それは、神々の世界戦争。
欺瞞と遊びに溢れた簒奪の歴史。
そんな中、ポッカリと空いた孔が一つ。
神は口々に言う。
その孔の中に、縦に裂けた目を見たのだと。
にゃあ
最終更新:2023-07-28 13:14:41
47246文字
会話率:43%
人類至上主義を唱えて調子に乗りまくっている人類の前に、最悪の天敵である魔王が蘇る。
世界は人間が支配していた。そして、その上に立つのは、人間に加護と力を与える神々であった。
そうなる前の時代の支配者の名は、魔王ウル・オーマ。世界誕生以来最
も命を奪った個と恐れられた、世界を滅ぼしかねない厄災だ。
神が率いる人間と魔王との戦いの末、魔王ウル・オーマは封印された。神々の世界で死ぬまで苦しめてやろうと魂だけを捕えられて早1000年。魔王の魂は、いかなる力でも滅ぼすこと叶わない不滅のど根性であった。
長い時間の果てに、ついに魔王は封印から解き放たれ、人間の手によって滅ぼされようとしていた弱小魔物コボルトの群れを発見する。
滅びの運命から一人の子供コボルト、コルトを救う条件に肉体を譲り受けた魔王は、現世に復活する。
弱小魔物コボルトとして……。
金なし家無し土地なし力なし、部下はコルト一人だけで満足な食料も武器もない。
限りなく0に近い場所から始まる、新たなる魔王国建国ストーリー。
悪条件など問題は無い。魔王の道は、ただひたすらに前だけを見ているのだ。
失われた文明を、技術を、誇りを取り戻す。数多の魔物の生き残りを束ね、魔王は再びその脅威を人類に知らしめる――
「余り調子に乗るなよ、人間共……!」
※2020年11月19日_タイトル変更
2020年12月27日_タイトル再変更折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-10 13:33:44
1173454文字
会話率:39%
大地の遥か上空に、神々の世界「天界」が存在する。
そこには人の姿をしているものの、人ではない天界人が住んでいる。彼らは神々の意思を伝えられると、それを地上に対して代行する役目を担っている。
聖騎士アーシェは同僚の聖騎士ノエルと共に、地
上世界にある都市トーランで、どんな願いも叶える「オーブ」を見つけ、それを回収するために降臨する。
>毎週土曜14時に投稿予定(全30数話ほど)です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-15 14:00:00
119557文字
会話率:52%
平凡な中学三年生、海原カイトは、卒業式の日、突如教室に現れた魔方陣によって神々の世界へ飛ばされる。
「今から異世界に行ってもらう。異世界で生き抜くために何かひとつチートを授ける」
という旨のことを言われたカイトは、神に修行をつけてもらうこと
にした。
様々な神に仕込まれた様々な能力で、カイトは異世界で無双する!かも?
不定期更新です!気長にお付き合いください!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-02 13:00:02
3437文字
会話率:47%
「世界の本質とは、いったい何なのか?」
これは神々の世界であり、信仰に基づく世界であり、繁栄の背後には無限の教条と抑圧があるように見える。
普通の少年、平凡な18歳の日常生活の中のある日、彼は美しい修道女を好きになった。
しかし、
教会の陰謀は彼のすべてを完全に引き裂いた。
悲憤の少年はゆっくりと手を上げ、目の中の光が消えていく、「……復讐する!」
神々の地位が揺らぐ!神に逆らう一章が始まる!
