17才のガーネット=フルーベルは、王国内で権威を振るうフルーベル侯爵の一人娘。
しかし父親の失脚により、フルーベル家は爵位剝奪、一家離散となってしまう。
屋敷を追われ、盗賊に襲われたガーネットを拾ったのは、氷の辺境伯と呼ばれるリヒト=ヘルバルト。
行き場をなくした没落令嬢に、彼は二つの選択を示した。
「君が選べる道は二つ。使用人としてこの屋敷に仕えるか、今すぐここから出ていくか」
周囲の予測に反し、ガーネットは使用人を受け入れ働き始める。
リヒトは冷たく目すらも合わせて
くれないが、聡明で謙虚な彼女は、瞬く間にヘルバルト家に馴染んでいった。
リヒトにとっては誤算だった。
生粋の令嬢が使用人など務まるはずがなく、すぐに出ていくだろうと高をくくっていたからだ。
ある日、ガーネットはリヒトに、庭園の手入れをやらせてほしいと頼む。
まだ見たことのない、雪の中に咲く花を植えてみたいのだという。
許可をもらい張り切る彼女に、リヒトはやむを得ない事情から、舞踏会への同伴を依頼する。
この一件が、二人の関係を大きく動かし始め――
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最初は塩対応だったヒーローが、うっかり主人公に惚れてしまい、無自覚溺愛してくるお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-10 18:25:58
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