「君との婚約を、破棄する」
その一言が、王国の議事堂に嵐を呼んだ。
令嬢シャルロッテは、美しく、才気あふれ、完璧すぎる女。
だがその“完璧さ”は、第二王子アルグレッドにとっては恐怖の対象だった――!
・笑い声が「フォッフォッフォ」すぎる
・チェスで毎回詰まされる
・三日連続でバナナで転ぶ
・カエルに詩的な謝罪をする
王子は真剣だ。けれど、議事堂はなぜか混乱するばかり。
異議あり!と叫ぶのは、元婚約者でも、婚約者でもない謎の騎士団長。
これは、全員ボケてる異世界貴族ギャグラブコメ。
「君が怖いから婚約破棄したいんだ!分かってくれ!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 16:11:22
3744文字
会話率:64%
王都の中央にそびえる白亜の塔――その頂には、選ばれし者のみが入ることを許された「王都学院」が存在する。魔法と剣の才を持つ貴族の子弟たちが集い、王国の未来を担う人材が育つこの学院に、一人の少女が通っていた。
名はベアトリス=ローデリア。金
糸を編んだような髪と、透き通るような青い瞳を持つ、美しき伯爵令嬢。気品と誇りを備えた彼女は、その立ち居振る舞いひとつで周囲の目を奪う、まさに「王都の金の薔薇」と謳われる存在であった。
だが、彼女には胸に秘めた切ない想いがあった。
――婚約者、シャルル=フォンティーヌ。
同じ伯爵家の息子であり、王都学院でも才気あふれる青年として知られる彼は、ベアトリスの幼馴染であり、未来を誓い合った相手でもある。だが、学院に入ってからというもの、シャルルは王女殿下と共に生徒会での活動に没頭するようになり、ベアトリスの前に姿を見せることすら稀になっていった。
「ベア、また一人で昼食か?」
友人の一人が声をかけても、彼女は微笑みで答えるだけだった。その微笑は、どこか寂しげで、冷たい風のようだった。
「私は平気よ。彼には……王女殿下という、ふさわしい方がいらっしゃるもの」
そう言ってベアトリスは、手にしていた魔導書を閉じ、立ち上がる。そして学院を離れ、城壁の外れにある「旧市街の地下迷宮」へと足を運ぶのだった。
かつて王都を守るために築かれたその地下迷宮は、今では訓練場として解放されており、一定以上の許可を得た生徒ならば立ち入りが認められていた。だが、危険な魔物が潜むその場所に足を踏み入れる者はそう多くはない。
しかし、ベアトリスは違った。
「──火よ、我が敵を焼き尽くせ。“クリムゾン・レイン”!」
紅蓮の雨が降り注ぎ、現れた魔物たちが一瞬で灰と化す。彼女の魔力は学院でも屈指のものであり、その戦闘技術もまた実戦経験に裏打ちされたものだった。
怒り、悲しみ、失望。シャルルへの報われぬ想いが、彼女の心に炎を灯し、それが戦場での強さとなって現れる。何度も迷宮に足を運び、何百、何千という魔物を打ち倒すうち、いつしか彼女は「地下の女王」とまで呼ばれるようになっていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 16:10:00
210015文字
会話率:38%
王宮の広間は、冷え切った空気に満ちていた。
玉座の前にひとり、少女が|跪い《ひざまず》ていた。
エリーゼ=アルセリア。
目の前に立つのは、王国第一王子、シャルル=レインハルト。
「─エリーゼ=アルセリア。貴様との婚約は、ここに破棄す
る」
「……なぜ、ですか……?」
声が震える。
彼女の問いに、王子は冷然と答えた。
「貴様が、カリーナ嬢をいじめたからだ」
「そ、そんな……! 私が、姉様を、いじめた……?」