『 この小説は神を信仰する世界を背景に展開され、男主の成長と恋愛物語、人神の戦いが繰り広げられる。』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-04 02:16:16
42523文字
会話率:27%
東北のF欄大学に通う普通の男子大学生――志島瑞貴はある日、神々の代理戦争の駒として、異世界へと導かれたが、10年間の奮闘の末、見事争いに終止符をうつ。
この物語は、異世界で仲間になった12人の使い魔と、最強の召喚魔道拳士となった瑞貴が
日本に帰還した後の、彼と使い魔達の、マイペースで平凡な物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-25 00:07:48
156128文字
会話率:59%
時は最終戦争が起こる少し前。
ある日『頂魔皇』キロ・クレアブルは、自分探しの旅に出る事を宣言する。それに同行するよう求められるフィンという幼女と、ヴェラドギナという義理の娘。その準備を進める中、同行者二名はキロがありえない場所に赴こうと
している事を知る。
キロは異界に続く門を発見していて、その門の先に向かおうと言うのだ。流石に躊躇を覚えるツッコミ担当のフィンだったが、キロは迷わず前進。遂に彼女達による、異世界冒険譚は始まった。
だがそれは同時に――血塗られた旅でもあったのだ。
乱世のただ中にある〝■■の世界〟では、弱小国ウーナに味方するキロ。彼女はウーナを救うべく、奇策を用いる。それはウーナ攻略を狙う、ガラット国とマジェスタ国をまとめて殲滅する謀略だった。
やがてキロは、マジェスタの王マジェストと一騎打ちを行うに至る。その戦いの最中彼女は自分達以外にもこの世界に関与している異界人の存在を知る。
論理が力となる〝魔法少女の世界〟では某少女を魔法少女の女王にするため奔走。ヴェラドギナは、ある理由から本名を明かせないその少女に〝彼方〟というあだ名をつける。だが、その先に待っていたのは、やがてキロ達の仇敵となる――『勇者』だった。
『勇者』に誘われ〝神々の世界〟に至ったキロ達は、そこで彼女達との最終決戦に挑む。人の闇を語る『勇者』と――世界の悠久なる平和を目指す『頂魔皇』がいま激突する。その果てに待っている物が、悪夢にも似た喜劇とも知らぬまま。
こうして、いまキロ・クレアブルの漫遊録が幕を開く―――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-31 01:00:00
138976文字
会話率:49%
Youtubeパトパトチャンネル物語作品の
次世代未来を描いた最新ストーリー!
主人公 四季 瑠花(しき るか)
・世界観
現代世界、その中にある神々の世界。
世界、宇宙、星、星に纏わる小さな異世界
現実世界をモチーフにした異能力系物語
・あらすじ
神々が暮らす世界【エウレカ帝国】。
世界は101で構成されており、【エウレカ帝国】は101個目の世界、【神々が住まう世界】である、そこに住んでいる一人の少女 四季 瑠花(しき るか)
ある日、101の世界を統べる神の王【帝王神メリア】に呼び出される。呼び出された瑠花は玉座で次世代の【帝王神候補】に選ばれる。
瑠花の父親は101の世界をまとめている【光世界】、他に存在する【闇世界】【異世界】【神世界】の4大世界の王、【天帝神王】とその【天帝神王】に仕える10人の王専属の神【専属神】の母の娘であり、圧倒的センスを持っていた。
だが瑠花の母親と同じ【専属神】の一人である【帝王神メリア】から「帝王神の試練を与えます」と言われ、瑠花の力、能力に関する記憶、経験を全て奪ってしまう。
全てを失った状態で瑠花は10人の専属神から与えられる試練を乗り越えるため、冒険に出る!
友情と圧倒的世界スケールで送る、異能力ありの現代ファンタジー!!
