レナ・リッケンバッカーには生まれつき顔に醜い痣があった──。痣のせいで周囲からはいわれのない悪口を囁かれ、それに比例するように彼女の人生は転がり落ちてゆく。彼女が人生の底だと思った場所にはまだ底があった。レナは死のうと思った。でも、捨てる人
あれば拾う人もいる。出会ったのは科学を勉強する物好きな神父だった。彼は彼女に手を差し伸べて言う。生きて欲しい、と。レナは不幸だからと諦めず、一歩一歩生きてゆくことを決める。これは、地獄にいた少女が救われるまでの救済の物語。
※本作は執筆中の長編作品の修正前の冒頭、未公開シーンになります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-04 18:09:32
6218文字
会話率:16%