長い間見ていた夢があった。
情熱的で大きな夢のためになにかしていると言う意味じゃない。
夜、眠るときに見る夢の話。
その夢はファンタジーゲームのような世界観で、魔法を当然の事として扱う魔族とそうではない人間たちが住んでいる。
夢は覚めれば終わるものだ。
けれどこの夢は次の日も続きから始まった。止めたゲームの続きからやり直すように。
ゲームとも普通の夢とも違ってこの夢には痛みもあるし、触覚もある。味もにおいも色彩も、現実世界にある感覚なら何でもあった。
この夢はいつごろから見
始めたのか、記憶を遡ると不思議なことに生まれたころまで遡れる。そんなはずはない。だって普通の夢も見ていたはずだ。
けれど覚めてしまえばそれはたいしたことのない夢でしかない。
いいや、本当に昨日の夢は前の続きだったか?
結論から言えばそうだ。この夢はずっとずっと続いていた。それこそ生まれたときから。
ある日突然その夢の終わりが訪れた。それも思いがけない形によって。そう。
夢から目覚めなくなると言う、信じられない形で。
これは、ある世界の魔族と人間の真実の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-09 19:52:24
448986文字
会話率:47%
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親友と姉に連れられてやってきた、オタクの祭典。普通の少年である橘慶太(タチバナ ケイタ)は人ごみから逃げるように歩いていると、人形のような美少女・フィアレスティアと出逢う。彼女に連れられてやって来たそこは、異世界だった。誰しもが能力を持つ世界で、唯一能力を持っていない《クラウン》という存在として招かれた慶太。そこで知ったのは、彼女とその仲間達の目的が世界崩壊であるという事。
クラウンとは何なのか、世界を崩壊させたい理由とは―――。
最終更新:2017-02-05 18:15:13
102874文字
会話率:43%
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