瑠花は果たして【帝王神の試練】を乗り越えることが出来るのか!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-12 11:12:15
249338文字
会話率:55%
神達のいつも通りで少し違う日常の話。
18属性神と呼ばれる、18人の属性を扱う神々その他にも沢山の神が暮らす高天原。そこに住まう全ての神々が人と同じように悩み、もがき、生きてきた。神々の歴史は、死と生を繰り返し紡がれてきた。その神々の世界の
2019年、の18属性神のメンバー達の話である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-10 00:11:57
4489文字
会話率:30%
八百万の神々のうちの四季節の神に仕える末端の神達がいた。
そんな人に名も知られぬ末端の神の子としてうまれ四季ノ里に住まう夏蘭は父である夏ノ神に宣告された
「夏蘭カランお前と雪兎セツトとの婚約が決まった。これを気に長年の溝を埋めるよう努める
んだな」
「む、無理ーーー!!セツトとこん…うえ〜
口に出すのも気持ち悪い、ぜっ〜〜たい無理だってパパあーー!!」
夏蘭が婚約を決められてしまった相手、雪兎は同じ里に住まう冬ノ神の息子で夏蘭が最も苦手とする相手だった…
お互い本気で受け付けない相手と婚約を結ぶ事になってしまった二人は婚約を解消するべく互いに協力しあうのだが…
これは見目麗しい末端の神々の世界のお話です
日本神話の神々がたまにふわっと登場したりしますが全てフィクションでお楽しみ下さい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-16 22:42:28
47609文字
会話率:54%
非現実的で夢物語。異世界転生。
その夢物語が二人の少年少女の理不尽な死によって実現してしまった。
しかしながら、その夢物語はどんな運命だろうがありえない話。
そのありえない話を実現してしまった彼ら、少年の名は青原仁也。少女の名は辻島優花。
二人は勉学に励みながら、平凡な生活を淡々と送っている高校生。
そんな二人は異世界転生と同時に、恩を受けた神からの頼まれ事を終えるため、異世界の聖域と呼ばれる場所を目指して旅をする。
しかし、その旅はこの異世界の残酷さを知ることとなり、世界は争乱の世に変わっていく――。
この物語は、無残にも殺されてしまった高校生が死んで転生し、神の眷属として異世界の悲劇と運命に立ち向かっていく勇気溢れる長編物語。
平凡な高校生の異世界転生は運命として、偶然か、必然か……――。
※毎週水・金に更新します。(こちらの都合上、更新できない場合があります)
※文章や技名、細かな流れ等を少しずつ修正しますが、全体的な流れは修正なしで作品を投稿します。至らない点が多々あるかもですが、生暖かい目で見ていただけたらと思います。(2月下旬には全体的に改稿していきたいと思います)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-20 16:15:02
445489文字
会話率:43%
霊力のある世界。
霊能都市・京都には数多の神社仏閣があり、それぞれに祀られている神仏がいる。
その神仏に芸能を捧げ、楽しませるのが『神楽人』と呼ばれる存在。
幼い頃曽祖父に連れられ『神々の世界』を見『神楽人』にあこがれ求め続けた老人が、手
段を選ばず好き勝手に振る舞っていたツケを払わされるお話です。
拙作『霊力守護者顛末奇譚』に出てくる、虐待を受けていたナツに関する説明話です。
ナツが行方不明になっているスキに友達のハルが『ざまぁ』するお話です。
※五話完結です。
※『霊玉守護者顛末奇譚』を読んでいないとわからない不親切仕様です。
※このお話はフィクションです。
お話のなかに登場する個人名・団体名などは全て架空のものであり、実在のものとは関係ありません。
※実在の地名・名称が出てきますが、違う世界の同じ名前の場所として楽しんでいただけると幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-04 19:00:00
21024文字
会話率:25%
神話の時代、神々の世界アスガルドに災厄をもたらす少女が生まれた
その少女の名はヘル
最終更新:2021-01-20 08:47:26
992文字
会話率:27%
ITコンサルタントの俺は、金融系炎上プロジェクトを担当し、激務の末に過労死してしまう。
そして死んだ俺を待っていたのは、転生した人間がたどり着く「異世界・平行世界」の創造者候補生の席であった。
俺の使命は、誰もが憧れ、そしてそこで生きていく
ことが至上の喜びとなるような『学園百合世界』の設計と開発である。
実は神々の世界では、ICTの活用が急務であり、IT知識がありプロジェクト管理能力、ストレス耐性の強いわたしに白羽の矢がたったらしいのだ。
カットオーバーは約1年後。
かなり厳しいプロジェクトである。折角死んだのにまた地獄か?
いずれにしても俺は、コスト・納期・品質のすべてを満たして、このプロジェクトを完遂せねばならない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-11 07:57:01
43188文字
会話率:36%
神々の世界。そこは、人間以上に神同士が
嫌がらせを行い、相手を潰していく
ドロドロの戦場であった。
一月前、度重なる死闘と、筋力トレに
よって、相対性理論を破壊したことで、
1人のゴキブリ少年が宇宙を越える
存在となった。彼は、宇宙にいた
頃
からの師匠である1人の邪神に手解き
を受け、天然な女の子や自身を転生させた
見習い神様と切磋琢磨していくことで、
神々にすら恐れられる存在となっていく。
これは、後に"極闘神"と呼ばれる見習い
神様の、血に汗握り潰す無双と成長と
混沌の物語である!!
