「ねえ、わたしと付き合ってほしいんだけど」
そう言ってくれた女性は、二年前の夏にぼくを振ったひとだった──
誰もが試験に追われる大学の夏。二年生だった白猪孝彦は、かつて同級生で、いまは一年後輩の藤枝紗季に告白される。しかし彼女にはかつ
て交際を申し出て、断られたはずだった。おまけに彼女は大変不本意そうで……
事情を問いただす間もなく一方的に「そういうことになった」白猪は、やがてとんでもない修羅場に巻き込まれることになる。
こじらせ男女の青春グラフィティ。ここに開幕。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-28 23:18:48
24504文字
会話率:30%