老舗の料亭に嫁いだ阿佐美は、長女の出産後、周囲から跡取りの男の子を生む期待をかけられていたが、生まれてきたのはまたしても女児であった。
阿佐美が入院した病院には、偶然古い友人の平沢聡子が看護婦として働いていた。
阿佐美が次女を出産した日の夜
。たまたま病院の前に生まれたばかりの男の赤ん坊が捨てられるという事件が起こる。それを知った阿佐美は、咄嗟に自分の産んだ赤ん坊とその子を取り替えてくれるよう聡子に頼む。聡子はそんなことできない、と断るが、阿佐美は「あなたには私の頼みを断ることはできないはずだ」と言い出す。
実は聡子には、過去に一度だけ、阿佐美の夫である信也と間違いをおかしたという負い目があった。結局聡子は阿佐美に言われるまま、誰にも気付かれることなく赤ん坊を交換する。跡取りを生んだということで、阿佐美は結婚以来初めて誇らしさを感じる。その分、娘の亜紀に対する関心は薄れ、亜紀は寂しさの中で成長する。
一方聡子は、養護施設に預けられた阿佐美の娘、友美の成長を影で見守り続ける。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-09-24 18:53:37
75274文字
会話率:45%
半年前の交通事故から退院した直樹は、その日の真夜中に、友人の正一に連れられていったある場所で幽霊を見てしまう。
幽霊である彼女(理恵)は最近街で起こっていた連続通り魔事件の被害者だった。彼女に触れられたことで直樹は犯人を探す決意をする。
そ
して犯人を追いかける直樹は、その課程で自称ルポライターのリチャードに出会うのだった。
幽霊に出遭った直樹の運命はいかに――。
登場人物
直樹(主人公 大学生)
正一(直樹の友達 大学生)
理恵(主人公が見た幽霊)
桃山琴江(主人公が入院していた病院の看護師)
リチャード(主人公が出会うルポライター)
富子(リチャードの助手?の幽霊)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-04-15 02:58:13
36769文字
会話率:27%
恋人に裏切られ、大喧嘩のあげく大怪我を負い病院に運びこまれた鈴木薫。入院している薫に何故か優しく話しかけてくる女性患者がいる。何故その女性は自分のような人間なんかに、そんなに親しみをもった態度で接してくるのか? 薫は訝しながらも、退屈な入院
生活を紛らす為にその女性と交流をしていくことになるが……。どこか欠けている女達の、チョット歪んだ友情を描いた物語。一応15Rとありますが、エロとかグロの要素はありません。傷害事件とか、女性の悩みといった内容を含むのでいれさせて頂きました。他のサイトに似たペンネームと同じタイトルで掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-01-07 00:00:00
15160文字
会話率:37%