……え? 何でゴキブリが神様なの!?
前作「転生したらゴキブリで、スキルを
得てから頂点捕食者(最強)になったの
だが……」
(https://ncode.syosetu.com/n1745fz/)
を参照してください。
前作を読まなくても問題ないように善処
しますが、ついでに読んでみても良いの
かもしれません。
……まぁ、実質初投稿作品だから、特に
序盤の展開が酷いかもしれませんが(゜.゜)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-12 02:08:56
123998文字
会話率:40%
少女ララキは幼いころ邪神に捧げられた。そこから救い出してくれたライオンの神シッカに、人の身ながら恋をしている。
しかし彼女を殺さなかったことで、シッカは同盟を結んだ他の神々の不興を買ってしまい、制裁を受けて日に日に弱っていた。ララキは彼の嘆
願をするべく、おとぎ話に語られる神々の世界『幸福の国』を目指して旅に出る。
一方、失踪した兄を探す旅をしている少年ミルンは奇妙な縁でララキと出逢い、よき相棒となる。
そんな彼が気になっているのはもう一人の旅の仲間、自らを語ろうとしない謎の美少女スニエリタ。彼女の秘密主義の背後には、家出した令嬢を捜索する者たちがいた。
神々から与えられる『試練』や人間社会のしがらみに翻弄されつつ、三人はそれぞれの「愛」のために、個性豊かな契約獣たちを連れて世界を巡っていく。
すべての生命がその魂に『紋章』を持つ世界で、その紋章を描き詩を唱えることで奇跡を起こす『紋唱術師』たちの冒険譚。
●挿絵はありません
◎ブックマーク・評価ありがとうございます折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-05 21:15:33
1040560文字
会話率:21%
朝<スタート>だ。朝<スタート>こそが肝心なのだ。
朝の陽ざしに照らされる中、いつものように朝一番の筋肉視察<マッスルチェック>を行う自称:極く普通の高校二年生 ミコト。
「今日は一段と僧帽筋が跳ねて
る。ナイスバルクだ。」
筋肉視察<マッスルチェック>を終えた彼はいつものように1stサプライを準備して両手を合わせた。
一方その頃、神々の世界・アースガルズでは、とある世界を救うため深く思い悩む斯くも美しき慈愛と純心に満ち溢れた全ての神が平伏しても良いんじゃない?って思える程の美貌を兼ね備えた美と豊穣の女神・フレイヤが世界を救う勇者を求めて異世界召喚を発動させた。
白い霧が漂う中、慈愛と純心に満ち溢れた美と豊穣の女神・フレイヤの目の前に現れたのは全てを曝け出した剥き出しの男の姿が其処に在った。
此れは平和を願い世界を救済せんと力戦奮闘する絶世の美貌を兼ね備えた美と豊穣の女神・フレイヤが一人の変態と共に奮闘する汗と涙と筋肉の辛い…ムサい物語である。<ポロリもあるぞっ♡>
え?アタシの紹介盛りすぎ?いいじゃないの別に其処は。
だいたいアンタがちゃんとナレーションしないからこのワタシがやってあげてるんだからねっ!
………
てかなんでのっけからアタシがあらすじ読んでんのよっ!
『…だって…身ヴァレとか怖ウィィィジャンッ!!!』
あらすじ読んでも身バレはしないわよっ!馬鹿じゃないのアンタっ!
………このビッチが。
アンタ今ビッチって言ったわねっ!!巫山戯んじゃないわよっ!
………
そこで黙るんかいっ!あらすじ短くしたいんだからちゃっちゃと喋らんかいっ!
