蒼月天理は企業勤めの行政書士だった。お世辞にも良い待遇ではなかったが、それでも真摯に働いていた筈だった。だがそんな努力も裏切られ雇用主である福富白禄に無実の罪を着せられる。失意の底、陰謀により社会的立場は失う。更に不幸は続き、最愛の妻が何
者かに殺されてしまった。そして彼自身も同じ殺人鬼に襲われ死の淵を彷徨うことになる。
理不尽な現実と絶望、理解できない出来事の数々。何よりも愛する妻を殺害した殺人鬼に対する憎悪。そんな強い願いが奇跡を起こしたのか、彼は気がつくと高校生のころに戻っていた。記憶を保持した状態で。
これは天啓だった。神がいるのならば、復讐の機会を与えてくれたのだ。愛する妻と自分を手にかけた殺人鬼の手がかりは青薔薇のカフスのみ。だがそれで十分だった。天理は決意した。例えいかなる悪道に堕ちようとも、必ず報いを与えてやると。復讐こそが、今の自分を突き動かすものだと信じて。
そして彼はある日、没落した名家の令嬢、藤原心音と出会うことになる。その出会いは偶然か必然か、以前の人生ではなかった出会い。心音は家の再興を、天理は復讐を、お互いの利害のために偽装婚約を結ぶことになるが、その出会いは未来を変えるきっかけとなるのか、それはまだ分からない───。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-28 19:22:08
873770文字
会話率:41%
東京では切り裂きジャックと呼ばれる連続殺人事件が起きていた。
そんな事件とは無関係であるはずの雨宮蒼音は普通の高校生だったが、ある日、異世界の魔王ドレイクと魂が入れ替わってしまう。ドレイクは蒼音の身体で生活することになり、事件に巻き込ま
れていく。
慣れない身体、知らない世界で蒼音の不幸を取り除くために奮闘するドレイクだったが、突如二つの世界が交差し融合する異変が発生し、ドレイクは蒼音の身体のままでありながら異世界の危難に臨むことになる。ドレイクは蒼音の生きる意味を見出すために戦い続け、その果てにある答えを探し出す。
これは、魔王と少年の魂、交わることのなかった異世界と異世界が交差し転移した物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-09 19:16:44
189320文字
会話率:42%
───戦国武士、異世界にて無双する。剣と魔法の世界に迷い込んだ異分子。
舞台は戦国の時代、千刃宗十郎《ちばそうじゅうろう》が仕える殿《との》は数多の敵軍に追いやられ今、敗北の時を迎えようとしていた。終わりを覚悟した殿はせめて家臣の無事
を祈り、自らの首を敵軍に捧げることで戦を終わらせることを決意する。
だが家臣全員がその決意を望まず引き止め、殿の命令を無視する。殿を早馬に乗せ戰場からの撤退をとることにした。
そして宗十郎は殿が無事に撤退することを祈り、一人、万を超える軍勢に立ち向かう。
屍の山、血と鉄錆の臭いでむせる死地。その頂上で息を切らし、返り血なのか自身の出血なのかも分からないほどに、ひたすら無我夢中に戦い続けた。
そして宗十郎は見た。丘の先に、今しがた相手していた部隊の倍をゆうに超える軍団の姿を。
しかしその心は折れず。サムライブレードを握りしめ、ブシドーを燃え滾らせ、叫び新たな戦場へと駆ける。少しでも、殿が逃げ切れる助けになると信じて。
だが、勢いよく駆け出したその先は、見知らぬ集落。そこには悪鬼羅刹も裸足で逃げ出すブシドー部隊の姿もなく、ただ子鬼のような野盗が集落を襲っている景色が見えるだけであった。ニンジャによる幻術かあるいは転移術の類か……。今しがた駆け出した戰場とは異なる場所であることに宗十郎は気がつく。
怒りと焦りに満ちた宗十郎は自分に何が起きたのか、一刻も早く殿を助けるために、元の世界に戻ろうと奮闘することになるのだが……。
※注意、本小説はファンタジーです。実在の武士、忍者は関係ありませんのでご容赦ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-24 19:21:16
366144文字
会話率:44%
困っている人間がいると放っておけないお人好しの大学生・雑賀理世(さいかりよ)は、最近とある不思議な事象に見舞われていた。友人の萌香(モカ)には、幽霊に取り憑かれているのではないかと心配されるが、害があるわけではないのであまり気に留めていな
かった。