「カリーナ嬢からすべて聞いている。お前は陰湿な手段で彼女を苦しめ、王家の威信をも|貶めた《おとし》さらに、王家に対する謀反を企てているとか」
広間にざわめきが広がる。
──すべて、仕組まれていたのだ。
「私は、姉様にも王家にも……そんなこと……していません……!」
必死に訴えるエリーゼの声は、虚しく広間に消えた。
「黙れ!」
シャルルの一喝が、広間に響き渡る。
「貴様のような下劣な女を、王家に迎え入れるわけにはいかぬ」
広間は、再び深い静寂に沈んだ。
「よって、貴様との婚約は破棄。さらに──」
王子は、無慈悲に言葉を重ねた。
「国外追放を命じる」
その宣告に、エリーゼの膝が崩れた。
「そ、そんな……!」
桃色の髪が広間に広がる。
必死にすがろうとするも、誰も助けようとはしなかった。
「王の不在時に|謀反《むほん》を企てる不届き者など不要。王国のためにもな」
シャルルの隣で、カリーナがくすりと笑った。
まるで、エリーゼの絶望を甘美な蜜のように味わうかのように。
なぜ。
なぜ、こんなことに──。
エリーゼは、震える指で自らの胸を掴む。
彼女はただ、幼い頃から姉に憧れ、姉に尽くし、姉を支えようとしていただけだったのに。
それが裏切りで返され、今、すべてを失おうとしている。
兵士たちが進み出る。
無骨な手で、エリーゼの両手を後ろ手に縛り上げた。
「離して、ください……っ」
必死に抵抗するも、力は弱い。。
誰も助けない。エリーゼは、見た。
カリーナが、微笑みながらシャルルに腕を絡め、勝者の顔でこちらを見下ろしているのを。
──すべては、最初から、こうなるよう仕組まれていたのだ。
重い扉が開かれる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 12:40:00
280621文字
会話率:38%
その日、俺――リオ=グランティスは、魔術師として人生最大の分岐点を迎えていた。
「お前さぁ、魔法って、なんかこう……地味じゃね?」
そう言い放ったのは、俺の師匠、アリステア=フェンブラム。
王都でも五指に入る魔術師なのに、なぜかいつも笑
いながら無茶ばかり言ってくる変人である。
そして、俺は今、その変人の前で困り果てていた。
「師匠……何度も言ってますけど、魔法は繊細な術式構築と精神集中が――」
「いや違うって。お前の魔力さ、繊細に扱ったら逆に不安定になるんだよ」
「だからって剣で魔法を撃てって、無茶すぎません!?」
俺の手には、長剣。
本来なら剣士が使うはずのそれを、師匠は「杖の代わりに使え」と言い張ってきた。
「いいじゃん、剣で魔法撃つとか。浪漫!」
「師匠、それはロマンであって、理論じゃない……」
だけど、アリステア師匠は真剣な顔で言った。
「リオ、お前の魔力は普通じゃない。杖じゃ流しきれない。だから“出力制御”のためにあえて鉄を通せ。剣身が抵抗になって、魔力が安定する」
「……それ、学会で発表したら怒られるやつでは?」
「うん。だから発表してない。お前だけに教える、禁断の奥義だ」
禁断って自分で言ったなこの人。
でも――俺もわかっていた。
普通の魔法の打ち方では、俺の魔力は制御できない。
それでも諦めきれず、俺は魔術師を目指してきた。
「剣を杖に……か」
重みのある剣を両手で構える。
魔術師が扱うにはあまりに武骨で、不格好な代物。
だが、確かに手の中に収まるそれは、杖よりも――何かしっくり来る感触だった。
「いけるかもな……」
そして、次の瞬間――
「《フレイム・ブラスト》!!」
俺は咄嗟に剣を振り下ろした。
ズガァァァァァン!!
