※一話目に表紙有り。素敵な表紙はE☆エブリスタで活動している装丁師の未架佐さんから戴きました。
黎明に瞬く閃光。轟く爆発音。遅れて大きな振動。
狂気に塗れた思想を謳う集団に浸食されてしまう日本都市西地区。
その集団は、俺達が暮らすノ
ア東エリアにも魔の手を伸ばした。
『己の人生を結実させる為に部員一同で協力しあう』
そんな理念を掲げて活動する部活、終活部が下した決断は――。
「生きる事以外の思考は、生活するに事欠かない環境じゃないと出来ないだろ」
――抗戦だった。
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人の未来も過去も全否定する現象、消滅《ロスト》。
神だか管理者だかが送ってくる予告状が届いてから一ヶ月後、世界と人の記憶から文字通り消えてしまう。
かつて栄華を極めた人類は消滅《ロスト》によって、滅びを待つのみとなった。
地球の外へ逃れようとした者は無警告で即刻抹消され、反乱分子は根刮ぎ消息を絶った。
要人が消え、徐々に狂い出した社会構造は機能を失い、人々は困惑し、絶望し、足掻き、争い、疲弊し、やがて仮初だけれど平穏を手に入れる。
日本都市、通称ノア。
そこは生きる事に事欠かない楽園のような街。
けれども、やがて訪れる消滅《ロスト》を待つだけの街だった。
懸命に生きて、なのにいずれ消える為だけに過ごす平穏。
俺は、思う。
それはなんだか「家畜」みたいだな、と。
――俺の消滅までに残された時間はあと21日。
それまでに俺は、何かこの人生に生まれた事以外の意味を見出せるだろうか。
-Information-
此方は存在証明のアポトーシスシリーズ第2章になります。
1章:稲穂は黄昏に揺れて
2章:月光は夜闇を照らす
全3.5部構成くらいになる予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-03 02:36:33
54151文字
会話率:49%
――俺に消滅予告が届いた件。
さて。何処から話すべきか。そうだな……まずは、この世界に降り掛かった不条理から説明しようか。
世界は未曾有のメモリ不足に陥っていました。
このままでは、データ容量が飽和して世界が崩壊してしまいます。そ
れもこれも、人間の文化が発展し過ぎて一人一人が膨大な容量を食うようになってしまったのが悪いのです。
ということで、この世を統括する神様は決めました。
人間を滅ぼしましょう、と。
ただ淡々と滅亡させるのでは神の名折れ。であるならば、せめて慈悲深く予告を致しましょう。
そんなこんなで、世界から徐々に人間が消えていきました。涙だらけのお別れ多数であります。
しかし、それが続けば普通となるのが我々人間、どこまでも適応種族なのです。
中には当然、ふざけんなよ神! と抗う連中もいましたが、優先されてかされずか、気付けば不穏因子は根こそぎ消息を絶っていました。
所詮、人は人。神には勝てません。
いつしか人は消滅を受け入れるようになりました。
今日も今日とて、人類絶滅まで刻々とかうんとだうんが続いています。ほら、ここにも消滅を告げる声が届いた男の子が一人。
期限は一ヶ月。さて、俺はこの30日をどう過ごすのでしょうか?
人生は意味などではなく願望だと誰かが言っていた。
それでも俺は──。
ささやかでもいい。
このちっぽけな人生にも意味があったのだと、その証をこの世界に残したいと、そう強く思う。
☆『Eエブリスタ』より細々と修正作業をしながら転載しています☆
とりあえず一章完結しました。
これから更になろうテイストになるよう、少しずつ改稿作業をしていく予定です。
E☆エブリスタで活躍中の装丁師の未架佐さんに素敵な表紙を描いて頂きました。
最初のページに掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-03 11:22:38
188270文字
会話率:46%
「この世界は滅びます」
……だから、なんだっていうんだよ。
『自死(アポトーシス)』を迎える世界と、その管理者の話。約1万字
最終更新:2014-07-29 21:41:41
8562文字
会話率:33%
アポビオーシス -Apobiosis- とは、増殖のない神経細胞や心筋細胞がアポトーシスのようなクロマチン凝縮により生じる細胞死のことを呼ぶ。遺伝子学を基にした解釈では、遺伝学的に遺伝を終結させる現象なのではないかと考えられている。
キーワード:
最終更新:2013-12-26 01:48:47
1523文字
会話率:0%
ネクローシス -Necrosis- とは、生物の組織の一部分が死ぬことである。壊死。細胞死の分類方法のひとつをアポトーシスと構成するもので、細胞質の変化により細胞が死にいたる形態である。
キーワード:
最終更新:2013-12-26 01:46:41
3114文字
会話率:0%
アポトーシス -apoptosis- とは、多細胞生物の体を構成する細胞の死に方の一種で、個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる、管理・調節された細胞の自殺すなわちプログラムされた細胞死のこと。
キーワード:
最終更新:2013-12-26 01:42:36
3958文字
会話率:2%
企画に出すか出すまいか迷い中の短編ファンタジー。くっそ中二のシリアスものでまだ途中ですが、よろしければ。
最終更新:2013-10-12 03:04:09
3363文字
会話率:31%