黄泉返らせようとした咎のために。後世に残せるのは、琴雨の心を閉じ込めた数粒のガラス玉だけ。いずれそれらも土に埋もれてこの現世(うつしよ)から完全に消え失せると知っ
ていた。
「アマノ、それでも兄ちゃんはお前をこの現世に留めていたかったよ――」
それから数百年の後、追い詰められた少女―氷坂染夜(ひさかそめや)は、墓を荒らしていた。地蔵尊を割り、神社に火を放ち、寺の仏様を室から放り投げた。二千年代前半に無神論が極まった揺り戻しで、日本は史上かつてないほど神の権威が高まっていた。
「けれど私は、神は現世の権威に固執することはないと思うのです」
神の力を借りて祈れば、人を殺せる時代。
「私は一度、その神様とやらに呪い殺されかけました。おかしいですよね、だって神様が本当にこの世界の頂点に立っているなら、私がたかが公立の一中学校でいくら有能で優秀だったとしても、そこまで目障りになるはずないですもん」
染夜は、人の私怨で使われる神を救おうとしていた。
「だから、私と一緒にみんなを変えて! 思われて初めて力を持てるホンモノの神様のために、起きて、闘って!」
「私の、私の全部をあなたにあげるから!!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-03 00:48:03
243文字
会話率:10%
命を助けられた恩返しにやってきた、蝶のクロアゲ。しかし、よく聞く鶴や地蔵、猫等の恩返し話とは事情が違うようだ。
見た目はその筋の方のようなクロアゲとの、日常ともなった生活。
最終更新:2016-10-14 18:57:12
2849文字
会話率:39%
とある御地蔵様の移動に纏わるお話
最終更新:2016-09-25 09:32:48
14315文字
会話率:39%
ある村で謎の疫病が流行りだす。代官尾呂は村を隔離する。地位と名声欲しさに。尾呂に反する侍頭佐川のとった行為とは。一つの時代が終りだす象徴的な物語り。
最終更新:2016-08-29 14:41:00
2728文字
会話率:16%
地蔵村の生き残りを助けたかった佐川東は、代官尾呂軍平のもとに馬を駆ける。
だが尾呂は冷酷な男であった。
最終更新:2016-08-28 13:41:41
982文字
会話率:29%
悪さが過ぎた化け狸の楼八は、ひとり広い広い野原に、罰として、飛ばされていた。
そこで、お地蔵様のお供えを取って食った楼八は腹痛を起こし、爺様に助けられるのだったが。
最終更新:2016-08-09 22:36:40
6207文字
会話率:9%
「遺体が見つかったのが昨日夜九時頃近所の主婦が、発見
何者かに、体全体を、鈍器で殴られた状態で、死亡していました」
最終更新:2016-08-02 11:35:09
8327文字
会話率:69%
イクメン物語化しています。 家庭内別居と言われるオレ達。離婚もしないで、はた目には仲のいい夫婦を演じていた。そしてオレはどうしてもやりたくない仕事、泊りでの営業接待をしなければならなくなった。そんな時、不思議な水晶のお地蔵さんをレンタルする
。なんと、お地蔵さんがオレの中に入って、代わりに接待をしてくれるというのだ。
あなたのSFコンテスト作品。SFの意味はSatire Fun、「風刺娯楽読み物」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-25 10:46:41
160016文字
会話率:36%
今から約1,000年前、不可死の呪いをかけられ離総帝園結界に封印された元神、大路(おおじ)。その生贄として共に封印された巫女、御子(みこ)。一族全員に裏切られた元烏天狗、稲荷卿。人間に捨てられた元かかし、笠地蔵。OL(大路ラブ)、武蔵坊。こ
れは、彼ら5人組バンド「ゆる奏屋」と、1人の人間のノスタルジック・ハートフルな物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-24 21:23:16
19892文字
会話率:63%
マリア地蔵に、当時の人々は何を求めたんだろう?
