裏山の絶好の読書スポットに行って買ってきたライトノベルを開くと、その本の中から光があふれた。
気が付くと私は見知らぬ森の中にいて、可愛らしい妖精が語り掛けてくる。
「シアは勇者として、この世界に召喚されたんだ」
セーラー服と、いつもの
ポニーテイル。私の姿はそのまま。でも運動音痴だったはずの私は、この世界に来たら超人みたいな能力を持っていて──
いつも教室の隅で一人で読書しているだけの、この世にいてもいなくても変わらないような私だよ?
物語の主役みたいなことをやるのには、あまり向いてないような気が……。
でもちょっとだけ、ちょっとだけ嬉しくて。
少しだけ頑張ってみようかな、なんて思ってみたりもするのです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-17 15:57:13
74708文字
会話率:24%