ケータイに保存し、触れている限りはいつでも使用することができる――
そんな〝スキル〟という力はしかし、一種の便利ツールでしかなかった。子供の遊び道具、と揶揄されるほどに。実際、〝生活の細部までサポートする〟と歌っていたスキルが役に立つケース
はかなり少なかった。
しかしそれはあくまでも表の顔……スキルには、選ばれた者のみが立ち入れる領域があった。〝参加証〟という名のスキルがあり、それが保存されたケータイは〝一般に出回っているもの〟とは違うスキルを受け入れることができるようになるのだ。言うなれば、上位、みたいな。
主人公はとある理由で〝参加証〟を手に入れ、色々と巻き込まれた挙句に〝学校〟という組織に入ることに。
そこは上位のスキルを用いて〝ゲーム〟を行っている組織の1つだった。スキルを賭けた、設定した期限までの隠れ鬼。ルールは単純だ。探して見つけて捕まえる。ただ、そこにスキルが関わるからややこしくなる。
主人公の入った〝学校〟は少数精鋭――と言うよりメンバーが全然足りていない状態だった。上位のスキルなんか何も持ってない主人公でも即戦力として使いたいくらいに。
そして、〝学校〟のメンバーはみんなそれぞれに〝ここに居たい理由〟があった。
主人公が〝参加証〟を手に入れた訳、ヒロインがスキルを求めてゲームを続ける理由。
〝ひとり〟を恐れて集まった弱者たちが強くなっていく物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-09-10 20:40:31
17347文字
会話率:37%
夢の中で繰り返される『ゲーム』。
隠れ鬼。繰り返されて全て終わる。
動いてはいけません。声をだしてはいけません。振り返ってはいけません。
それがルール。
最終更新:2010-08-07 17:00:00
6901文字
会話率:16%