一年前に妹を交通事故で亡くした水無月景は、それが自分のせいだと思い毎日のように事故の瞬間を夢で見ていた。
目の前で吹き飛ぶ妹の身体。一瞬にして視界は真っ赤に染まり、絶望や喪失感と言った感情が濁流のごとく押し寄せる。そして赤い水たまりの上
で崩れ落ちるのだ。
どうしようもない、変えることは不可能な夢。
だが、その日は違った。
夢の中に自称《神》を名乗る女性が現れ、『願いを叶えるための、特別な力が欲しくはありませんか?』と景に取引を持ち掛ける。
女神から提示された条件は、現実世界で一億ポイント集めること。その条件を達成した暁には、俺の願いを叶えてくれるらしい。
嘘か本当かなんてどうでもいい。
「そこに花奏を救える可能性があるのなら、俺はどんなことだってやってやる!」
その後、目を覚ました俺は、女神から受け取った特別な力――ギフトを駆使してのポイント集めの日々が始まった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-27 07:11:03
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会話率:36%