周囲の地面が爆発四散した。
魔法が、剣から放たれた――それも、明らかに規格外の火力で。
「う、うそだろ……マジで撃てた……!」
剣の先から吹き出した火柱は、訓練場の模擬岩を余裕で粉砕していた。
それは、確かに“魔法”だった。
「……これ、魔術師として誤解されないですかね?」
俺は――“剣で魔法を撃つ魔術師”としてやっていく。
そしてこの選択が、後に王国中の魔術師や剣士、貴族や王族までも巻き込む大騒動になるとは――このときの俺はまだ、知る由もなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 08:10:00
32755文字
会話率:36%
ノア・エヴァンスは、唯一神の力を宿す王家の青年。家族や王国から期待される中、彼は常に疎外感と孤独を抱えて生きていた。王位継承権を巡る厳格なしきたりの中で、ノアの存在は、家族にとって「ノイズ」として扱われ、特に父親や妹からは嫌悪されることが多
かった。唯一、姉だけが彼を理解し、愛してくれていた。
ノアが内面で抱える葛藤と孤独に苦しむ中、彼はある日、街で偶然出会った少年、レタルと出会う。レタルは、過去の傷を背負いながらも、自由で力強い生き方をしている少年で、ノアの心の奥底に眠っていた「自由」を目覚めさせる存在となる。
レタルは、ノアに「しきたり」に縛られることなく、自分を信じることの大切さを教える。そして、ノアは初めて自分が何を望んでいるのか、何を大切にすべきかを見つけ始める。王位継承という重圧に囚われるのではなく、自分の意志で生きる道を選び取る決意を固めていく。
二人の友情と信頼を通じて、ノアは自分の力を正しく使い、心の平穏を取り戻していく。やがて、彼は本当に大切なものを見つけることができるのだろうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 16:09:12
220805文字
会話率:21%
世界を救った聖女リシェルは、戦争の終結とともに「魔力を持ちすぎた魔女」として王国に幽閉される。
誰にも愛されず、神にすら見捨てられた孤独の中、彼女の前に現れたのは、封印を破り蘇った魔王だった。
「お前は俺の花嫁だ」
絶望の底で交わされた契約
が、二人の運命と世界を狂わせていく──。
最果ての塔で始まる、聖女と魔王の禁断のロマンス。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-09 20:18:47
1213文字
会話率:29%
魔力が尽きた者は、灰となり、花のように散る。
それを“灰の花”と呼んだ世界で——
最終更新:2025-04-06 17:04:51
1087文字
会話率:25%
統一暦1800年代初頭
世界は五つの大国によって支配されていた。
この五つの大国は、それぞれ自分の影響力を広げるために世界中で、いわゆる『グレートゲーム』を行なっていた。
そんな最中の1820年、大国の1つであるメルト連合王国は東の果てに新
たな大陸である『極東大陸』を発見した。
メルト連合王国は、この地の存在を他国に対して一切通知せず、この大陸の全てを自分たちの物にしてしまおうと考えた。
これは、そんな大国せめぎ合う世界のなかで、自由と栄光を勝ち取ろうとするとある小さな島国の話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 16:07:50
2051文字
会話率:71%
『氷龍の涙、それさえあれば大地が潤う』
ある山道では、王国から選出された今年の“涙狩りの騎士”が歩いていた。彼はのちに出会う狼獣族の少女と共に神山に挑むことになる。それは、過酷で命がけの旅だった。
一方、王宮では好成績ながら“選定競技会”に
敗れた第三王子が、悔しさに当たり散らしている。そんな彼の前に、ある亡霊が現れ「私に続けば“涙”を得る手伝いをしてやろう……」と、語りかけた。
様々な思いと立場を抱えた二組の旅人は、やがて神の地で交錯していくことになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 16:00:00
20039文字
会話率:37%
2018年6月2日
・タイトルを「レベル1? それがどうした?」から「レベル1の今は一般人さん」に変更しました。
