子供ながらに武士というものに憧れていた。武士が格好良いというわけではなく、人のために刀を振るうその姿が格好良い。武士を見たことはないし、そのために体を鍛えているとかはないけれど、展示会や美術館などで刀を見れば興奮した。戦国時代の物語をよく読んでいたし、歴史書を眺めるのも楽しい。何が書いているかわからないことも多いけど、分かった時には歓喜するほどである。
その子供も大人になっていく。子供なままではいられない。わずかな夢は完膚なきまで無くなっていく。その夢が何だったかも覚えて
いないほど。だが、そのチャンスは急に訪れる。
そのチャンスは必ずしもチャンスのように見えるわけでもない。首筋には剣が置いてある。
そんな和位若利が異世界転生されてから大将軍になるまでのお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-03 22:19:50
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