不慮の事故で作動してしまった召喚陣の中央で、頼りなさげな少女が俯いていた。儚げな様子にいてもたってもいられなくなり、父王の前に出て、その華奢な身体をそっと抱き寄――
『攻略対象だからって無条件に好意向けられるとでも思ってんの?』
――
せようとした腕が固まった。
『思う存分、矯正(デバッグ)してやる……!』
どことなくギラついた眼差しに射すくめられたあの日の私は、まさしく蛇に睨まれた蛙、調教師(ハンター)の前に差し出された生贄(エモノ)にすぎなかったのだろう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-10-30 08:09:39
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会話率:38%