けだるい午後の喫茶店。外は雨。
ぼくは……もうすべてがイヤになっていた。外は雨。
大学に飽き、将来への希望もやりたいことも見失い講義をサボって……。
「お客様。相席、いいですか」
雨を逃れて喫茶店に入る人も多い。店員が可愛い女性を連
れてきた。断る理由はない。
外は、雨。
ただし、いつの間にか音が変わって緑になっている。カエルが降っているのだ。彼女はカエルは苦手らしい。
やがて、金が降り爆弾が降り……町が破壊された。
「もっといいものが降ればいいのにね」
「いいものって?」
問われた言葉に答える。
彼女は感謝して飛んでいった。
希望が、爆弾で破壊された町に降る。
ボクも、立ち上がる。
やりたかったことは何か、問うために。
他サイトに発表したことのある過去作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-10-31 10:39:47
2397文字
会話率:38%