そんな理世に、様々な恐怖が次々と降り掛かるようになる。理世が困っている誰かを放っておけないように、怪異や霊といった存在、そして生きた人間の悪意などもまた、理世を放っておかなかったのだ……。
※若干暴力表現あり。
※他投稿サイトでも公開しております。
また、矛盾点や誤字脱字、その他変更すべきだと判断した部分は、予告・報告なく修正する事がございますのでご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-27 11:55:37
87320文字
会話率:47%
胡椒一気飲み族族長・木村山 一郎美咲
最終更新:2024-04-26 20:08:03
2805文字
会話率:10%
高校2年生になったヒロシは、3年生の先輩たちが去った文芸部をどう導いて良いか悩んでいたところ、同じ学年の文芸部員であるモモカと対立することになる。 あ~この文芸部は一体どうなるんだろう? これから誰がこの文芸部に入ろうとするのか?
この文
芸部は必ず私の理想に合う所になってくれ!
私の夢がある場所だから! 私の目標だから!
この文芸部が青春ラブコメの現場になるよう放っておけない!
どんな手を使ってでも私の言う通りだということを証明してみせる!
評価とレビューをお願いします!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-24 14:38:28
66414文字
会話率:30%
クリスマスに読んでほしい!
ちょっと遊び心で書いてみました『ホワイトキス』を聴きながら……
ポニーテールにライトピンク色の大きな耳が垂れたブタの顔が真ん中にあるカチューシャをし、セレクトモカのピンクニットのディズニーコーデのワタシは
、この地球のピンク色のテロリストになるのだ……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-22 10:47:11
104565文字
会話率:1%
私の知っている源氏物語にまつわるウンチクを語る解説系エッセイです。とはいえ、私は源氏物語を現代語訳で読み通したことはなく、もっぱら漫画や解説本、解説動画からの知識になります。
参考書籍
「大掴源氏物語 まろ、ん?(小泉作・幻冬舎)」
「完
全版 あさきゆめみし(大和和紀作・講談社)」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-18 17:00:00
264文字
会話率:34%
春の推理2024参加作。
色々思いついた話を投稿していきます。
それぞれの話につながりはない…はず。
最終更新:2024-04-09 09:41:34
2328文字
会話率:22%
舞台は新宿駅。JRから乗り換えようとした少女は、本来は存在しない「17番線」を発見する…
意外な少女の正体とは。
「夏のホラー2023」応募作。
最終更新:2023-07-10 19:00:00
2173文字
会話率:7%
魔法アイドル乙女ゲーム『春告』の脇キャラ・モモカは、良くて高慢ちきなライバル、悪く言えば悪役令嬢としてプレイヤーがヘイトを溜める存在だった。
ただ、ある少女だけは、彼女を理想の令嬢にしてアイドルだと、崇拝していた。
ある日、そのモモカ
の姿になって、ゲームの世界で目覚めた少女は、大喜びする。
憧れの姿で、憧れのアイドルとしての生活。
けれども、そうは問屋が卸さない! 彼女は次第に、世界の秘密と混乱に巻き込まれていく。
悪役令嬢×悪役令嬢?が生み出す反作用は、狂った世界の歯車を狂わせる。
-×-=+、360度回れば、元の位置。
心の声(だけ)が大きいハイテンションお嬢様が、です(わ)・ます(わ)口調で語る、行きはよいよい、帰りはこわい物語。
※参考文献は最終話あとがきに一括表記しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-06 14:37:55
316050文字
会話率:28%
コーヒーペチカの居候、萌果は恩返しのためにアルバイト。高校とカフェの忙しい日々を送っている。
ガサツでドジな萌果を助けてくれたのは、華という先輩アルバイトだった。華は大学に通う青年で、これがきっかけで仲良くなる二人だが、気に食わない人もい
た。
「私の方が長く華さんと一緒にいるのに…」
そんな彼女をそっと見守るカフェの一人息子、紘斗は一人想いを抱え込んでいた。
そんなてんやわんやの中、不思議なお客さんがやってきて、「あなたは私の運命の人、ぜひ結婚してください。」なんて萌果の手を取り言い出した。
