とある研究施設の研究員、阿久津はある偶然からその事実を知ってしまう。事実を知った阿久津は、一人の少女を連れて研究所を脱走する。そしてそれが、全ての始まりだった。あるとき、彼は少女に望まぬ生を与えていた。あるとき、少女は彼から望まぬ生を受けて
いた。たったそれだけのことが、二人の運命を変える。あらかじめ、終わりを決められた少女。少女の終わりを決めた青年。これは、二人の物語。歴史に残ることのない……例えるなら、てのひらの中にすっぽりと隠れてしまうくらいの。小さな小さな、物語である……。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2005-12-15 21:35:23
82116文字
会話率:17%