必勝ダンジョンと同じ大陸にあるルーメル王国を中心とした、もう一つのアロウリト異世界物語。
異世界召喚に巻き込まれた今は一般
人の元傭兵の田中。
勇者でもない彼は、勇者たちを傭兵時代の経験を活かしつつサポートし、元の世界に戻る為の手段を探す。
異世界に呼ばれた、元傭兵の彼はどうやって生きていくのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 16:00:00
2082809文字
会話率:49%
サラには過去の記憶がなかった。
三ヶ月前に森の中で一人で目覚めた時、それ以前の記憶が全て失われていた。
小柄で可憐な少女の見た目に反して、驚異的な身体能力を持っていたサラは、やがて、剣士として生きていく事を決める。
内戦の続くナザール王国
の傭兵に志願しに行った王都で、サラは、ティオと名乗る奇妙な外見の一人の青年と出会った。
ティオと二人、傭兵団の試験に受かったサラは、その剣の腕で傭兵団の団長となり、一癖も二癖もある荒くれ者の団員達を率いていく事になった。
そして、次第に、サラは、ティオと共に、ナザール王国の内戦の渦中へと踏み込む事となり、秘められた大いなる陰謀に巻き込まれていく。
※あらすじ詐欺っぽくてすみません。
本当はかなりノリが軽いです。
気軽に読んでいたたければと思います。
※書きあがっている所まではなる早で更新しますが、その後は週二回程の更新になると思います。
※「カクヨム」「pixiv」においても同じ小説を同じペンネームで掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 15:42:35
2247745文字
会話率:36%
侯爵令嬢のセレナ=アルヴェリスは、王太子との婚約を突然破棄された。
理由は「平民の転生聖女ミリアンヌとの不仲」――冤罪である。
「お前のような悪女は、王都から出て行け!」
そう罵ったのは、かつて信じていた婚約者と、友人たちだった。
行き
場を失い追放されたセレナがたどり着いたのは、神々が眠ると言われる古代遺跡。
そこで彼女は、七柱の神から祝福を受ける。
──〈全属性魔法適性〉
──〈神聖創造〉
──〈天上の血統〉
セレナは、神々に選ばれし最強の魔導姫へと生まれ変わる。
そして一年後。
滅びかけた王国が、かつて追放した「悪役令嬢」に土下座してくるなんて――
「ふふっ……いまさら跪いても、許すとは言っていませんわよ?」
これは、すべてを奪われた令嬢が、世界すら手に入れる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 15:35:06
77451文字
会話率:34%
「婚約破棄、おめでとう。これで、おまえは自由だ」
冤罪で王太子から婚約破棄された公爵令嬢フォリア=リーナは、家を追放され、雪の森に捨てられた。
死を覚悟した彼女を救ったのは――“人間が大嫌い”な最強の古竜、グラヴェル。
「面倒だ。だが…
…放っておけなかった」
無愛想で怖いはずの竜は、なぜか少しだけ優しくて、少しだけ寂しそうで。
奇妙な同居生活は、やがて静かに心を通わせる日々へと変わっていく。
だが、フォリアの秘めた力に気づいた王国が、ふたたび牙を剥く――
今度こそ守るため、竜は世界に吠える。
「フォリアを傷つける者は私が断罪する。希望者は、まとめて並べ!」
傷ついた少女と孤独な竜が紡ぐ、
ざまぁと癒しと涙の異種恋愛ファンタジー、ここに開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 21:10:31
37131文字
会話率:30%
長きに渡り戦争が続く二つの国。
身分社会の王政国家・ペルフェクト王国。
国民の代表たる議員によって成り立つ議会制の国・シュタルクヘルト共和国。
ペルフェクト王国軍の少将・オルキデア・アシャ・ラナンキュラスは、上官の命令で、自軍が破壊した
敵国・シュタルクヘルト共和国の軍事施設と軍事医療施設跡にいた。
目的は、この地で捕虜となっていた自軍の兵士を解放する事だった。
けれども、捕虜となっていた自軍の兵士は、既に移送されており、残っていたのは医療施設で治療を受けていたシュタルクヘルト共和国軍の兵士と関係者ーーの死体だった。
そんな中、オルキデアは唯一の生存者を見つける。
菫色の瞳と藤色の髪を持った女性だったが、襲撃時の怪我とショックから記憶を失っていた。
