「これで5体目か…」
とある連続殺人事件の遺体解剖を担当した山田医師は、ため息をついた。胃からカプセルが検出され、その中には5ミリ角の小さな紙が入っている、というのがお決まりだ。これまでに見つかった4枚の紙には、それぞれアルファベットが印
字されている。
山田医師は、薄々勘づいていた。このアルファベットが、何を意味しているのかを。そして、あと2人誰かが殺されることを。
全ての文字を並べ替えると、山田医師だけが知る「ある人の名前」となるはずだ。
それは、絶望へのパスワードなのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-22 17:31:57
975文字
会話率:44%
術後の明細に、陥入爪一本(簡単)って印字されてて、なんだか複雑な気持ちになりました。
最終更新:2023-10-20 20:00:00
3546文字
会話率:16%
小学校入学のお祝いに、ひらがなでフルネームが印字された鉛筆を大量にプレゼントされた女の子のお話。
最終更新:2022-12-31 06:52:19
1000文字
会話率:5%
「かあさま、ごほんよんでー」
「あらあら、アリスは本当に絵本が好きね」
四歳になる娘のアリスが、何度も読み込んでボロボロになった絵本を抱えながら、とてとてと歩み寄ってきた。
ふわりとカールした金髪は私に、そしてエメラルドの瞳は夫にそっ
くりだ。
「じゃあこれを読んだらねんねするのよ?」
「はーい」
「ふふ。よいしょ」
アリスを抱きかかえながら、二人でベッドに横になる。
箔押しで『婚約破棄』とタイトルが印字された絵本の表紙を、指先でそっと撫でる。
「かあさま、はやくはやくー」
「はいはい、今読みますよ」
表紙を捲ると、華やかな衣装に身を包んだ令嬢と、その令嬢に対して怒鳴っている王子様のイラストが現れた。
「――あるところに、アリシアという公爵令嬢がいました」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-27 21:06:10
3841文字
会話率:67%
焼け野原に、私とアキは立っていた。
「全部無くなってしまったね」
薄汚れた頬を拭いもせず、彼女は私に微笑む。
「つまりこれでもう、君は泣かなくてもいいわけだ」
アキの首には、敵陣殲滅兵器であることを示す戦闘アンドロイド番号が印字されていた。
最終更新:2022-03-12 14:15:29
1826文字
会話率:34%
「心臓発作で亡くした祖父の遺品に”呪いのビデオ”と印字された怪しいディスクが混じっていました。DVDらしいのですが、エラーになって再生できないのです。どうにかして再生できませんか?」
そんな依頼を受けたオカルトマニアの”ぼく”。依頼はア
ニオタにして学園随一の秀才である”先輩”が、録画ディスクがとっくに廃止された規格である”HD-DVD”だと見抜いたことで一瞬で解決してしまった。
簡単な依頼と思いきや、一ヶ月後に依頼人が突然死し、”ぼく”のもとに”呪いのビデオ”が届けられたことで想像を絶する恐怖が幕を開けるのだった――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-17 21:15:53
19346文字
会話率:36%
いつものように『クインテット・ワールド』というTCGの新パック開封動画を撮っていた。ある日、俺は”EX”と印字されているレアリティのカードを引き当てる。
「EX・・・エクストラとかってことなのかなこれは?」
と呟くと、気づいたときに
は樹海の中にいた。
「俺の部屋こんなにだだっ広かったっけ?」
と冗談まじりで、ボソっと独り言を言ったときに違和感を感じた・・・。30を過ぎたおっさんから出た声とは思えないほど綺麗な澄んだ声だったからだ。そして、ふと頭を下げて自分の体を見ると・・・そこには真っ赤なドレス、その下にはなにやら膨らみのようなモノが二つ確認出来る・・・。
「あー、じゃーこれはあれだVRゲームとかいうヤツだろ、最近のは画面も綺麗とかいうしな・・・」
と口に出しつつ、目に入っていたモノをついつい触ってしまった・・・。
「柔らかいな・・・」
VRでは感じることが出来ないはずの触感があった。そこで自分が異世界転生しかも性別が変わってしまっていることに気づいた。
「マジか・・・」
と呟きつつ、状況確認も兼ねてまずは、異世界転生モノでよくある自分のステータスを確認出来るか試してみようと思い、俺は叫んでみた。
「ステータスオープン!!」
すると、正面に俺が『クインテット・ワールド』を始めるきっかけとなったカード”永久なる乙女~アスティナ~”が映し出されていた。
「マジかーーーーーーー!!」
俺は発狂気味に叫んでしまった。自分の推しカードで第二の人生が送れるとか最高じゃないか。
中身は31歳のおっさんだけど外見は美少女なTCGコレクター異世界生活始めます!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-03 21:11:50
403744文字
会話率:39%
とある夏の日、ある言葉がSNS上で話題になった。
「御命切符(おいのちきっぷ)」
きっかけはひとつの投稿だった。
掌に載った白い切符。そこには今日の日付が印字されていて、その写真と共にこんな言葉が添えられていた。
『どうしよう。友達に「御命
切符」を渡された。今日が終わるまでに誰かに渡さないと「お迎え」が来てしまう……』
その投稿をきっかけに御命切符に関する投稿が相次ぐようになる。
