この国は、神様に見捨てられた国です。
昔、昔、人々が愚かなことをし、怒った神様が人々に罰を与えた国です。
敬われず、祈りを捧げられない神様は穢れてしまいます。そうなるともう神様ではありません。そこで、天上の神様たちは、神様でなくなった
神を地上に落とし、人々に退治するよう命じました。これが、お前たちの贖罪なのだ、と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-26 16:11:29
7899文字
会話率:36%
『あらすじ? 面倒だ』とネロ様に押し付けられました…。
はじめまして。私はユア。カナリアです。
ちなみにネロ様は猫さんです。真っ白です、可愛いです。
私の住むナーランドでは、「黒い穢れ」という病が流行っています。治療法はありません。
しかし感染を防ぐ方法ならあります。
私たち修道女、カナリアは人々に代わって穢れを引き受けるのがお仕事です。死ぬまで続きます。私も両手が動かなくなってしまいました。
棄てられた私に、尻尾を差し伸べてくれた白い猫。
ネロ様は穢れの化身、グリムでした。
自由を取り戻すため。
快適なゴロニャン生活を手に入れるため。
檻を飛び出した私たちは、仲間とともに未開地に潜むグリムを狩ることとなるのです…。
この物語はネロ様の独断と偏見のもとに語られています。
実在する団体、企業、猫とは一切関係ありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-24 20:22:21
87911文字
会話率:57%
宝石バイヤーの恵令奈は、オークションで他のどの宝石よりも輝く宝石の原石を落札した。
するとなぜか異世界に聖女として召喚された。
が、エレナの前に聖女が既に召喚されており、扱いに困られたエレナはルチルゴールド王国の第二王子・テオフィルス
の婚約者、兼聖女の”候補者”にされた。
千年の眠りから覚める大地の穢れから国を守るために聖女となり、エレナとテオフィルスは国を救うことができるかーーーー?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-13 23:56:52
66173文字
会話率:33%
皆さんご存知の竹取物語
かぐや姫が罪を犯して下界に落とされた事は
ご存知ですか?
「お前は罪を犯しました。よって穢れた下界へと追放となります」
…。
気付いたら、その追放されたかぐや姫になっていました。
あれ?…俺、男だったはずな
のに…
日本最古の追放物語。
ぜひ、ご存知の竹取物語と照らし合わせて軽い気持ちでお楽しみください。
* 原文、時系列、歴史的背景に忠実ではないのでテストの役には立ちません
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-09 21:00:00
85036文字
会話率:31%
「誓っただろう、永久とわの愛を。もう忘れてしまった?」
「そんなことはないわ。でも、来世のことまで私にはわからないもの。私はきっと、……あなたの事を覚えていない」
創生の神リュピテルと魂の契約を結んだ聖女は、深く愛し合い来世の約束を交
わして転生を繰り替えす。リュピテルだけが転生後も記憶と能力を持って転生した。少年レイジェルとして生まれ変わった彼は、同じく遅れて転生した聖女に足しげく会いに行き、こよなく慈しむ。今生もまた結ばれて生涯愛し合うだろうと確信を持っていた。
一方では父である国王から虐待を受ける日々だった。ある時国王の逆鱗に触れたレイジェルは殺されかける。その際に神の記憶と能力を失う。虐待はエスカレートしついには奴隷にされ、商人に身売りされてしまう。穢れた身で聖女に会うことを諦め、陰から見守るようになる。
隠していた聖女親子の所在が国王の知るところとなり、激高した国王に聖女の母親を殺害され、幼い聖女まで手にかけようとしていた。レイジェルは聖女を救うべく国王を殺す。振り返れば聖女の姿は消えていた。