そんな女性に、「アリーシャ」と名付けて、捕虜としたオルキデアだったが、とある事件に巻き込まれたのを機に、アリーシャに興味を持つ。
けれども、アリーシャは敵国の娘、オルキデアの好きには出来ない。
それならせめて、アリーシャを国に帰そうとするが、頑なに帰りたがらず、とうとう部屋に引きこもってしまったのだった。
どうにかしてアリーシャを説得出来ないかと悩んでいたオルキデアの元に、ある日突然、疎遠になっている母親が、縁組の話を持ってやって来たのだった。
「なあ、俺の妻と恋人、どっちがいい?」
縁組を回避する為に、オルキデアが提案したのは、この国でのアリーシャの生活と引き換えの「契約結婚」。
縁組の話と同時期に、ようやく記憶を取り戻したアリーシャには、頑なに国に帰りたくない理由があるようでーー。
一方、シュタルクヘルト共和国では、襲撃の際、その場に居合わせていた、とある女性が行方不明となっていた。
その女性の名前は、アリサ・リリーベル・シュタルクヘルト。
今は廃止されたシュタルクヘルト共和国の王族の血を引く女性であったーー。
縁組回避から始まる契約結婚、そしてーー真実の愛。
これは、「愛」を知る物語。
※他サイトにも掲載しています。
※こちらは年齢指定版を書き直したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 15:20:00
497984文字
会話率:38%
恋を知らない愛情ある騎士と恋している愛情を知らない姫の物語
ユリウスは「闘神」と呼ばれるほど世に聞こえた剛健の騎士である。騎兵団の指揮官としても優秀で、豪放磊落な性格もあって配下からの信頼も篤い。
まさに男の中の漢であるが、女性に対しては
上手くゆかない。貴族令嬢と婚約まで至るも三回立て続けに破棄されるという、非常に珍しい事例を踏むことになる。
すっかり結婚は諦めた彼へ鎖国状態にある王国の第八王女プリムラとの婚姻が持ち上がる。
取り敢えず婚約とし互いを知るため共に一つ屋根の下で暮らすようになるが……。
世界は戦乱の情勢にあり、人間と亜人の人種の間に大きな溝もあり、何を仕出かすか不明な異世界人の存在も注視しなければならない。
プリムラも真実の王女か疑わしき要素もあり、ユリウスの腹心4人も何か腹積りがありそうだ。
女に弱いとされる無骨な騎士はマイペースながら幸せをつかむため突き進みゆく。
カクヨムにも掲載しております折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 15:16:08
453973文字
会話率:35%
「我は大魔王ウリフィンクラ!地上のあらゆる栄誉、権力、財宝は全て我のもの!」
吸血鬼の中でも生まれつき魔力量が傑出していたウリフィンクラは史上最強の魔王として世界の頂点に君臨していた。
しかし人類は魔族の使う魔法を研究し、世界各地で革命が
起こり始めていた。
配下は次々と討ち取られ、魔族は刻一刻と数を減らしていき、遂に最後のひとりとなったウリフィンクラは、空を覆い尽くす魔法の雨を前に呵呵大笑した。
「実に見事であった人間共!嗚呼、惜しいかな!ようやくお前達に興味が湧いてきたところだったのに!」
千年後。
すっかり平和になった世界で魔法は衰退し、今や文献の中にしか存在しないものとなっていた。
貴族の子女が通う王立グランタニア学園の門戸を潜った伯爵令嬢マリアは、唐突に前世の記憶を取り戻す。
それは世紀の大魔王が自らの魂にかけた最後にして最大の魔法。
これはワガママでイジワルだったお嬢様が魔王だった前世を思い出した事でより豪快になり、貴族社会の縮図と言われる王国最高峰の学園生活を満喫する物語──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 15:14:54
89935文字
会話率:33%
世界には王国や帝国や共和国や、大国と呼べる領土が多く広がっているが、実はその中で人類が掌握できている領土というのは限られていてな。開拓地は手が付けられないモンスターの巣窟で、放っておくと溢れ返った魔物達が街まで押し寄せてくるんだ。だから、
定期的に間引きを行う職業が成立した訳だが、その仕事はいつだって命懸けさ。街の住民はそんな危険を冒してまで戦う者達を、敬意といくらかの憐憫を込めて、冒険者なんて呼んだりするぜ。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-29 09:31:27