萌果はどうするのか、不機嫌な華は何を思うのか。
コーヒーペチカで起こる、淡くしっとりとした恋愛物語を、一杯のココアと共に。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-05 05:00:00
86124文字
会話率:46%
※※注意事項※※
連載中のカフェモカココアの、著者の完全妄想短編集です。
本編とは一切関係なく、別世界線であることをご容赦願います……。
なんならネタバレ集でしかないです。
本編読んでる方も読まない方がいいです。
ここまで書けてないので。
また、キャラ紹介などは完璧に省く予定ですので、キャラがわかんないなどはお手数ですが本編をご参照願います。
▽本編作品ページはこちら▽
https://ncode.syosetu.com/n5246gc/
もう一度言いますが、著者の完全妄想世界です。
書くのが遅すぎて、妄想ばかりが膨らんでいるので、捌け口だとお考えください。
決して、本編ではありません。
何度でもいいます。
別世界線です。
著者妄想1.5次創作です。
ほぼ二次創作です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-24 20:37:50
4117文字
会話率:50%
王国歴850年人間族による魔族への蹂躙が行われていた。
なにも悪くない魔族と戦うのはおかしいと勇者は人間族に立ち向かうが裏切者と言われ殺されてしまう。
それから300年後、日本・東京で30歳にして本社営業部長にまで上り詰めた主人公、三ツ谷桜
花は充実している生活を送っていた。
ある日、家の鍵が開いていることに気づいた桜花は恐る恐る扉を開けると
そこには「小学生サイズの自称女神」が立っていた。
異世界転移を懇願されるが、嫌がる桜花。説得に負け異世界へと旅立つのだが、その世界は「名無し」がほとんどだった!
便利だからと名づけをすると男性は忠誠を女性は嫁になる異常な世界に翻弄される桜花。
しかし「名無し現象」には原因があり・・・。
沢山の嫁に囲まれながら異世界を旅するチョットエッチな勇者ストーリー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-26 18:00:00
361469文字
会話率:51%
高齢の2人に念願の赤ん坊の誕生。溺愛される娘は少し特殊な能力を持っていて・・・古い絵本の桃太郎から始まる神々との冒険が・・あるの?ちょっと変な、優しい冒険ファンタジー。
最終更新:2023-09-29 20:56:46
101868文字
会話率:45%
トモカ、29歳。現住所:世界樹。
人間関係に疲れ、社会人に疲れ、女と言う事に疲れ、家族との軋轢に疲れ、生きている事にさえ疲れてしまった私。絶望の暗い淵に立たされた部屋で、手から滑り落ちたカギを拾い上げた瞬間、見たこともない部屋にいた…。世界
樹により召喚されたらしいが、使命は特になし。相棒はねずみ。魔力のある世界で得点として、無限の魔力とコミュニケーションには不自由がないみたいです。でも、初めは得点でご飯が出てきたんですが、あとはがんばって? なるだけ人に関わりたくないんです。そうだ、日中は人が多いから夜型になろう。少しずつ、リハビリしていきながら、個性的な友人を増やしていく物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-19 13:13:38
121259文字
会話率:47%
今日のご褒美は、【モカコーヒーとタルトタタン】。
社会人二年目の私は、自分への「ご褒美」として休日にカフェに行く。
いつもは映える華やかなカフェに行くのだが、その日たまたま訪れたのは、落ち着いた雰囲気のブックカフェだった。
ほっこり系
の短編です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-25 21:49:16
2531文字
会話率:16%
「聖女の仕事を双子の姉に押し付け、他の男に色目を使っている君との婚約は破棄する!」
そう言われて、子爵令嬢のモカは〝呪われた騎士団〟と呼ばれている辺境騎士団団長に嫁ぐことになった。
しかし本当は逆で、姉がモカに聖女の仕事を押し付けていた
。
寝る間もなく働いて倒れる寸前だったモカは、このきつい仕事から解放されるならと、喜んで嫁ぐことに。
恐ろし噂がたくさんあり、誰も嫁ぎたがらない彼は一体どんな人かしら?