数年後王都で再会した聖女は記憶を失い男装の騎士となっていた。任務に励む彼女を、レイジェルは陰ながら見守り、彼女が危機に直面する度に助ける。
狂おしいほどの切ないラブファンタジー。
※なお、この作品は数年前に投稿した『月の雫は永遠に……』のリメイク版です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-30 07:10:04
183033文字
会話率:33%
穢れを払い清める聖女として、幼い頃から国に尽くしてきたフィレーネ。
だが新たな聖女の出現によって、彼女は用済みとなり教会から追い出されてしまう。
しかも再度の列聖を封じるために、見ず知らずの相手を夫として充てがわれ、縁もゆかりもない土地で暮
らさなくてはならなくなった。
体の良い厄介払いをされたフィレーネだったが、しかし用意された土地と新居は住みやすく、夫は働き者の素晴らしい男性だった。
慣れない暮らしに四苦八苦しながらも、夫婦ふたりで日々をのんびり過ごしていく話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-25 11:52:32
143177文字
会話率:41%
主を失った剣に宿っていた意思が次に目覚めた時に宿ったのは無表情な鉄仮面。それを作らせた領主ナヴィードの妃レダは自らを「領主夫妻を殺した罪人」レドとするために仮面を被り鍵を放り投げる。そのまま送られた牢の中でなお毅然と前を向き続ける彼女に仮
面の意思は次第に心惹かれていく。そして、処刑台の上でまさに処刑されようとしているレドの言葉に反応した仮面は我知らず彼女の体を銀で包み込みその場を切り抜ける。命を救われた女は仮面にシュヴァンレードと名付け、命尽きるまで共にあることを誓う。
住み慣れた地を離れて極寒の地から最南端まで「恵みの地」を呼ばれる世界をめぐり全ての元凶たる業歪(わざわい)を追い求めていくレド。その過程で目的を同じくする仲間と出会い、犯した罪を償いながら前に進むうちに自らの真実と隠されていた世界の闇へとたどり着き、万物を穢れとして洗い浄化しようとする企みに立ち向かう。
カクヨムにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-22 19:00:00
323900文字
会話率:64%
かつて人間に封じられた獣と、「穢れ」を祓うわけあり少女の、契約婚から始まる異類婚姻譚。
とある事故で両親を失い、山で祖母と二人で暮らす女子高生・篝(かがり)。
少女の平凡な日常は「鬼」を自称する奇妙な青年・シュテンとの出会い、そして親友・
麻音(あさね)の失踪によって一変する。
ある日突然、市内で立て続けに起きた、連続児童失踪事件。
事件の背後に渦巻く陰謀と因習、廃れたはずの山村で暗躍する、人ならざるものたちの影。
篝は親友を取り戻すべく、シュテンを用心棒に雇って廃村へ向かう。
しかし少女はそこで自分の血筋と、とある「封じられた獣」との因縁に否応なく向き合わされることになり……
因習と宿命が交錯する、和風ファンタジー。
ホラーや流血表現あり。
苦手な方は閲覧にご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-08 16:00:00
90251文字
会話率:30%
東京の大学で電子工学部に通いながら再受験のために勉強していたジェームズ・ナナモは念願の医学部に合格できたが、在学生受験証明書を提出せずに受験したことを穢れとして悔いていた。もしそのことで合格が取り消されたらナナモに課せられたもう一つの定め
である王家の継承者になるための学びもできなくなる。しかし、ナナモは医科大学の学生寮の中で目覚め、寮母に入学式に行くように促された。ナナモは入学を許されたのだと喜んだが、それも束の間、在学生受験証明書の件は何一つ解決していなかったことを知らされる。
