14歳の少女ロアは、アルト帝国の自治領トアルト島で、ペットのアルトドラゴン・マハフィとともに暮らしながら火喰石ハンターをしていた。
火喰石は、わずかな量で大量のエネルギーを放出する。あらゆる機械の動力エネルギーとして重宝されることから、魔石と呼ばれて珍重され、高額取引の対象となっていた。
トアルト島は火喰石の最大産地で、亡くなった父から採掘権とAI搭載蜘蛛形採掘ロボット・コンクロを受け継いだロアは、採掘した火喰石を売って生活費を稼いでいた。
家族を実の叔父に殺されると
いう壮絶な過去を持ちながらも平穏な日々を過ごしていたが、ある日その均衡を破る者が現れる。難民を名乗る少年トウゴだった。
彼を拾ったことで、穴に潜るだけの生活だったロアの日常が一変。火喰石を巡る利権争いの渦中に巻き込まれていく。
***登場人物と用語説明***
ロア トアルト島のジャングルで暮らす火喰石ハンター。一時的だが他人を操る魔力を持つ。
トウゴ ロアが拾った少年。13歳。自分を難民だというが……。他人から敬愛される魔力を持つ。ロアの元で火喰石ハンターを目指す。
コンクロ AI搭載蜘蛛形採掘ロボット。ロアの大事な相棒で会話可能。
マハフィ トアルト島固有種の小型ドラゴン。ロアのペット。
火喰石 火成岩の一種。裏コードはサロメア。
*異世界ファンタジー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-27 22:52:09
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