私レイン・ノーストは貴族学園で学年に複数人認められる平民特待生、という名の生贄だ。
学園に放り込まれることで貴族令息令嬢達に「平民とはこういうものだ」と見物させるためのサンプル。貴族社会に慣れない哀れな平民を、暴行する令息令嬢はいても、颯爽
と助けてくれる王子様なんて現れない。たとえ私が美少女だったとしても。
制服も髪も切り刻まれ、孤独に絶望と向き合う私はある日、平民特待生の自殺未遂を見て奮起する。
生きたい。私は学園を逃げない。決して、運命に負けたりはしない。
たとえ虐められようとも、淫乱と罵られようとも、どんな手を使っても。
ーーそんな彼女が目をつけたのは。
貴族令息令嬢達から恐れられている、黒髪青瞳の美しい第二王子だった。
そんな彼も、最初は済ました顔でレインを侍らせていたのだが、いつの間にか……?
助けを待っても道が開けないなら自分で道をゴリゴリ開いていくヒロインと、彼女なしには生きられなくなってしまう第二王子の物語です。勢い。
◇◇◇
・ハッピーエンドです
・シークレットベビー要素あり折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-08 12:16:32
9877文字
会話率:39%