-シュレディンガーの- 小説家になろう 更新情報検索 - 新着順 -

貴方の気持ちだけが知りたかった。 それだけの卑怯な告白。

唄いだした色彩を揺らすのは誰？

創世主になど、きっと誰もなりたくないのに。

私は世界を歌う。自己愛的に歌い続ける。

凍える花の名をどうか忘れないで。

第一声がまず理解不能だった。

昨日まで僕の世界は普通でした。

少女たちは危うくも美しい。

賑やかさから少し離れた路地裏。 そこにその店はある。 キャラメル色の外装に、白い屋根。 こじんまりとした店内には四組の机。 窓枠には曖昧な微笑を浮かべた白磁人形が腰掛けていて、その隣でアンティーク調のオルゴールが回り続けている。 『洋食屋　コッペリア』 今日も、澄んだドアベルが来客を告げる。

あの溶けるような暑い日は、どこかで踏切が鳴っていた。

世界を悲しみに染める白。 凍える夢はすぐそこまできている。

会社帰りに小さなテントを見つけた。それが幸運のはじまり。

「息をやめてしまいたいね」そう言って曖昧に君は笑った。

黄昏にきらきら光る、僕に似た光のこと。

E★エブリスタでも掲載しています。 右に僕、左に僕、そして僕。 そんな彼の告白に関するちょっと不思議なお話。

満月と片目のテディベアだけが、知っていること。

これは君と過ごした秋の日々。

これはある少女が時計を手にする物語。

暗闇に溶けていく君の手を、きっと掴むから。

そこには雪が降る。 窓を見つめる君のために。

あの日、君はさかなになった。

鐘が鳴る。それは魔法が解ける時間。

箱を開けなければ、２つの状態が共存しているという「シュレディンガーの猫」という理論。その理論の考察……と思いきや。

研究者に抱かれた猫は力なくぐったりと項垂れていた。小さな小さな箱の中へと横たえられた直後、一度だけ細く小さな鳴き声を上げた。虚ろな眼差しはぼんやりとした輪郭以外なにも捉えていなかった。それでも最後に一度だけ、自分以外の誰かに向かって声を上げたのだった。 箱が閉じられる。実験が開始される。再びその箱が開かれるその瞬間まで、猫の呼び声は誰にも届かない。どれだけ耳をすましても、決して聞くことは叶わない。どこにいても。誰であっても。

会いたい。 それだけの理由が許される距離を私は多分、愛してる。

青年と少年と少女は生きていく。 青年は未来を、少年は世界を、少女は自分を。 憂いながらも生きていく。

青い光は願い事を叶えてくれる。

雪が降る世界で生きる僕と倉木さんのお話。

だから、どうか俺を許さないでほしい。

あの日の約束を信じるのは、あの日の自分を信じているから。

君から貰ったものは数え切れなくて。

夜はただ一人に揺れる。 君は星になったの？

僕の幸せは僕が決めるの。 他の誰にも決められないの。

雪から生まれた恋。 春が来たら溶けていくの。

僕に宛てられた唄はあるの？ 僕に宛てられた想いはあるの？

私の心が夜空になるなら。 私の想いが人魚になるなら。

君が世界を壊してく。 僕の常識を壊してく。

私のコンプレックス。 一つは、頼まれると断れないところ。 そして、もう一つは名前。

「宵汰はきっと幸せになれるよ」 いまはもう遠いあの日。 最後にそう言って彼女は微笑んだ。

「俺？名前なんてないよ。好きに呼んで」 再会した憎き奴は俺を覚えていなかった。

同じだから愛したんじゃない。 違うから愛したんじゃない。

似ている。 と言われたことがある。 誰に言われたかは、もう覚えていないけれど。

翔の口癖が好きだった。 「いつか、一緒にドライブしたいね」 それだけが夢だった。

グラウンドから聞こえる掛け声と吹奏楽部の演奏。 放課後の教室は静かだ。 淋しい気持ちになるぐらいに。

尋ねれば、少年は悪戯っぽく答えた。 「この飴玉は雨で出来てるんだ」

昼休み。 中庭のベンチで携帯を拾った。

彼の言葉の続きを私が聞くことは二度と叶わない。 それでも、信じたい答があった。

紅茶部。 それは優等生しか入れない部活だった。

私は先輩が好き。 先輩は空が好き。 そして、今日も広がる青空。

「私、運命に選ばれたの」 彼女はくるりと回ってそう笑った。