2132年2月5日、極東の都市2つを一瞬で消し飛ばした爆弾より、ずっと大きなものが世界中に降り注いだ。
ロシア、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ポーランド、イスラエル、イラク=イラン、中華民主政、朝鮮委任統治領、そして日本。それ以外の
数え切れないほどの国が放った計4万発もの核攻撃で、世界は死んだ。
...いや、"浄化された"というのが正しいだろう。
この中で生き残った国がおり、そして覇権を取ったのだから。
西暦2143年。いや、浄化曆11年。
米軍ノースカロライナ基地所属シャーロット地下造兵廠にて試作された秘匿作戦遂行用全地形対応機械人形ヴァルカヌスオートマタ(Vulcānus automata)、通称ヴァルタによる小隊、第12h偵察機甲小隊が結成、欧州東部にて通信不通となった第2偵察師団を発見後合流し、周辺国家の状況の把握、そして米国支配地域の拡張を目的として、グリーンランド、アイスランドを経由し、イギリス、サーソーに送り込まれた。
メンバーはたった7人。車両は1台の輸送トラック、2台の軍用バイクのみ。完全に破壊された航空部隊の援護は期待出来ず、まともな通信設備を用意するのも難しい。
ポストニュークリアの世界で、たった一小隊の、霧に覆われた世界の闇を暴く聖戦が、今始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-07 17:19:13
4099文字
会話率:47%
舞台は現代とそう変わらない程度の近未来。
突如襲来した未確認物質生命体の攻撃により人類は人類同士の争いをやめ、国と国とが手を取り合い連合国家を立ち上げた。
また正体不明の敵に対する決定打として各国の技術力を集結させ搭乗型二足歩行兵器を開発し
、これに戦いを挑む。
そして物語の主人公は二足歩行兵器を華麗に乗りこなすパイロットでもなければ特殊な能力を持った超人でもなく、ましてや正体不明の敵でもない。
その主人公とはパイロット達が戦う表舞台の裏方として彼らが扱う二足歩行兵器を修理、開発する技術兵達の1人に過ぎない。
これは連合技術大佐リープ=ジ・エンドと、ひねくれ少女技師トードストールを中心に時に人間同士の争いが起こり、時に予期せぬ事態が起こり、それでも己の使命を果たすべく仲間達と協力しながら突き進み、戦場で戦うパイロットや国を作る政治家達とは違った目線で戦争を、政治を、そしてそれに関わる人々との日常を送るSFミリタリーヒューマンドラマである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-28 22:55:01
76381文字
会話率:30%