そう思っていたけれど、実際に会った団長様はとても素敵な人だった。
「君が嫌々ここに来たのはわかっている。だから夫婦らしいことは求めない。自由にしていい」
「え? 本当に?」
やった……! やっと、重労働から解放されて自由に生きられるのね……!
でも暇だから、騎士団で料理や掃除を手伝いましょう。まぁ、手伝うなんておこがましいくらい、少ししかやっていないけど。
「また料理や掃除を手伝ってくれたのか。何もしなくていいと言っているのに」
「いいえ! 手伝ったというほどのことはしていません!」
「……十分助かっている」
「え?」
騎士たちに感謝され、旦那様との距離も縮まっていく。
そんなある日、かつてこの騎士団に呪いをかけた魔物が現れるのだが……。
※去年書いた短編の、長編版です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-23 19:21:18
90718文字
会話率:49%
「聖女の仕事を双子の姉に押し付け、他の男に色目を使っている君との婚約は破棄する!」
そう言われて、子爵令嬢のモカは〝呪われた騎士団〟と呼ばれている辺境騎士団団長に嫁ぐことになった。
でも本当は逆で、姉がモカに聖女の仕事を押し付けていた。
寝る間もなく働いて倒れる寸前だったモカは、このきつい仕事から解放されるならと、喜んで嫁ぐことに。
怪しい噂がたくさんあり、誰も嫁ぎたがらない彼は一体どんな人かしら?
そう思っていたけれど、実際に会った団長様は、とても素敵な人だった。
「君が嫌々ここに来たのはわかっている。だから夫婦らしいことは求めない。自由にしていい」
「え? 本当に?」
やった……! やっと、重労働から解放されて自由に生きられるのね……!
でも暇だから、騎士団で料理や掃除を手伝いましょう。まぁ、手伝うなんておこがましいくらい、少ししかやっていないけど。
「また料理や掃除を手伝ってくれたのか。何もしなくていいと言っているのに」
「いいえ! 手伝ったというほどのことはしていません!」
「……十分助かっている」
「え?」
騎士たちに感謝され、旦那様との距離も縮まっていく。
そんなある日、かつてこの騎士団に呪いをかけた魔物が現れるのだが、彼らはその魔物をあっさり倒してしまった。
(それもすべて私が大聖女だから? まさか、そんなはずないわ……)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-06 11:01:57
11000文字
会話率:54%
天使見習いである身分を隠して、人間界で保育士として働くモモカ先生の物語。
最終更新:2024-02-18 16:13:51
10841文字
会話率:71%
田中由美とショート・ケーキのない喫茶店『モカ』から繰り広げられる恋愛談。
最終更新:2024-02-12 09:29:25
4236文字
会話率:36%
私の忘れられない後悔までの出来事、何故後悔をする選択をしてしまったのか。
そしてそれをどのようにして乗り越えたかをまた向き合ったか。
私と同じような経験をした人たちの少しでも力になれば良いと願い書くことを決めた小説である。
最終更新:2024-01-29 23:26:52
564文字
会話率:0%
九州にある弱小藩には小さな藩校があった。藩主の息子 伊三郎や、家老の娘 紅など、共に学んだ仲間たちに明治維新という歴史のうねりが襲いかかる。
日本の歴史を動かしたのは、名もなき藩士。
好きな人に好きだと言うために、彼らの戦いは始まる。
最終更新:2024-01-16 13:44:59
34987文字
会話率:42%
悪逆の那須藻(ナスモ)。放浪の搾菜(ザーサイ)。裏切りの松竹(マツタケ)。そして早漏の背信者(ダーティー)。定職にも就かず、悲劇を撒き散らかす4人の男たちの風俗行脚の旅から10年。神をも恐れぬ傾奇者4人が煩悩まみれの娑婆を彷徨う。