41448文字
会話率:38%
マディソン王国では聖女の力が弱まると魔物が暴れ出し、魔王の封印が解けてしまう。魔物からこの国を守り、魔王の封印を改める為、国は急いで代替わりの聖女を選ぶ聖女試験を行うことになった。
主人公のクラリスは聖なる力を持つ聖女候補としてその試験に挑
む。そこでライバルに陥れられて……。
※私の頭の中の異世界のお話です。史実には則っておりませんのでご了承下さい
※こちらの作品はネオページでも掲載中です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 15:07:26
92570文字
会話率:43%
打倒王政を謳う反乱軍と王国軍の小競り合いが続くレインズ王国。
王族をはじめとする上級貴族による横暴と散財。対する反乱軍による強奪と暴力。どちらにも属さないその他大勢の私達は、少しずつ疲弊していた。
そんな日々がずっと続く。私はそう思っていた
。……そう、あの日までは。
※中世ヨーロッパ風のお話ですが、私の頭の中の異世界の物語です
※史実には則っておりません
※相変わらずのゆるふわ設定です
※性的な描写はありませんが、行為を匂わせる言葉等は使用される可能性があります。ご注意下さい
※この作品はアルファポリス、カクヨムでも掲載されています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-04 13:12:33
91515文字
会話率:48%
蒸気機関車が国を駆け抜け始めたころ。
山と水に抱かれたクロノフェルデ王国では、鐘楼の音が朝・昼・夕に響きわたり、人々の暮らしを律していた。
王国を導くのは、時と歯車の神を掲げるヴェルツ正教。
正確な時を刻むことが、人としての正しさとされるこ
の国で、村々にも教会と時計塔が建ち並び、司祭たちが時の教えを説いている。
ルーシュはその教会に育てられた少年だった。
物心つくころにはすでに鐘楼の歯車に魅せられ、振り子の規則的な揺れに耳を澄ませていた。
ともに育った領主の娘エルザとは、幼い頃からどこか噛み合わないままも、並び歩く日々を送る。
家の名誉を背負うエルザと、教会に生きるルーシュ。立場は違えど、互いの歩む時間が交差することを、ふたりは心のどこかで願っていた。
だが、穏やかなはずの村にほころびが訪れる。
御神木の倒壊、古井戸の異変、水車小屋の崩壊。
まるで何者かが、村の「時」を狂わせようとしているかのような事件が次々と起きる。
誰もがそれを天の兆しかと恐れるなか、ルーシュは積み重ねた観察と技術を武器に、疑念の先へと踏み出す。
導かれるように機械の中を覗き込み、わずかなズレと変化を見つけ出していく。
ヴェルツ正教が掲げるのは「時の理」。
しかし、理が人を救うとは限らない。
村でひそかに積み重なってきた歯車の狂いは、やがて国全体を巻き込む大きなうねりとなっていく。
やがて少年は青年へと成長し気づいていく。
小さな村で回る歯車も、大きな国の歯車も、繋がらないようでいてひとつの機構の一部だと。
そして、どんなに細く小さな歯車であっても、たしかに時を動かす力があるのだと。
時間は止まらず、歯車は巡る。
──すべての歯車が重なるとき、少年はその手で何を動かすのか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 15:00:00
225036文字
会話率:36%
「エイク、どうなのだ。……私は、お前の口から真実を聞きたい」
険しい表情でそう言う王子エーベルハルトに対し、エイクの取った行動とは――
なんと夜逃げだった!!
山賊団の元頭領にして王国軍の第三師団長にまで上り詰めたエイクは、王子
の問いを有耶無耶のままに全てを放り投げ、すたこらさっさと王都を後にする。しかし失踪した彼に追従するように王国内の状況も動き出していく。
王国軍幹部の失踪、軍のストライキ、大貴族の失墜、聖皇教会の暗躍――
王に変わり王国をまとめる王子はてんてこ舞いの大騒ぎ。なんとかエイクを連れ戻さんと策を弄するが、当のエイクは全く取り合わず勝手気ままに東へ向かう。
立場なんて糞食らえ。貴族? 平民? 男に女? 上位冒険者に騎士様だ?
