魏の牛金将軍と交戦し、敗れた蜀の平北将軍馬岱。敗走の最中、彼が足を踏み入れた先とは…。
最終更新:2024-01-12 23:00:00
5013文字
会話率:24%
「ごきげんよう、蛮族」
「ごきげんよう、宗教狂い。わたしのお姉さまを蛮族と呼んだな。死ね」
乙女たちが立木に木刀を打ち込む朝の猿叫が、澄みきった青空にこだまする。
大神オーディンのお庭(ヴァルハラ)を夢見る乙女たちが、今日も修羅のよう
な笑顔で、背の低い門をくぐり抜けていく。※
恐れを知らない心身を包むのは、返り血の目立たぬ真紅のマント。
不意打ちを受けぬように、得物や流派を悟らせないよう、体軸を揺らさずに歩くのがここでのたしなみ
もちろん、出血ギリギリで逃げ去るなどといった、はしたない生徒など存在していようはずもない。
「貴女、尺骨が曲がっていてよ」
「お姉さま、誤チェストでごわす」
次回もヴァルハラで会いましょう。
※入り口が狭いのは一度に多勢の侵入を防ぐ為でござる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-08 06:22:15
51343文字
会話率:23%