偶然に
も遭遇した獅子座流星群を鑑賞した4人はふとしたすれ違いから殴り合いに発展。離別の道を選択する。
パーティー解散から30年が経過。生活費が底をついた背信者(ダーティー)は気の向くまま思い付きで近くの村落を襲う。子供が1人もいない老いさらばえた小さな村であった。哀れみから背信者(ダーティー)は村人を全員虐殺。村人の生活跡を物色する背信者(ダーティー)。村人の日誌から、かつての仲間の1人那須藻(ナスモ)がこの村に流れ着いていたことを知る。30年前に袂を別った仲間の行方など微塵も興味もなかった背信者(ダーティー)はこのとき初めて感慨に耽る。悪逆の通り名を冠する那須藻(ナスモ)が村に残した足跡は悪逆の限りを尽くさんとするが如くのものだった。背信者(ダーティー)は決意する。
「よし!那須藻(ナスモ)と、搾菜(ザーサイ)、それから松竹(マツタケ)。この3人を探し出してこの手で殺してやろう!」
かつての仲間であり、かつての友を追い求める背信者(ダーティー)の旅がここに始まった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-29 16:00:54
459文字
会話率:20%
異世界転生した俺は、男なのに何故か乙女ゲームのヒロインに。
え!?何故か攻略対象が全員ブサイク?!
悪役令嬢も絡んでこないし、クラスの女子になんなら
「ブサイクにいつも付き纏われてるけど大丈夫?」
とか聞かれるんですけど。
でも、ちょ
っと待て。アイツらいい奴らだよ?
中身も知らない癖に侮辱すんなよ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-30 22:22:07
8431文字
会話率:19%
R-15は念の為。
【簡易なあらすじ】
謎の箱が設置されたパーティ会場で、ややコミュ障気味で引きこもりな箱入のご令嬢モカと、第二王子サイフォンが出会い、婚約を交わすなり色々とトラブルがやってくるけど、二人で乗り越え最後には結婚するお話。
【普通なあらすじ】
「箱? 何だ……あの箱?」
成人会――貴族が17歳を迎える際に招かれる、王族主催のパーティー。
その会場の片隅に、誰もが目を引く謎の木箱が置いてあった。
誰もが気にしながら、誰もが触れることのないその箱に……この国の第二王子サイフォンが近づいていく。
そしてその箱がキッカケで知り合った公爵令嬢モカ。
サインフォンは互いの利益の為に、モカと婚約を結ぶことにする。
その出会いは良くも悪くも、国を騒がせる出来事の始まりでもあった。
これはサイフォンとモカが出会い、結婚するまでをモカの視点で描く物語。
『その在り方を認め合う為の幻想譚』
※以前、読み切りで書いたモノの連載版となります。
最初の数話は、連載ベースで加筆修正していますが、読みきり版と大きく変更はありません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-30 20:50:03
363928文字
会話率:31%
「お姉様、コレちょーだい」
無邪気な笑顔でオネガイする天使の皮を被った義妹のラテに、大好きなお人形も、ぬいぐるみも、おもちゃも、ドレスも、アクセサリーも、何もかもを譲って来た。
ラテの後ろでモカのことを蛇のような視線で睨みつける継母カ
プチーノの手前、譲らないなんていう選択肢なんて存在しなかった。
だからこそ、モカは今日も微笑んだ言う。
「———えぇ、いいわよ」
たとえ彼女が持っているものが愛しの婚約者であったとしても———、折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-09 19:47:02
7426文字
会話率:42%