あたし事、ホーリー・サードは施設から逃げ出した。
遺伝子改造によって作られた『優秀な人間』……その卵だという事で将来を担保に生活を保障さえているワケだけど自分の生き方ぐらいは自分で決めたい。
だから逃げだすための計画を立て事前に入念な準備を
し、実行に移したというワケ。
若干五歳とは言え、記憶力と計算能力には自信があるし圧縮教育も受けてるから何とか逃げ切れる……そう思ってたけど色々と甘かった。
でも、ワケアリ軍人のブライトと知り合えたことで道が開けたかも?
俺はブライト・ビル。
ブリステル宇宙軍の元少尉だ……殉職し二階級特進で今は大尉になってるハズだが実は死んでなくて生きてる。
事故に見せかけた軍の要人の暗殺……それに巻き込まれたが九死に一生を得たわけだが、死んだはずの人間が生きてるってのには都合が悪いらしい。
だから、追われてるんだ。
が、所詮は単独での逃避行。いよいよ手詰まりかってトコロでホーリーって幼い娘に助けられ……俺の抱えたゴタゴタに巻き込んじまったよ。
ホーリーもワケアリらしいが、俺と違って命まで狙われてるわけじゃない。……が、懐かれちまった上に、このホーリーって役に立ってくれるんで別れるタイミングが見つけづらいんだ。
……さあ、これからどうするよ?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-01 18:00:00
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