少年はひと夏の夢を見る。
その夢は記憶かまやかしか。
美しい情景描写とともにあなたも物語に呑まれていく。
儚くも美しい現代ファンタジーがここにある。
この小説はエブリスタでも掲載されています。
最終更新:2019-12-30 16:34:16
4214文字
会話率:38%
俺は『天才』を嫌悪する。
11歳の時、自分が「凡人である」と明確に理解した。
きっかけとなったのは、クラスに転校してきた白月蒼子という一人の少女。
彼女が持つ類まれなる才能を目の当たりにした俺は、生まれて初めて『天才』を実感した。
それ
と同時に、自分は決して『天才』にはなれない。一生凡人のままであるということを理解してしまった。
そんな『天才』を目の当たりにした俺にあったのは、感嘆でも驚愕でも羨望でもなく、
——『嫌悪』だった。
そして、彼女はそんな『天才』に対して強い嫌悪感を抱くようになった俺に、わけもなく付き纏うようになった。
あれから6年。
高校2年生になった俺は未だに彼女に付き纏われていた。
「ねぇ——」
「うるせぇ。話かけんじゃねぇ。天才が感染る」
これは『天才』を嫌悪する凡人と、『凡人』に憧れる天才の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-20 17:04:49
245895文字
会話率:35%