何故私はここにいるのか、
何故私はだだっ広い湖畔に立っているのか、
何故潰れた空缶のような顔をしているのか。
分からないが、恐らくそんな顔をしているだろうという憶測なのだ。
憶測というのにも理由がある。
現在、私の顔は写らない。
湖面にも、鏡にも、人にも。
写らないというのは霞むという訳でもなく有るべき場所が空白、まるで白の絵の具で塗りつぶしたように背景も写らず白く空いている。
私は、ついこないだまで普通の人間だった。
普通というのは曖昧な表現だが、
少なくとも顔はあっ
た気がするんだ。
いや、もしかしたら今も人間なのかもしれないのだが…到底そうとは思えない。
私の身には一体何が起こったのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-15 20:21:38
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