ナナモは王家の継承者の学び舎であるカタスクニでの講義のことが気になってはいたが、寮生は何らかの武道を行わなければならないと言われ、仕方なく剣道部を選んだ。竹刀を買い求めるために訪れた場所でナナモは神の託宣を伝えるコトシロの代弁者であり自らの意志を持つカタリベに会い、カタスクニのリモート授業を受けるように言われる。
忙しいが様々なことがナナモに課せられながら学生生活が過ぎて行く中、夏休みに入り全国医学部剣道大会に出場するために京都に来たナナモは、初めての公式戦に緊張し、戦わずして意識を失った。と同時にオンリョウの異世界に誘われる。
ナナモの穢れへの憂いがオンリョウを導いていると考えたカタスクニの面々は、異世界での使命を与えた。そこは平安の京の都だったが、ある巻物をある屋敷の主(あるじ)の元に届けるという簡単な役目だった。平安の貴族の装束に身を包んだナナモは、牛車に乗せられると苦も無く巻物を届けたが、その巻物に書かれているはずだった物語がすべて消えていることを知らされた。ナナモ自身が持ってきたから巻物も穢れてしまったのかもしれない。物語を復活させるため、そして、その物語に振り回わされている姫を助けるために、禊ぎを受け、穢れを祓い、清き水を得ることが必要だと知ったナナモは、格子状に築かれた都の通りを、そして都から離れた聖地を牛車に導かれながら移動し、度重なる難題を解決しながら、その得られた清き水で文字を綴り、最後には物語を蘇らせた。ナナモは物語の秘めたる意味を知るとともに、王家の継承者として、穢れに立ち向かう覚悟を改めて誓う。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-07 17:00:00
441447文字
会話率:40%
巴琴乃(ともえことの)は、術者一族を繁栄させるために幼い頃から虐げられてきた。
自死も許されず、ただただすり減り続けていくだけの日々。今日も自分の命ができる限り早く終わることを祈りながら、彼女は死んだように生きる。
唯一心安らげるのは、夢で
逢える美しい人との時間だけ。
そんな中、琴乃の双子の姉である弓乃(ゆみの)に縁談が舞い込んできたことをきっかけに、従兄弟に襲われる。そんなとき、琴乃は夢で逢った美しい人・孤月院栄(こげついんさかえ)に救われることになった。
そんな栄が琴乃に求めたのは、自身の中に溜まった穢れを洗い流してもらうため。
そしてそのために、栄とくちづけを交わすことだった――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-05 19:00:00
21363文字
会話率:30%
国に涌く"穢れ"を浄化して周り、平和を維持していた聖女ジーナ。ある時彼女は婚約者の王子に呼び出され一方的に断罪される。王子は「お前に浄化をする力はない。教会から貰った聖水を使えば誰でも浄化はできる!」と言って強引に彼女を
追放した。ジーナは絶望し、神から与えられた聖なる力を失ってしまった……。
※だがしかしハッピーエンド。
※今回は笑い無し、処刑ざまぁアリの、どシリアス(作者比)。
※設定はゆるゆる。
※先日投稿した【短編版】偽聖女と言われ追放されたので聖なる力を捨てて理想の自分になります(https://ncode.syosetu.com/n2957in/)の連載版です。
「途中のシーン(マルコと出会うところ)と後日談が見たい」とのお声を頂いたので、加筆修正をしました。それほどは長くならない筈……です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-16 18:05:07
37708文字
会話率:57%
国に涌く"穢れ"を浄化して周り、平和を維持していた聖女ジーナ。ある時彼女は婚約者の王子に呼び出され一方的に断罪される。王子は「お前に浄化をする力はない。教会から貰った聖水を使えば誰でも浄化はできる!」と言って強引に彼女を
追放した。ジーナは絶望し、神から与えられた聖なる力を失ってしまった……。