その噂は知っていたものの僕はどこか他人事として見ていた。
あの日が来るまでは――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-27 21:38:18
3843文字
会話率:24%
それは僕が学校で、本を借りた時のこと。
家で読み進めていた本から、突然、印字が消えたんだ。
めくっても、いったん閉じて開き直しても、表紙の部分を除けば白い紙が広がるばかり。
「すわ一大事」とばかりに親へ見せにいったけど、その時にはすっか
り文字は元通り。
見間違いを指摘されて、面白くない僕だったけど、事態は終わってはいなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-15 23:20:31
2656文字
会話率:5%
メモ用紙に印字された数字・・
やはり暗号だった。
最終更新:2020-02-08 14:03:39
487文字
会話率:46%
片田舎の森の中。
母と二人、ひっそりと暮らしていた少女コアは、いつも通り穏やかで平凡な日々を過ごしていた。
————あの時までは。
あっという間にすべてをなくしたかと思われた彼女の前に残ったのは、一冊の本。
見覚えのないその本の題名には
自分の名前が刻まれており、中身は白紙。
ただ、最後のページ、発行元だけは真新しいインクで「ウォルナット図書館」と印字されていた。
生きる「あて」のなくなったコアは、一冊の本からつながる縁を手繰りその図書館へとたどり着く。
そこで出会う運命に向き合い、幸せを見つける一人の少女の物語。
という感じの恋愛系似非ファンタジーです。
初めて小説を書かせていただきましたので、心を緩くしておつきあいくださいませ。
※すべて作者のフィクションです。図書館もとい図書関連知識は浅いググリのもとに作り上げられた架空のものです!それらを踏まえてご覧ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-14 02:23:38
4329文字
会話率:56%
かつて革命時に貴族政権を打倒すため闇の中に存在し、新しい時代とともに姿を消した怪盗紳士がいた。
だがそれは、権力を握った旧友たちが腐敗したとき、再びこの世に舞い戻ってきたのだ、「怪盗紳士月影」として。
……だがそれも十数年も昔の話。
かつて少年だった若き作家は人々を訪ね歩く。「怪盗紳士月影」の、その真実を探るため。
短編で終わるに忍べず、連載することにしました。
設定のあらすじは自HPにありますが、今回は半ば書いて出し状態なので、そのまま書くことはないと思います。目標30回連載。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-01 01:00:00
37691文字
会話率:18%
はるか遠未来、人類の文明はかつての中世ヨーロッパの時点にまで衰退した。
かつて環境調査用データベース対人間用パーソナルエージェントAIとして開発されたSYS-TER774528は、長い起動停止の後、再起動の際にリンクした研究所の案内用ア
ンドロイドの体を借りてこの世に復活した。
……これは、まじめにコンピューターとしての仕事を果たそうとするけなげなAIと、それを「女神システィーナ」として崇拝する朴訥な神官の……コメディになるかも。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-08 09:24:13
4301文字
会話率:15%
僕の引いたおみくじに書かれていたのは、運勢でなく"当たり"の文字。ただそれだけが、大きく印字されていた。
最終更新:2018-01-01 21:09:59
4526文字
会話率:30%
上質な黒の厚紙に、金の文字で「Cirque du abime」と印字されただけの、シンプルなチケット。
同僚からサーカスのチケットを譲り受けた徹を迎えに来たのは、高級車を運転する怪しげな美女だった。
数人の客を乗せ、車は山の奥深くへと向かう
。
その先で、徹を待ち受けていたものとは---折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-15 01:34:36
3538文字
会話率:40%
拝啓
暑かった夏も騒がしい日々とともに過ぎ去り、過ごしやすい季節になってきましたね。心なしか空気も澄んで、空が高いような気がします。
実験が一段落して、世間に認められれば――
そんな書き出しで始まる、ありきたりな手紙。気持ちをした
ためた一通。それは自分で考えた文章に違いない。
ただし、味も素っ気もないフォントで印字した覚えはなかった。
なぜ、そんなものが、ここにあるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-28 00:01:54
1430文字
会話率:25%
アパートに、両腕で抱えると、顔を反らさねば抱えられないほどの大きさのダンボール箱が届いた。隙間なく貼られたガムテープ。宛名書きの側には「ワレモノ注意」、さらに「なまもの」の注意書きを印字したシールが貼られている。(冒頭より抜粋)
就職が決ま
って慣れない一人暮らしに突然降って湧いたこれは!?
──ターキー。いやいや、違う違うたぶん違うから! もしそうだったら食べちゃうでしょ! ハッ、上尾さん……まさか……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-10-07 16:49:17
4350文字
会話率:11%