亡くなった祖父の隠し財産を求めて祖父が暮していた『ツツジヶ荘』を訪れたその孫たち。
うす暗い山荘で隠し財産を探すがなかなか見つからない。そして深夜、ツツジヶ荘に悲鳴が響きわたる。孫のひとりが強盗に襲われ、包丁で返り討ちにしたというのだ。致命
傷を負いながらも逃げた強盗を探すが……
『恒河沙の兄妹』シリーズ短編。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-27 00:45:28
32044文字
会話率:60%
相模湾に浮かぶ孤島の別荘でその事件は起きた。
血を流し崩れ落ちるひとりの男。男の前には血に濡れた出刃包丁を手にした女がひとり。
別荘の滞在者たちは女が出刃包丁を手に男に襲いかかるその瞬間を目撃していた。
女はその場で拘束された。だが問題がひ
とつ残っていた。なんとその女は多重人格者だったのだ。
男を殺したのはいったい『どの人格』なのか。
幾多の人間心理が絡み合う異色のフーダニット殺人事件に、妖姿媚態の名探偵・恒河沙LAWが挑む。
『恒河沙の兄妹』シリーズ長編第三弾。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-23 11:00:00
273206文字
会話率:58%
東京都I市にある山吹医科大学附属病院で、当直を務めていた研修医が刺殺体で発見された。看護師のひとりが生前の被害者を最後に見た時刻を証言するが、それは警察が割り出した死亡推定時刻よりもはるかに後だった。若く実直な研修医は死してなお臨床の場に向
かったというのか。
一方そのころ。九相図殺人事件を解決に導いた恒河沙法律は、全国に散らばった四人の実妹を探偵事務所に呼び戻すための行脚から帰還した。一人で帰ってきた法律に籐藤刑事はきびしく詰問する。三人の妹は近く探偵事務所に戻ってきてくれると告げる法律ではあったが、一人の妹からは強く拒絶の意志を示されていた。
「その子はどこでなにをしているんだ」
「東京の大学病院で働いています」
『恒河沙の兄妹』シリーズ長編第二弾。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-20 21:06:07
263570文字
会話率:60%