中国陝西省の省都・西安。その西北に乾陵という一風変わった陵墓がある。
乾陵は、もともと唐朝の三代皇帝・高宗(こうそう)の墓であった。しかし、高宗が埋葬された後も、乾陵は造成を重ね、全く同じ形の陵墓が高宗の隣に新しく造られた。これが本作の
主人公である武則天の墓である。数ある陵墓の中でも、二対構造で造営され、皇帝と皇后が全く同じ待遇で合葬されたのは、乾陵ただ一つである。
乾陵を造営した時、人々はこのような特別な措置をなぜ執ったのか。
それは中国の歴史上、武則天が唯一、女性でありながら皇帝になった人物だからである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-18 18:31:06
12787文字
会話率:9%
かつてその村では、死者が出ると村人達に役割が与えられ、村全体で葬儀を行うことになっていた。死者を駒鳥と呼び、童謡を奉唱して葬送する。そんなしきたりも年々廃れ、今や一人の村人だけが死者を埋葬していた。
棺桶を運ぶ鳶、その役を受け継いだ少年。
彼の弔い方は、さながら鳥葬のようだった。
*この作品は、祕空様(@hisora_3rai )主催の『死別/葬送アンソロジー』に寄稿させて頂いた短編小説です。後書きの挿絵も本編同様に、アンソロジーの為に描かせていただいたものになります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-22 23:48:48
2894文字
会話率:20%
然る国の都にある由緒ある家門の屋敷の一室において一人の令嬢が息を引き取ろうとしていたが、その死を見る者は誰も居なかった。
というのも現当主の愛人の子という事もあり、誰もが蔑んでいたからである。
特に腹違いの兄2人は令嬢を心身ともに傷つけ
たと言われているが、令嬢が病に倒れると今度は無関心を貫く辺り徹底している。
しかし、死ぬ事によって解放されると信じている令嬢には、最早どうだって良い話だ。
ただ・・・・自分が死んだら何処に埋葬されるのか不安に思ったのだろう。
「せめて埋葬される場所くらいは・・・・・・・・」
そう呟くと天井裏から声がして、令嬢は「最後の我儘」を天井裏に居る人間に告げた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-01 13:56:17
3049文字
会話率:33%
世界中にはびこる悪霊や怪異を討伐し、「埋葬」する国際私的機関、「埋葬協会」。その日本支部に所属する武闘派お嬢様・八条院奏絵と、見習い執行者・ヴィルヘルミナ。めざましい活躍を続ける彼女たちだったが、その働きを疎ましく思った最強の怪異種族「吸血
鬼」に目を付けられ、彼女たちを取り巻く環境はその厳しさを増していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-25 19:47:33
1966文字
会話率:25%
10年前に村を飛び出した6人の若者は冒険者パーティ「砕けぬ鎖」として成功を収め、5人の大人となって故郷へと戻ってきた。
かつて外への扉を開いてくれた1人の仲間を埋葬するために。
戦力の要でありパーティの精神的支柱でもあった僧侶アリスの抜けた
穴はあまりにも大きい。
アリスからパーティのリーダーに指名されていた盗賊のディルクは葬儀の後、決断を迫られることになる。
このまま残った5人で冒険者を続けるのか、それとも……。
英雄ならざる冒険者たちが仲間の死という転機に対してどんな答えを出すのかをテーマにした短編作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-28 08:39:55
8049文字
会話率:41%
ウィータ国では地の女神の祝福が過剰で、死体に土が付くと動く死体になるため、人が死んだらすみやかにその身体を地の女神の元へ送らなくてはならない。
そして、その力を持つ人たちはインターと呼ばれているのだが、死体を地の女神の元へ送るという能力故に
忌み嫌われていた。
そんなインターの一人であるミツルと、ナユが出逢ってから、この国の運命の歯車が動き始める。
【四部】
成り行き上で○○に行くことになったのだが。
【三部】
消えたナユを追え!