『…それじゃ…ナウ本編読んじゃえば…イィージャンッッッ!!』
ちゃんと説明せんかーいっっっ!!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-25 07:00:00
36730文字
会話率:56%
ここは神々の世界、楽園エデン。そこには2人のSランク女神が盤上の遊戯を楽しんでいた。
しかし、その遊戯は人の生死をおもちゃのように弄ぶ代物で。とてもじゃないが人の身では出来ない人外・異常な領域のものだった。
数多の盤上の駒達が散り、復
活しを繰り返してゆく中で。初心者だった女神、天上院咲は。自称悪のラスボス天上院姫と同等の地位にまで関係性を深めていった。
そんなある日、ある棋譜を姫は咲に手渡しみせる。タイトルは『エレメンタルワールド』盛大に物語は続く!
で終わった一応ハッピーエンドの代物『原典の棋譜』と呼ばれるそのストーリーをなぞりながら「棋譜並べ」をしようという話だった。
姫は物語を整理し悪化させ、咲は物語を好転させ真のハッピーエンドを目指す。そんなターン制のゲーム。
◆打ち手の世界◆と◆駒の世界◆を舞台に、古くなった伝説の物語を超えられるのか?
これは2人の女神による物語の再構成(リビルド)、盤上の駒と知恵と勇気と挑戦の鍵(キー)を探す物語(データ)作りである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-21 05:20:35
5550文字
会話率:44%
天照大神(アマテラス)の陰謀により、第三の眼を失い、金星に還ることが叶わなくなった護法魔王尊(サナト=クラマ)。一方で、天照の敷いた計画は高天原でも発動し、思兼命(オモヒカネノミコト)を始めとした八百万の神々の世界が瓦解されつつあった。また
、そのような中で、神々のもう一つの名、そして彼らの出自、正体が少しずつ明らかになってゆく。
※本作は未完です。『Ⅴ.封神』をもって連載終了となります。了解の上、お読みください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-24 16:00:00
14005文字
会話率:44%
青年は危機に直面していた。
荒々しい怒号をあげて、ゆっくりと青年へ進撃する怪物。彼の化け物はただ意味もなく木々を踏み倒し……山を喰らい…村々を焼き尽くし……それでもなお飽き足りず、青年を追いかける。
「グゥォォオオオオオォォォ」
天空にも届くであろうその図体が発した胸声が大地を轟かす——
青年は依然として逃げの一手だ。
「勝てない勝てない勝てない!」
涙目で、鼻水を垂らしながら必死に逃げ回るその様子は兎であった。彼の化け物の名は|巨人《タイラント》神々の世界へも進撃をした神話の生物である。その容貌は鬼。狩るものと狩られるもの。青年は本能でも分かっていた。
——勝てない。
拳は隕石が如し。岩の如し肌。巨体が通った後は見る影もない。咆哮一つで百獣は委縮し、さらには炎まで吐くときた。まさに天災。それは間違いなく青年に絶望を与えていた。
(魔法は効かない、剣は通らない……なら!)
体を翻し巨人を見据える。背丈だけで見ればおおよそ五十倍といったところだろう。それでもなお青年は対峙する。
涙をこらえ、恐怖に耐え、鼻をすすり、口角をあげる。
「今の魔法じゃ勝てないし、今の剣技じゃ勝てないし、お前を倒すスキルも持ってない……。」
巨人が止まった標的に狙いをつける。——途端、巨人が駆けだした。
「グオオオオオオオオオオオオオオオオ!」
「だったら、それまで鍛えてくるわ!」
巨人が彼に近づく、絶体絶命の中、眩い光があたりを包んだ。
— — — — — — — — — — — — — — — — — — — — — — — — — — — —
少年は危機に直面していた。
「何度言ったら分かるのだ!お前は公爵家の跡取りなのだぞ!危険な行動は控えろ!」
豪華な屋敷の一室、書類の積まれている部屋で怒号が響く。
「よしっ!危なかった——」
「話を聞けい!何を神妙な顔をしておるのだ!」
(これであちらの世界は時間が止まっているはずだ……。今のうちにあの巨人を倒すスキルを身に着けないと……。落ち着け、大丈夫。俺は転生したこの世界も転移したあの世界も笑って暮らしてやるからな。)
少年は笑った。
二つの世界で無双してやる。と
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-07 14:41:45
15060文字
会話率:33%