※だがしかしハッピーエンド。
※今回は笑い無し、処刑ざまぁアリの、どシリアス(作者比)。
※設定はゆるふわのファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-28 07:45:14
7869文字
会話率:28%
世界を影で支配する魔法の王国トゥルプティーの跡取りランは偶然、世界的企業雅エンタープライズの行方不明の御曹子みさとを発見する。ランはみさとに大おばからみさとに流れたとみられる莫大な遺産の返還を求めるが、拒否される。ランは魔法攻撃するが、み
さとが魔法で身を護るのを見て闘いの場をトゥルプティーに移す。みさとはランの魔法で敵だと思い、腹心の部下を殺めてしまい、ショックで爆発を起こす。みさとはそのままトゥルプティーで療養との名目で軟禁される。
トゥルプティーにいるみさとはトゥルプティーのパーティに出た。ランの友人のふたりの少年ポールと冬也もパーティに来ていた。みさとは、その席で美少女と見紛うような少年で、ランを圧倒する。出逢ったポールはみさとに惹かれ肉体関係を持つ。しかし、冬也は雅エンタープライズがみさとの躰を売っている噂からみさとに嫌悪感を抱いている。それでみさととポール、ランと冬也陣営に分かれる。
ある日のこと、冬也はみさとと瓜二つの少女リオに出逢う。リオに惹かれながらもみさとへの嫌悪感を捨てきれない冬也。リオはみさととそっくりの境遇を語る。冬也はその話に衝撃を受けながらもリオは穢れてないと繰り返す。みさととリオは同一人物なのか。ラン・冬也の中ではその確信を強めていく。そんな中、冬也は衝動的にリオをレイプしそうになってしまう。冬也は大切なものを自分で穢そうとしてしまつたことに衝動を受ける。苦しむ冬也。
そんな朝、ランとポールと冬也の朝食の席に流暢なトゥルプティー語を話すみさとが現れる。これはリオだとランは思った。みさとは動揺する冬也に自分は大丈夫だと云う。ランはそれに感謝してみさとの軟禁を解くと宣言する。最後の日、みさとはポールに気持ちの整理がつくまで待ってほしいと云い、ふたりは別れる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-27 10:55:48
25003文字
会話率:53%
【隠れた才能を持つ気弱な少女】✕【皮肉屋の腹黒従者】が織りなす異能和風ファンタジー。
自らに穢れを取り込み祓う者達を〈祓い師〉と呼び、なかでも四季家と呼ばれる四つの家は花祓いと呼ばれていた。
周囲に災いをもたらす疫病神と罵られ、不遇を強いら
れてきた孤独な少女・志季(しき)。陰鬱な日々を送る彼女のもとに、突如黒づくめの男・帳(とばり)が現れる。慇懃無礼な帳は初対面の志季を『あるじ』と呼び、外の世界へと連れ出した。彼に翻弄されるままに、志季は課せられた宿命を知り、自らに隠された力を少しずつたぐり寄せていく。歪な『主従ごっこ』から始まった志季と帳のふたり。志季は本当の主従になるべく奔走するが、実は帳にも秘密がありーー?
これはひとりの少女が、祓い師の頂点へと駆け上がるまでの物語。そして、本当の信頼と愛を知るための物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-24 22:19:09
23408文字
会話率:44%
「レッドデビル」
彼の鎧はいつも返り血を浴び赤黒く染まっていることから尊敬と畏怖の念を込めてそう呼ばれていた。
傭兵である彼には夢があった。
それは、大金持ちになって最高に美しい奴隷を我がものにすることだ。もちろん、男としての欲望を果
たすために。
その為に金を稼ぐのに最も手軽で簡単な傭兵家業に就き、破竹の強さを見せつけその名を世界に轟かせながら着々とお金を稼いでいた。
そして、今宵。遂に悪魔は1人のエルフの奴隷を買う事となる。
穢れを知らぬ新雪の様な柔肌が美しいエルフをベッドに押し倒し、いざ念願を果たさんと服を脱ぐのだが......
