この世界の女性はふた通りの生き方を強要される。
煌びやかな服に身を包み夫に大事にされるアクセサリーか欲望の捌け口として使われる女性のどちらかだ。
そんな私は生まれた時から後者で通称“孕み袋”と呼ばれていた。
孕み袋の子は生まれても孕み袋なのだ。
そんな私は公爵家のメイド兼孕み袋として働いている。
ある日ついに神のお告げがこなくなってしまった。
いわゆる孕み袋としての役割を果たしてしまったのだ。
それは私の死を宣告していた。表では子を産むために去る
と言われているが、裏では血筋を広げないように廃棄処分として貴族に殺害される。
そんな私を助けたのは王位継承権第二位の王子だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-17 07:03:17
17611文字
会話率:52%
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◎◎目次をスクロールしますと題名でネタバレしますのでご注意ください。◎◎
私は高校一年生の爆雪めぐみ。どこにでもいる普通の女の子。クラシックバレエとお裁縫が好き。左膝に軽い障害があるのでプロバレリーナになることはあきらめて将来は洋裁学校へ行ってバレエのお衣装を作る仕事につきたいと思っている。私には母の命と引き換えに自分が生かされているという自覚があるので文句は言わない。優しいボーイフレンドが欲しいと思いつつ膝のことで乱暴な男子に虐められた経験があるので恋には今一歩踏み込
めない。でもいつかは素敵な恋をしてみたい。今は町役場勤務の父と地味な二人暮らしだけど、私は人生に夢を持っている。いつか優しい彼と素敵な恋愛結婚をして楽しい家庭を作りたい。そんな平凡な生き方を望んでいた私。でも仲良しの友人 、友永理玖のバレエコンクールの応援に行ったことで大きく私の運命が変わってしまう。理玖はそのコンクールで優勝したがテレビのインタヴューで私もついでに映ってしまった。それがyou tube に転載され、たまたま視聴した人が私に一目惚れしたというのだ。その人は、百年ほど前に東欧から独立した鎖国状態の国家、メイデイドゥイフ王朝社会主義人民共和国のグレイグフ皇太子だという。共和国とは名ばかりの王朝の血を引くものだけが種々の特権を持つ独裁国家の皇太子。もちろんそんな国は誰も知らないし、日本とは当然国交はない。そんな状態なのに、皇太子妃にと望まれてしまう。皇太子の年齢は何と四十歳! ちょっと待って、それ、私のお父さんと同じ歳だよ! 私の意思とは無関係に周りの環境が大きく変化していき、友人始め世間の女性から嫉妬を受けて一時は人間不振になる。が、私の専属通訳になったレイレイ、元皇族で海外生活が長い 春美野筆子の助言を経て、私は日本国籍を捨て、皇太子妃になるべく決心するが、という話。ところが事態は二転三転し、皇太子妃どころか、私は拉致も同然に誘拐されてしまう。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-19 06:00:00
417889文字
会話率:39%
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