最愛の彼女をかばい、三島賢介は死ぬ。そこから全ての物語が動き始めた。死の先には見知らぬ地。そこは冥府。眼前にはタナトスと名乗る冥府の神が顕現し、不気味な笑みを披露する。
その不可解な展開の先でも三島は彼女を守れたことに少なからず満足感を持っ
ていた。だが、タナトスは彼女の死は避けられぬものであり、死は最速で一分後に迫ると告げる。その言葉に三島は怒りを浮かべ、自身の行為の無意味さ、世界の不条理を呪う。その姿を見たタナトスは微笑む。
「力をくれてやろう」と。
三島はその力を受け取り、運命は逆行する。三島は現界へと帰還した。
しかし、三島は知らない。この世界には三島の知らぬ裏側があることを。運命を逆転させるものに訪れる代償とも言うべき敵。それはこの世界に暗躍し通称:タナトスの直系と呼ばれる。それは三島が与えられた異能と同じものであった。タナトスの直系たちは、拮抗と利害関係で停滞した運命に投じられた存在を死という結果に引き戻そうと次々と迫り来る。三島は彼女を守り通すがなぜ彼女が死なねばならないのかわからなかった。だが、敵と交戦する中でその謎に触れ、徐々に確信に近づいていく。
三島はたった一人で彼女を守り通す夢を手に、世界全体、それを統括する世界の裏側(タナトスの直系・ヤハウェの支系)たちの全てを敵に回す。
キャストはタナトスの掌の上で踊る。その舞台では三島と彼女の二人だけが照らし出されていた。しかし、世界は、二人が生み出す未来を許さない。二人を除く世界を救済するために…
絶望的な状況でも三島はこう呟き続けるだろう。
「世界よ…彼女に祝福あれ」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-03-26 13:43:41
87196文字
会話率:29%
2050年、科学の異常な進歩と共に、世界に起こった新たな事象。
超能力者の出現、神隠し、都市伝説の実体化。
そして、黒い化け物の発生。
ただの武器では触れることすらかなわないその存在に、対応できる人類が現れた。
人は、それを【覚醒者】と呼ん
だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2009-12-14 10:20:43
15666文字
会話率:38%