「......何か違うな.......」
行為に及ぶ寸前で、悪魔は極上の柔肌を前に手を止めた。イメージと違ったのか、本懐を果たす事はなく、悪魔は一旦エルフを屋敷の使用人として雇い次なる奴隷を探しに行く。
次こそは、次の奴隷こそは自分の欲望を満たしてくれる筈。
しかし、その望みは未だ叶えられる事はなく、それでも奴隷を買い続けた結果、いつの間にか彼の屋敷内は美しい奴隷で溢れていた......折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-18 06:49:29
479252文字
会話率:51%
愛の女神は憂いていた。地球はなんと穢れてしまったのだろう。このままでは天界まで煩悩が積み上がり本当の愛が消えてしまう、と嘆いた愛の女神は一人の天使を地上へ送り対処することにした。
性活改善計画のサンプルとして選ばれたのは、たまたま女神
の目に留まった高校生の男女だ。どちらも乱れた日々を過ごしており、サンプルにはもってこいのはず。女神は二人に純愛の矢を打ちこみ天使に観察・助力するよう命じた。
しかし愛の女神が遣わした天使は、地球の性文化に感化された性欲あふれるポンコツ天使だった。天使はインモラルエナジーを集めて堕天し淫魔になることを目指してるらしい。
ナンパ男とサセ子に純愛を植え付けた女神と、二人を利用して淫魔化を目指すポンコツ天使の行方はいかに。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-14 20:50:36
72820文字
会話率:31%
大災厄の日から五百年。
一度終わった世界は文字という文明を失い、文字は不思議な力を持つ解読不可の紋様──魔法〈スペル〉として人々に認識されていた。
〈スペル〉を扱う孤独な魔法使い〈スペルトリガー〉の少年ヴィタは、ある日、花の名を
持つ貴族の少女メリアリーヌと出会う。
その少女こそ、世界を滅ぼす〝大特異点〟であるとは、知らないままで──
ありのままの世界を愛する、穢れなくも純粋な──けれど世界の毒であるメリアリーヌ。魔法使いとしての真の責務と、触れてしまったぬくもりとの間で揺れるヴィタ。
世界の未来か、少女の幸せか。
選択の時、ヴィタが、メリアリーヌが、手を伸ばした答えとは──
これは超常も異能も出てこない、優しい〈魔法〉を綴る物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-13 18:08:01
82108文字
会話率:38%
歴戦の傭兵グレン・ハウゼン。
その苛烈な戦い方から『狂犬』と呼ばれる彼は、生きる糧を得るために金を稼ぎながら各地を巡り歩いていた。
ある日、護衛の仕事を終えて酒場で食事をしていた彼のもとに聖女を自称する怪しげな少女が現れる。
曰く「実力を見
込んで仕事を依頼したい」とのこと。
黒き聖女に導かれ、穢れに満ちた混沌の時代を征く。
※進捗などはTwitterの方で順次ツイートしていきますので、よろしければそちらもご覧ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-11 17:00:00
325002文字
会話率:22%
メイベル・シュート公爵令嬢は五歳の時に神の加護を授かったと同時に魔境の魔獣から国家を守護する使命を王家から与えられた。
その代償として王太子の婚約者。ひいては王妃になる未来を与えられている。
しかし実態としては一年のほとんどを魔境で過ごし魔
獣を屠る事だけを強いられていた。
婚約者として扱われる事などなく。王太子妃教育はおろかろくな貴族教育も受けられず。
十年間魔獣と血で血を洗う毎日であった。
結果としてメイベルは『王太子妃』と呼ばれる事はなく『魔獣を殺すだけのキリングマシーン』『魔獣の血に染まった穢れ令嬢』と呼ばれる事となる。
魔獣から王都を守護していても感謝されずただただ穢れと蔑まれる日々。
幼い頃からのそんな日常が続いたメイベルはいつしかそれを当たり前のモノと受け入れるようになり、他人に何かを期待したり他人に受け入れられる事をしなくなっていた。
十五歳の春。
いつものように魔境守護を行っていたメイベルに王家からパーティへの出席命令が下った。