【二部】
ミツルはナユを連れ立って港町・ルベルムにある実家へ借金の一部を返済するために向かっていた。その途中に立ち寄った町で事件に巻き込まれ……。
※痛い表現が多いです。
【一部】
残念美少女・ナユの元に「インターとともに戻れ」と書かれた手紙が届いた。ナユはインターの元へ行き、埋葬を頼もうとするのだが。
※別サイトにも掲載。
※旧タイトル「インター!─ルドプスを埋葬せよ─」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-27 04:00:00
407786文字
会話率:49%
五十歳も年上の旦那様と結婚したわたし、ベルイヤ・バロークは、三日前、旦那様を埋葬した墓地で女神像を蹴飛ばしていた。「旦那様に会いたい―――!」泣きながら女神像に八つ当たりしまくっていたら、「もう我慢できない! そんなに会いたきゃ会わせてあげ
るわよ! だからもう二度とわたしの安眠を妨害しないでちょうだい!」ってイライラした女神様の声が。気がついたらわたしは四十年前に飛ばされていて、目の前には三十代の旦那様の姿が!最愛の旦那様がそこにいるも、まさか未来のあなたの妻ですとは言えずに――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-20 22:35:57
6907文字
会話率:25%
連載というか、創った詩たちの埋葬所。
最終更新:2020-11-16 23:14:58
3715文字
会話率:3%
死体の埋葬を請け負いながら旅をする老いた墓堀人は、旅の途中で保護したワケアリ美少女とともに逃亡生活を始める。
長く孤独を過ごした無愛想な老人と、純で素直な少女は不器用な交流を続ける。しかし、国家間の陰謀の手は個々人の思惑を超えて二人を捕
らえようとしていた。
作中に登場する「ショベル」は柄のついた両手で扱う大きさの掘削道具を指します。「ショベル」という表現の示す記号内容については、お住まいの地域によって違和感があるケースも存在すると存じますが、宜しく御承知おきくださいます様お願いいたします。
ノベルアップ+さんにも同じ物を投稿しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-06 21:21:00
104181文字
会話率:46%
昔考えたけどもう永遠に書かれない小説のプロット(ストーリー)をフリー素材として公開します。
もう小説を書くことはないのでぼくのかんがえた最強のストーリー状態ですが、黒歴史として封印するよりいっそ黒歴史として開示してしまうことにしました。
本プロットに書かれている内容は好きに使うなり改変するなりしてもらって大丈夫です。
過去ネタを掘り起こしたときに不定期に追加されます。
※カクヨムにも掲載。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-02 19:00:00
41116文字
会話率:0%
他人への共感の感情が希薄な二十三歳のヒロトは恋人の「女」とは高校生からの付き合いだった。朝起きて、仕事をして、週末には女と共に過ごし、セックスをする。たまには二人で遠出をしたりする。やがては結婚して、そうやって「普通」の生活へと向かう事に、
ヒロトは多少の戸惑いを感じる事もありながらも幸せを感じていた。
そんな「普通」の日常の中に転がる「死」は相手を選ばず、ある日突然肩を叩いて来る。
希望に満ち溢れていたはずの生活の中で、「女」との関係は徐々に変わって行く。そして、知らない間に気付かされた「死」の身近さにヒロトは翻弄され、穏やかだったはずの日常は「普通」とは掛け離れた思わぬ方向へと進んで行く。
狂気の渦中で取り残され、やがて自分自身が狂気なのだと知ったヒロトは、ある埋葬を決意する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-08 13:00:57
91958文字
会話率:61%
好いた女が、髪を切った。同じように歳を重ねていたはずなのに、どこかおかしい。別離を越えて初めて気づく真実もある。
最終更新:2020-05-27 11:14:42
1738文字
会話率:8%
中国の墓泥棒家族の物語は、ネットで見られる他のトレジャーハンター小説や、ホラー小説とは全く違う。
この本は、作者本人がで墓泥棒をした経験を記録した本だ。作者は高校卒業後、家族と共にウイグルの砂漠にある、楼蘭に行き、実際にお墓に入り、トレジャ
ーハントをしたのだ。その後、作者は四川にある大学に進学し、四川で師匠に弟子入りし、一緒に盗掘作業をする仲間を集めた。
作者は龍穴を見付けることや、陰陽五行と八卦、歴史推理、古美術鑑定などが得意だ。
日本人は誰も一度目にした事がある、中国のお宝文物、お茶碗、刀、古代絵画、金や玉の飾り物など、その中は古代のお墓から盗まれた物が多数あるのがご存知でしょうか?
