水差しのサイダー。
思春期の乙女のように、日溜まりに佇んでいる。
ゆらりと水蒸気が炎天下を煙の様に立ち昇り、生理の月経のように、赤い血が畳に落ちる。
禁断の果実は此処にあったのかと、古い書物に載っている骸骨の模造品に口づけをして、ケタケタ嗤
い出す。
三日月は、子午線を超えて、あとかたも。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-25 14:33:30
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親父が、無くなった。遺品を整理する中、私は倉庫で金色のバットを見つけた。それは、新品のまま倉庫で眠っていた。親父は、野球が好きだった。でも、私は嫌いだった。親父が買ってきた金色のバットは、使われることは無かった。私は、親父の自慢な息子だっ
たのだろうか。私は、そうした思いを振り払うように、倉庫の中で、バットを振った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-25 23:06:54
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