婚約者である王太子のアカデミー卒業を祝う会であるという。
まったく自分には関係のないパーティであるが王命には逆らえず渋々パーティに参加するとそこでメイベルは王太子から婚約破棄を告げられる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-10 20:01:50
150903文字
会話率:33%
いつか神が実在した星…けれど神が消えた世界。
世界にはかつて神が人に分け与えた魔法が溢れ、人は神の真似事をする様に、魔術をその体に見出した。
魔法と魔術…神が与え、神に憧れた人が生み出したそれは、何時しか世界の歯車に成り代わり、奇跡は当
たり前に変わり果てた。
そんな世の中でただ1つ、『魔法 魔術』の核心を求める、冒涜的思想を持つ隔離された都市が存在した。
都市は冒涜的思想に呑まれているとされ、世界からは目の敵とされては居たが、ある日…その都市はある発見をしたのだ。
人を神へと近付ける為の書物を…
冒涜的と非難した世界は浅ましくもその書物を求め、ある国は膨大な財産を…ある国は膨大な戦略を持って都市に攻め入ったが、それら全ての国は亡きものとされた…たった1人の者に。
彼女は全てから恐れられ、全てから忌み嫌われたが、そんな事は知らぬと言いたげに、彼女は世界にこう公言した。
『私はここに学び舎を作る。奴隷 貴族 平民 罪人 穢れた血族…私はそれら全てを平等に褒め称え、平等に貶す教師となろう。さぁ人よ、今日は記念すべき日だ。だって君達は…進化するのだから 』
得体の知れぬ声明…それは世界を激震させ、混乱を招いたが、全ては遥か昔の話。
今となっては、忌み嫌われた都市は『レエンカルシオン』と名を変え、世界唯一の魔法の学び舎があるとして存在し、都市には様々な者達が集まった。
淀みを継いだ者…契約に囚われる者…身を氷で焦がす者…覇王となるべく生まれた3人の者…
『いや…4人だね、今やって来た』
本を置き、窓から空を覗き込む。
さぁ世界よ…今日は記念すべき日だ。
だって今日は…カウントダウンが始まった日なのだから…
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-07 23:05:28
304288文字
会話率:43%
【その者、緩き衣を纏いて不毛の野に降り立つべし。失われし聖と魔の絆を結び、遂に我らを、白き清浄の地に導かん――】
人間族と魔族が五百年間も戦争を継続している世界に、異世界である日本から「聖女」として一人の女が召喚された。人間でありながら
圧倒的な魔力を秘めるという聖女を捨て置けば、戦争における魔族の敗北は必至。それ故、【焦熱の魔王】ベルフェゴール・リンドヴルムは聖女の奪還を実行、魔界へ連れ去り聖女を魔道へ堕とそうと画策するものの――。
「うほぉー何コレ! 塗ったら勝手に色が変わって虹みたいな色になんじゃん! 魔族ネイルすげー! ヤバみ深し!」
――なんと異世界から聖女として召喚されていたのは、日本の白ギャルJK・恋し浜のえるであった。
五百年の長い歳月を生きていながら、女の子と付き合うどころか、いまだに手を握ったこともない残念美形魔王ベルフェゴールは、陽キャの塊であり、しかも距離感が近いのえるの言動にほとほと手を焼くものの、一方で期待してもいた。
数百年前、魔族の大予言者が予言したとされる、この戦争を終わらせる存在――「魔族に優しいギャル」。人間でありながら、穢れた存在であるとされ、激しい迫害や差別を受ける魔族にも分け隔てなく接し、しかも優しいとされる存在。のえるがその伝説に名高き「魔族に優しいギャル」ではないかと考えたベルフェゴールは、のえるを保護し、彼女の力で戦争を終わらせようと画策する。
一方、先代の聖女が家族の仇でありながら、聖女である自分を保護し、聖女を戦争の道具に仕立て上げようとする人間族から護ろうとするベルフェゴールに、のえるもいつしか心惹かれていく。
だがそんなある日、魔界へと連れされられた聖女を奪還すべく、「勇者」を名乗る人間が魔王城に突撃してきて――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-31 12:05:01
30898文字
会話率:39%