そんなもん知ったこっちゃねぇなぁ! 気に入らねぇものは気に入らねぇんだよッ!
情には厚いが、かかる火の粉は何だろうと容赦なくぶちのめす元山賊師団長。そんな良くも悪くも奔放な彼が、仲間と共に行く先々で気の向くままに大騒ぎする珍道中が今、始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 14:37:56
1988289文字
会話率:35%
バセレシウ王国。神テアディースが最初の人間を創ったとされるテアディース大陸の大部分を支配する王国は今、大きな火種を抱えていた。
バセレシウ王国の国教であり、神テアディースを唯一神として崇めるテアディース教の教会が内部分裂を起こし、そのうち
の一つである原理主義派が台頭、王政への発言力を強めてきたのである。
王族派はそんな教会原理主義派の力を削ぐため、神テアディースが与えたとされる三つの恩恵のいずれかの不存在を証明しようと考えていた。
時を同じくして、王都ヴァシーリオにある三つの大学のうちの一つであるヴァシーリオ学術大学に通う少年、アスティニース・イオルもまた教会によって人生を大きく狂わされようとしていた。
史上最年少で難関と言われる試験に合格した彼は、学術大学でテアディース教から危険視されている天文学を専修していた。ある日、同級生の友人であり、王国第四王子でもあるソフィロス・バセレシウからとある頼み事をされる。アスティニースはその頼み事を解決するため、持ち前の知識を使い王都の詳細な地図を作成したのだった。
ソフィロスからの頼み事は無事解決したが、この地図作りによってアスティニースは教会から狙われることになる。強硬な手段を使われ次々と居場所を追われていく彼を、その能力を見込んだ王族派が呼び出し密命をくだす。
「テアディース大陸の地図を作れ」
王族派は神テアディースが与えた三つの恩恵の一つである”正円の大陸”が存在しないことを、アスティニースに地図を作らせることで証明しようと考えたのだ。
アスティニースは世界の真実を知るため、仲間と共に長い大陸地図作成の旅に出る。
そして、旅の中で彼らは想像をはるかに超える真実に出会う。
王国の成り立ち、大陸の歴史、神テアディースの存在。
これは、一人の少年が「世界を作る」物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 14:06:43
108963文字
会話率:50%
多くの幻想なる生命が生き、神秘と魔法が混ざり合い神々が見つめる今の世界のプロトタイプ、【レプライル・サラス】と言われる異世界。
世の基盤を創造した創世の女神が、人を生み出した大神に敗れ去り邪神として語り継がれ今に至る。
世は人が統べ人こ
そが至高というリスペリアン神聖国が世界を闊歩し、人ならざるものとそれを反するものが迫害される。
主人公エストレア。シェートリンド王国の公爵令嬢は自覚なき転生者だった。
不慮の事故で転生を果たすが自身はある出来事を機に人ではないことを理解し、そして真の肉親は既にいなかったーー。
紅 諸葉改め、エストレアとしてこの世に生まれ自身がこの先多くの冒険を得て、何を見て、何を理解するのか。
いずれその背が示す、その歩む覇道は何を導くのか?それでは始めよう。
ーーそう、これは朱い、紅い英雄譚。紅い髪をたなびかせ世を朱に染めよ
目覚めた力、強者として、王の血としての覚悟、賢者マリウスとの旅と得る仲間、勇者との出会い、神との闘いーー。
彼(彼女)はなにを見て、なにを得るのかーー。
「私は知らねばならない、何を犠牲にし、何を手に取るべきだったのか。己はその胸に誓う使命を果たすまでーーー!」
血に染めた薔薇の大輪の如く、覇道を鮮血と燃える焰の意思で理想を築く、駆け抜ける始まりの王道譚ファンタジーが幕を開けた。
『紅蓮の姫』のリメイクです。こちらをメインでやって行きたいと思います。
平均7000文字で書いています。
前作で足りなかった物語のボリュームを上げています。
※注意!!!性転換作品ではありますが主人公は序盤はTS成分は薄めです。タグにある勇者合流までお待ち下さい。
