アイ アム ア ゾンビ
そう気付いたら男はゾンビになっていた。
理由も意味も分からなく途方に暮れていたが、何故かレベルがあり進化ができる事が分かった彼はこう思った。
『何という事だ! レベルがあるなら上げねばならない、進化ができるなら
進化しなければならないだろう』と。
彼はゲームを人並み以上に嗜むオタク気質だったのだ。
彼のゲーム的思考だと、今のヨワヨワノロノロのゾンビでも、レベルアップして進化すれば強くなれるはずだ。
調子に乗って進化を繰り返していくと、ある時身体がおかしなことに……あれ、妙に普通の人間っぽくなってきた? しかもなんか女性っぽい?
驚いた、驚いたが、そういうこともあるかと彼は思う。
何故ならどう考えても今彼が居る世界は、人だった頃の世界ではないからだ。
紛れもない現実であるにも関わらず、どう考えてもゲーム的でしかもファンタジー的な世界観。
彼がゾンビになる前に暮らしてきた世界に魔法や魔道具はなく、あったとしても物語やゲームの中の空想上のものだった。勿論冒険者も魔物もいなかった……まぁ今その魔物に彼はなっている訳だが。
そんな彼は色々な厄介事に巻き込まれていく。
本人的には『身に降りかかる火の粉を払っているだけ』という、認識なのだが、その払い方がよくないのだという事に気付いてはいないようだ。
彼のファンタジーとはこうあるべきという、偏ったゲーム的思考が幸いしたのか、運良く御都合的展開に助けられる事もしばしば。
人に討伐されず、また他の魔物に倒されることなく彼は、この世界を生き(?)抜いて行けるのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-17 20:25:49
510710文字
会話率:24%
「それでは、転生するにあたって、あなたの欲しいチート能力を教えて下さい」
「え、いらない」
「……ええと、チート能力ですよ? 自分だけの、とってもすごい能力ですよ?」
「お断りします」
「……あの、転生者には、もれなくチート能力を授ける決ま
りなのですが」
「だが、断る!」
決め顔で拒絶の言葉を発した俺の前では、自称・女神が泣きそうな顔になっている。
だが、俺の知ったことではない。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-18 23:34:56
3595文字
会話率:52%
”全部傑作!ハズレなし”講談社「レジェンドノベルス」にて単行本11/9、電子書籍版11/5発売開始!
書籍化に向けて改題いたしました。旧題『伝説の冒険者曰く「パーティー戦力の九割は斥候が担っている!」』
『魔力と筋力は両立しない』 こ
の世界において、それは絶対の法則。
中途半端な魔力を持った者は、本格的な魔術を収めることも叶わず、人並み以下の筋力しか持ち得ず、半端者として生きてゆく。
そんな彼らに許された魔術は、【暗視】や【消音】と言った初級の幻惑系魔術のみ。それが役に立つのは密偵、暗殺者、盗賊といった裏稼業だけ。
そんな『盗賊職』たちに新たな活躍の場がもたらされた。それは【迷宮】だ。そこで彼らは『斥候』となった。
そして、自称・伝説の冒険者はうそぶく。『パーティー戦力の九割は斥候が担っている!』と。それが真実かどうかは、この物語を読めば分かる。
魔術師の半分にも満たない魔力と、戦士には遠く及ばない筋力と、奇想天外な発想と、人並み外れた技量で、今日も斥候は迷宮を踏破する!
一話完結型なので、第一話だけでもどうぞ。カクヨムにも掲載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-17 20:18:19
288899文字
会話率:33%
女の子の頼みを断れない男子高校生・瀬尾浩志(セオ・コーシ)は、
天界にある派遣会社の営業に連れられて異世界へとやって来た。
そこはまるでゲームのような世界――なのだが、
ステータスがなんか変!?
MPは『論外』
覚えた魔法は『敵の口にえ
げつない口内炎を作る』
そして、相方の職業は『コスプレーヤー』
こんな状態で魔王を倒し、無事日本へ帰ることは出来るのか……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-07-27 22:00:00
303923文字
会話率:49%