大国ゼローナの東都エスティアでは、近ごろ妙な症例を引き起こす薬や化粧品が流行っていた。
国王から調査を命じられた領主のエスト公爵は外遊中の長子を呼び戻し、嫁入り前の息女も投入して積極的に解決に当たらせる。
時期的にはそろそろ王太子殿下のご成婚とあり、憂い事はさっさと片付けたい──そんな国の事情もあった。
タイムリミットは四ヶ月。
焦る東公家の面々に、王家から助っ人が送られる。
「久しぶり、ミュゼル」
「! ルピナス……!?」
縁あって、以前友人となった少年との再会だった。
はたして彼らは密売者たちを根絶できるのか。
犯人は?
……といいますか、いっこうに恋愛モードにならない強キャラ令嬢は、一体いつになったら主役を自覚してくれるのでしょう。
全体的にほのぼのとした恋と魔法、スパイスに陰謀ありな物語です。
※エブリスタでも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-13 06:49:35
184261文字
会話率:37%
IN:0pt OUT:45pt
「やはり、そなただ……。間違いない」
翼が無いが故に虐げられていた【羽無し】の日常は、ある日突然一変した。
「ようやく見つけた。……私の、朱雀」
亜人の国である、「四神国」。この国では
当代の龍人で最も優れたものが、「青龍」の名を冠し、政を司る王に。
当代の虎人で最も優れたものが、「白虎」の名を冠し、武を司る将軍に。
当代の亀人で最も優れたものが、「玄武」の名を冠し、知を司る宰相に。
そして、当代の鳥人で最も優れたものが、「朱雀」の名を冠して、王の伴侶となること
が定められている。
鳥人でありながら翼を持たずに生まれたことで、一族から認められず、辛い日々を送っていた少女。
だがしかし。当代の青龍王が「朱雀」として選んだのは、【羽無し】と呼ばれる彼女だった。
翼が無いという鳥人最大のハンディキャップを負った彼女は、果たして「朱雀」の役割を果たせるのか?
総嫌われから始まる、一筋縄ではいかない中華風シンデレラストーリー。
※今作は伏線考察によるネタバレを防ぐ為、感想欄を予め閉めておくことにしました。誤字報告以外に何か伝えたいことがありましたら活動報告にてお願いします。
なお完結したら、感想欄は解放します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-12 12:43:18
155258文字
会話率:39%
IN:0pt OUT:12pt