「ミミ様は可愛いけど、猫なんだし。男なら、人間のきれいな女の子に惹かれるのが普通だよ」
(アーサー様は、わたくしのことをそんな風に思ってらしたのね!)
泣きながら走り去る子猫をひょいっとつまみあげたのは、密かにミミ王女に憧れていた大国の王子。
勝手に『下僕』を名乗る王子の尽力で、婚約はすぐに破棄された。
するとうわさを聞きつけた下僕志望の求婚者がもう一人現れて、ぐいぐい迫る。
ミミから婚約者を寝取った少女は、その様子を見ていて疑問に思う。
「どうしてミミ王女が、兄
王子二人と『暁の魔術師』、『忠犬王子』を独占しているの? 納得いかない!」
どうやらミミの白猫ボディが原因らしいと突き止め、ミミが人間に戻るよう仕向けるが――
「姿など関係なく、ミミ殿下が素晴らしいお方だから私は下僕にしていただきたいと思ったのです」
王子たちの溺愛は止まらず、求婚者の数はますます増えるばかり。
好きなことをして暮らしていいよと甘やかしてくる彼らのおかげで、ミミは快適なゴロゴロにゃーんライフを満喫するのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-20 07:58:08
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