ある日突然、気がついたら友人が書いた中華風ファンタジー小説の世界の中にいた。
いつか目が覚めて元の世界に戻るんだと思いながら日々を過ごすけど、小説の中で恋に落ちるはずだったヒロインと皇太子の運命が自分のせいで出会わなかったと知って、どうに
か元の流れに戻そうと奮闘する日々。
焦って珍妙な行動に走る私を幼馴染みの貴公子、俊英君はほのぼの眺めている。おっとりした彼はいつも楽しげに私の作戦に手を貸してくれる。ヘラヘラひょろひょろの頼りない美少年だけど、なんだか憎めない。
けれど、私達の努力も虚しく上手くいかないまま月日は流れ……。
皇太子様は「春風が傍にいてくれれば気持ちも安らぐし、お前さえよければ妃にならないか?」とか言い始めて……。
宮廷に渦巻く陰謀を解き明かすミステリー仕立ての恋愛小説の世界に転生したのに、持ち前の呑気さでドタバタぶっとばす力技な女の子が暴れまくってほのぼの愛を育んだり陰謀に立ち向かったりするお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-25 22:00:00
48887文字
会話率:42%