-多奈部ラヴィル- 小説家になろう 更新情報検索 - 新着順 -

私は私を虚構にしたがる。すべてをＳＤカードに入れてすましている。「私」だって「彼女」というフィクションだ。康孝君もトモクンも石塚さんだって。けれど、本当に好きな人は地平線が違う。あくまでも水平な線のうえにいる。ガリガリ君は溶けてしまい、熱いアスファルトに落ちるけど。鶏柄でとったスープ。白濁したラーメンは、Ｉさんへの優しい気持ち。安心。あたたかいのだ。

ストリップ小屋「モンテカルロ」で生まれ育った「リコちゃん」、リコちゃんともに公園に集まるのは、失恋したロックシンガー、リストラされた中年の男性、裕福な家庭に生まれるが、両親の関心が自分にないと思っている少年、そんな編成で物語は進んでいくが、放火によって、青年と中年は救われ、ロックシンガーは救われなかった。なにも変わらなかった。成長という時間の流れさえ変化しないリコちゃん。

ある中年の主婦が、妄想を旦那に語り始め、つらつらと語っていく。

ある夜、酔っ払ってしまった。

記憶を失うということ。みじめになっていくということ。

統合失調症に罹患した女性、また予知能力も待っている。その女性と、重く考えず、結婚してしまう青年。 希求しあい、磁石がくっつくように結婚した二人だが、やはり統合失調症は甘い病気ではなかったと青年は感じざるを得ない。「ごめんね、ごめんね」を連呼する妻に「うっとうしい」とつい感じてしまう青年。 そんな中で奇妙なストーリーは続いていく。

ある喫茶店に常連となった風変わりな客。その客が「占い師である」という風評がたって………。

ある夫婦の変遷です。生きているということ、切愛、喜怒、愛情、こもごも。

ある女生徒が大人になっていく。そこにはいろんな感情があって、それを体験しなければなりませんでした。

憧れの女性に選ばれた俺。その恋愛の変遷は妙なことになっていく。

リコちゃんの自転車のカギをなくしてしまったナオ君。そして目的地もなく、結果もわからない旅に出るナオ君とリコちゃん。

初めてのことが、初めてではなくなる瞬間。その戸惑い。

色々なエピソードがオムニバスのように組み込まれている作品です。

昔はかっこよかった青年。今は小説家となるものの、高校のころ憧れたほんとうのかっこいい俺ではなくなっているということを俺だって、友人だって知っている。

若いころのコンプレックスや「何者かへのあこがれ」、そして恋愛を描きました。