最終更新:2016-07-17 15:25:48
519文字
会話率:0%
ある村に二人の分限者がいた。村を襲った大雨の日、お地蔵様が二人に教えてくれたのは、素直になり、これまでのわだかまりを捨てることだった。
この作品は自身ブログの転載です。
最終更新:2016-07-09 00:00:00
6920文字
会話率:47%
「ねぇ?雪解け道の話って知ってる?」
ある日、下校の時に、幼馴染の彼女がそんな事を言ってきた
それは
どこにでも、あるような
眉唾物の都市伝説。
地元のお地蔵さんが並ぶあぜ道に
雪が積もった、次の日の朝
朝陽によって、雪が初めて溶け出し
た瞬間に
この世と、あの世が
数分間だけつながるという
嘘のようなお話折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-18 00:00:00
1726文字
会話率:33%
田舎の地蔵の思うこと
最終更新:2016-06-14 17:45:58
451文字
会話率:0%
地蔵さんのミステリーもの!(バッサリ
最終更新:2016-06-11 14:26:04
976文字
会話率:15%
筋肉バカの業賀力(ごうがりき)は夏祭りで滑って転んで意識不明の重症。そんな中、神様に出会い柳川奈菜(やなぎかわなな)を救えば、意識を戻して来ると言う。そして、1度だけど使える力『憑依(ひょうい)』を駆使しようとするが、『憑依』したのは近くの
近くのお地蔵。
動けなくなった中、柳川も問題を抱えていて……。
業賀の命のタイムリミットが迫る中、柳川を救う事が出来るのだろうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-29 00:12:58
6006文字
会話率:26%
会社帰り、子猫の鳴き声を聞いてしまいまして。自分の稼いだお金の使い方もわかってない24の小娘がちょこっと子供に戻って、そんでおとなになる話。のつもり。
※捨て猫を扱っています。基本的には動物好きの青年達の日常を追っており、そこまで厳しい描
写はしていないつもりですが、苦手な方は回避してください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-05-17 02:15:02
110869文字
会話率:61%
村はずれにある地蔵様に花を供えると願いをひとつ叶えてくださるという。
顔も知らない男の元に嫁ぐことを嘆く娘が、その言い伝えを思い出したのは足元の紫陽花を見つけたときだった。
花にまつわる昔噺を。
最終更新:2016-04-18 19:00:00
1021文字
会話率:16%
できる兄との格差から、進路に悩み中の紀一は夏休み祖母の家へ家族で旅行に出かけた。散歩中、不思議な地蔵に出くわし、目が覚めるとそこはなんと1946年の日本だった!?紀一ははたして帰れるのだろうか―――。
青春ファンタジーです。
最終更新:2016-03-29 12:33:55
15862文字
会話率:46%
村人たちのもてなしに、仏さまがくれたのは二体のお地蔵さま。
一つは、なんでも願い事をきいてくれる「きく地蔵」。
もう一つは、なんにも願い事をきいてくれない「きかぬ地蔵」。
それをもらった村人たちの生活は一変して・・・
最終更新:2016-03-11 03:16:56
1605文字
会話率:10%
地獄にいる、全ての生き物を裁くとされる十王(閻魔王の愉快な仲間たち)と、その部下「十戒名」とかのお話。司命司録とかも出てくるよ。
1話完結で、沢山の話を書いていく。
ツイッターとか占いツクールとかピクシブで設定だけは公開しています
占いツ
クール↓
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/7b2209059f12/
ピクシブ↓
http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=55105293
ツイッター(設定がより詳しく書かれているのでオリキャラなりきりのほうを)↓
@dssjcn
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-17 01:10:42
5270文字
会話率:53%
その山には鬼がいる。
峠の地蔵が、人の世界と鬼の住処を隔てるように立つ。
その場所で、ふたりの人間がひとりの鬼と出会う。
最終更新:2016-01-03 19:25:14
18749文字
会話率:28%