それでも構わないという優しい方は、もしよろしければ感想、評価などよろしくお願いします
かなりの長編ストーリーを考えております。なので、ストーリーはなかなか進まない感じがすると思いますが、応援お願いします。
作品は完成次第に投稿します。なので、最低でも二週間から一月はないと思いますが三週間くらいの間隔で投稿します。時間帯はバラバラです。ご了承下さいませ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 14:05:54
855809文字
会話率:37%
会社員・相沢直人は、手違いで異世界の魔王ゼルヴァに転生してしまう。
魔王(中身間違い)となってしまった相沢は、まもなく聖剣に選ばれる新たな勇者の出現すること、それにより魔王国が危機に瀕している現状を知る。
臣民を案じる四天王たちの姿を見た主
人公は、偽物であっても魔王として立ち、この状況を変えることを決意。
人間が支配する地上界へと旅立つ。それぞれの目的と不安を胸に、聖剣が眠る聖域を目指す冒険が始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 14:03:47
187638文字
会話率:34%
とある大陸が戦争により二分化された、王国と帝国は停戦協定を結び10年近くの平和が訪れた・・・主人公アルスは王国の剣聖試験に合格し職を見つける。なぜアルスは王国の剣聖になったか、このまま平和が続くのだろうか・・・。
最終更新:2025-07-20 14:02:12
217906文字
会話率:51%
長い年月人々を恐怖に陥れてきた魔王を見事打ち倒したのは小柄で可憐な少女であり王国の姫。
そんな姫は誰からも尊敬され、感謝されたが当然例外はある。
そんな例外の一人、彼女の婚約者のデイル・ヒルストン公爵令息は夜会で愛人の肩を抱いて堂々と彼女を
糾弾し、婚約破棄を叩きつけるが……。
思いつき短編です。ざまぁのタグは入れるにしては甘いかと考えてやめておきました。
一部軽い戦闘・死亡描写があります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 13:55:43
8046文字
会話率:55%
魔法がほぼ未発展のシープル王国へと魔法道具の伝授の為にやってきたラロヴィア王国の第三王女、ミランダ。
が、王国の王太子やらその愛人やらに巻き込まれていき……。
他者(割と渦中)目線の婚約破棄系です。
最終更新:2025-07-14 14:13:50
24922文字
会話率:43%
「その人に意地悪されました!」
「人違いでは?」
とある王国の王子とその婚約者の秘密の話。
完全におふざけです。リハビリのつもりで書きました。
R15は保険です。一部、少しお下品な表現がございます。
最終更新:2021-03-12 21:27:28
5350文字
会話率:57%
召喚されたらロボだった。そしてアレがついてない。
ちょっとした手違いから魂だけ異世界に召喚されてしまった俺。
目覚めた時は守護魔道機体なるロボの身体になっていた。
街に迫る「獣機」、ヒト族を襲う魔道機との戦いが始まった。
俺を召喚したのは
羞恥心ガバガバ美人エルフ先生。
その弟子、美少年エルフ。
職人ドワーフのおやっさん。
王子系貧乳弓の達人妹エルフ、と、お兄ちゃん。
訳ありいかつい系アニキとエルフ妻。
爆乳見習い職人無邪気ドワーフ。
人妻エルフと幼女エルフ。
百合系お嬢様にネコミミメイド。
中二病痛魔道士トリオ、ガングロダークエルフ。
異世界な人々との出会い。
獣機群団との対決。
飛来するモンスター、襲い来る暗殺者。
ロケッ○パンチで立ち向かえ!
敵の正体と異世界の謎とは?
辺境の小さな町を舞台に王国を揺るがす陰謀がうごめく。
主にだらだら日常、時々バトル。
おティンティン付いてないから健全!(15禁)
むっつり健全ファンタジー、完結!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 13:49:10
1466273文字
会話率:31%