三国時代の曹操はお墓を盗掘して、何十万人の軍隊を養った事がある、中国では、荘子の時代から、今までもお墓泥棒をする人は後を絶えない。
この本は、20回に及ぶ盗掘作業の実際の体験を詳しく記録したものである。出会った宝物は、天然の金塊、古い刀剣、肉形石(肉の塊に見えるよう掘り出されたメノウ類の石)、ミイラ、太歳、五帝幣(清王朝の皇帝、順治帝、康熙帝、雍正帝、乾隆帝、嘉慶帝の時代の銅銭)…幾重にも連なった城と同じ値打ちがある玉の杖、高僧の金剛菩提子など。ある時、マニ教(明教)のお墓で、一つの夜明珠(いったん光にあたると闇のなかで何日間も神秘的な光を放ち続けることから、永遠の生命とパワーを祈願する王族の埋葬時にも使われた。)を手に入った。もちろん、墓泥棒は極めて危険な職業である。作者は水銀の毒にあたったことがあり、見えない所に矢を仕込んだ宝箱に出会った事があった。一番命拾いした体験は、大きなお墓の中でのことである、そこには十数個の棺桶が安置してあり、主な棺桶の材質は極めて珍しい楠木だった、棺桶の中には、明かりを手に持つ男の子の彫刻があった。男の子の腕はお墓のからくり仕掛けを起動させるスイッチだったのだが、作者はそんなこととは知らずに、ナイフで彫刻像の腕を切り取ってしまった!作者はどうやってこの危険を回避する事が出来たのか、お墓の中にはどんな驚くべきお宝があったのか?そもそもお墓の持ち主は誰なのでしょうか?ぜひこの本をお読みなって、あまり知られていない古墳文化を味ってください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-26 12:15:34
54414文字
会話率:46%
戦の時代、小国同士が争い陣地を広げていたような頃の物語――
大国を築いた国王は飢饉により多くの民を犠牲にした。納税を厳しくした結果、民たちは苦しんだ。その一方で、王城、城下町で暮らす人々にはきちんとした食料が分け与えられていた。
飢饉
は収まらず、国王は大臣達に案を出すように命じる。そして、一人の大臣の案が採用され、数ヶ月、数年後には何とか持ち直すことが出来た。
ある日、国王は息子に自分の寿命が短いことを告げる。
国王が亡くなってから、町や村では「悪夢」の話が噂されるようになった。
大臣の一人、剛昌は急死する前の国王の異変に気が付き調査を進めていくが……。
これは理弔と呼ばれる村が出来るまでの物語.....
登場人物たち全員が主人公となる「死者の為に紡ぐ物語」である。
人の心に残るような、刺さるような作品となっています。
最初は騙されたと思って読んでください!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-26 16:04:58
132400文字
会話率:54%
「死んだら故郷に埋めてくれ」
今わの際に、よく呟かれるこの言葉。
それは、なにも故郷が恋しいから死んでも還りたい……などというセンチメンタルな理由などでは勿論なく、故郷で埋葬しなければ人々を襲う凶悪な僵尸(キョンシー)として蘇ることになっ
てしまうから。
僵尸隊を率いる少女・月(ユエ)は、彼らの故郷へと向かうその最中に、行き倒れている死体を発見し―ー!?
「何やっとんだ! テメーは!!」
「えぇ!? 死体が喋った!!」
「誰が死体だ、ボケッ!!」
偶然の出会いが月の運命を変えていく。
僵尸隊を率いる少女が織りなす波乱万丈の物語…!
アルファポリス、カクヨム、マグネット!にも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-26 14:34:54
119364文字
会話率:44%
「どうしても、俺には優衣子が死んだとは思えないんだ」
外ヶ浜巽は、友人を失くしたことを受け入れられずにいた。そんな彼のもとに一通の手紙が届く。そして、それを機に、彼を取り巻く世界は徐々に様相を変えていく。
埋葬林の管理実務をになう宮司
。国際埋葬林管理研究連盟、通称――国葬連のメンバー。町の本屋さん。そして、サンタクロース。
広大な墓地である埋葬林を中心に、人々の思惑が錯綜する。
人は死ぬと木になる。そんな当たり前の世界で、外ヶ浜巽は真実を求めてひた走る。
イラスト:麻婆
※ページ下部にイラストがあります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-27 21:40:59
236912文字
会話率:51%
街の外の共同墓地で墓荒らしが出たという。
若い妊婦の死体が掘り返され、腹が割かれていたというのだ。
そんなとき、雑貨屋の店番アルマは、街で怯えきった友人ヒルダに会う。彼女は墓荒らしが自分の夫ではないかと恐れているらしい。
ヒルダが
幼いころ祖母に聞いた話によれば、埋葬された胎児の指を使って作る、魔法の道具があるらしいのだが……?
