東国ウィスクスの少女・マリウは同僚の狼獣人オリアス、カイムとともに、西方のアラベスク教国家・カリフスタンに赴く。若き王カリフ・デカンは多神教国家ウィスクスとの国交樹立に意欲的だったが、長年権力を寡占してきた神祇官の一族、ボラン家当主・ウェ
ルギムは妨害を試みる。だがマリウたちはカリフスタンでの異文化生活を満喫し、ウェルギム自身もちょっとした弱みを握られる。他の神祇官家との連携も思うように進まなかったウェルギムのもとに、名も告げず姿も見せない「協力者」が現れる。その手引により、マリウは幼い頃の虐待が原因で作られた凶暴な第二人格・デュオを発現させてしまう。
カリフスタンとの交渉を加速させるべく、マリウたちは本国から皇女を呼び寄せる。国交樹立にとって最大の障壁たる国教について論戦を交わす皇女とカリフだったが、同行してきた皇宮警察官フラウロにより、迎賓館を締め出されてしまう。それは隠れた敵から皇女を守るための策略だったが、親密に話す時間を得た二人は、互いの教義の妥協点を見出す。その頃、首都では愚連隊が姿を消すという事件が起きていた。国交の樹立を妨害する「共通の敵」を排除すべく、カリフと皇女は手を組む。
かねてより構想していた教育ための総合施設を餌に、古の魔術師〔アリギエル〕をおびき出すカリフ。不死の体と魂を持つアリギエルは、己の理想とする王国の実現のため、カリフの肉体を依り代とすることを目論んでいた。戦いの最中、ウェルギムは娘をかばって死ぬ。肉体の再生を繰り返すアリギエルにマリウたちは苦戦するが、両断したアリギエルをあえて再生させ、互いを殺させることに成功する。
カリフは、ウィスクスとカリフスタンが国交を樹立する旨をラジオで演説し、「言葉と手段は違えど、宇宙の真理に帰依する者を讃えよ」と互いの融和を呼びかけるのであった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-28 20:59:39
121573文字
会話率:59%
ゲームの様な世界に目覚めた主人公巧が、目覚めた家を根城に他の世界に転移してすごしていく。相棒のマスコットキャラリップルとだらっとする特に目的も無いお話です。
連続していく話にはなってますが、展開が楽しみとかそういうのはあんまり無いと思い
ます。伏線とか先の展開なんてさっぱり考えていません。アイデアが出たら世界を付け足して作っていこうと考えて作ったため、思い切り適当な不定期連載になると思います。
知らない間に溜まってたそれを消化するか。そんな緩い気持ちで見てくれる適当な読者しか見てられないと思います。
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最終更新:2017-04-01 19:00:00
490569文字
会話率:67%
幾重にも重なる多層世界のひとつ…。
たくさんの世界、たくさんの文化、たくさんの種族……。
これはそのなかのひとつ、〈風〉属の治安を担う戦士隊に新しく入隊した、新人戦士たちのおはなし。
最終更新:2012-06-07 18:19:26
11484文字
会話率:35%