* * * *
架空世界における日常的怪奇幻想譚シリーズ。
グロ有り。庶民派。
バトルは……ないわけじゃないが、民話風なバトル(なんだそれ)
出てくるのは女ばかり。
全6話予定。
個人サイトとカクヨムでも公開しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-10 20:00:00
19838文字
会話率:31%
最愛の孫娘であるマリ子ちゃんが行方不明になってから三十時間が過ぎ、政財界の伝説的巨頭である松前正吉は気も狂わんばかりだった。
万策尽きた彼はついに常軌を逸した命令を出す。
「風間(かざま)小太郎(こたろう)を呼び出せ。わしの仇敵で自殺し
おった、あの名探偵の風間を。すぐにここへ!」
松前家の総力、いや日本の総力を挙げて死者を蘇らせて捜査にあたらせるという前代未聞のプロジェクトは発動された。
風間の埋葬場所はすぐに特定できたが、遺体を回収しようとした松前家のメンバーは現地で謎の戦闘集団に襲われ全滅。しかし自動無人ヘリは彼の遺体を松前家に届けた。
遺体の提供を受けた松前家の研究チームはそれぞれ二体の風間を完成させた。
一体は生身の肉体まるごと一体を復元させたもの。もう一体は脳だけを完璧に復元させて体は機械で代用させたタイプ。結局、推理力のまさる機械製の「アンドロイド風間」が採用となる。なぜなら、アンドロイドの風間は即座にこう答えたのだ。
「マリ子さんの居場所はだいたいわかりましたのでね」
さっそく動く風間だが、ここで風間は最強の敵に襲撃される。それは採用されなかったもう一体のほうの風間だった。
この窮地を救ったのは風間の遺体を守ろうと松前家と戦った例の戦闘集団。彼らはアンドロイドの風間にこう言った。
「お館(やかた)さま! 我ら風魔一族、御身の復活をお待ち申しておりましたぞ」
彼らの中でもひときわ献身的に尽くす乙女がいた。それは高校生のさおりだった。
彼女こそは死後の風間の体をすみずみまで清く保つ一族秘伝のゾッとするような作業の中心的遂行者だった。さおりは死体である風間に嫁ぎたいと願うほど風間に心酔していた
風間は松前老人ほか関係者をカンヅメ工場の一室に集め謎解きを始め言い放った。
「マリ子ちゃんはあなたのお腹の中にいます。そうですね、松前さん?」
騒然とする一同。青ざめる松前老人。風間の非情な謎解きはなおも進んでいく・・・
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-05 21:03:26
47205文字
会話率:76%
大国マースの半植民地的な政策を世界戦争の敗戦によって受け入れている王国サターン。
横行する反政府活動に没頭する青年──ロザリスは同時に陸軍兵士でもあった。反政府組織のカリスマを父に持ち、多くの人間達がロザリスのカリスマを利用して革命を
実現させようと画策していく。その人間達に翻弄されていくロザリス。
繰り返されるテロ活動。その中でロザリスを利用しようとする人間達も、革命とは何なのか自問自答を繰り返す。
かたや戦争で父親を亡くし、新たな戦争の始まりと共に家族の生活を支える為に従軍する少年──アルクラス。元々墓守をしていたアルクラスは、従軍前、母の埋葬をしたロザリスと会う。
小さな国の紛争から大国を巻き込む世界戦争に発展した戦争の中で生と死の意味を自問自答しながら、自分自身の中の何かを変化させていくアルクラス。
同じく開戦と同時に従軍したロザリスは諜報活動を命ぜられ、その中で反政府活動を再燃させていく。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-04 01:12:50
181929文字
会話率:44%
君への恋心を埋葬するだけの話
カクヨムにも掲載中
最終更新:2019-06-12 21:54:57
3624文字
会話率:0%