「俺は人間界で罪滅ぼしがしたい」
「はぁっ!? 何を言っとるんじゃお前は……?」
神々の中でも頂点に君臨する唯一無二の神であるゼウス。
彼は「力のある神の子孫繁栄は何よりも優先される事項である」とする天界の掟を忠実に守り続けた。
しかし、そのために愛する者を犠牲にしてしまったことに疑問を感じていた。
そこでゼウスは罪滅ぼしの手段として、二度とは戻れぬ天界に別れを告げ、人間界で善行を積み重ねることを決心し、信頼のおける愛らしいパートナーであり愛用の武器でもある雷霆ケ
ラウノスと共に地上へと舞い降りる。
しかも二度と女性を悲しませてはならないと自身に固く誓っていたため、わざと絶対にモテないような人間に、具体的にはやられ役悪人面の、更には没落子爵家の生まれを選択し、おまけに人前では常に道化を演じると決めていた。
さて、これで万事順調。
あとは人間に化け、人知れず善行を繰り返し、なけなしの贖罪を積み重ねてゆけるのだーー
ーーゼウスはそう考えていたのだが。
「ゼウス君! 是非私と結婚してくれ!!」
「いーやアタシだ! ひっこんでなヒンチチ高慢女!」
「じゃあゼウス君? 間をとって私にしよ?」
「何が間ですか! ゼウス様は家柄も近しいこの私と結婚すべきです!」
いくら全知全能の神であれ、予想だにしない出来事などは当然に起こりうる。
それもとりわけ恋する乙女の力が関係していればなおさらである。
ゼウスが舞い降りた先の地、ラドルフシュテット帝国の誇る三大公爵家の超絶美少女達をやむを得ず救ってしまったことをきっかけに、彼女達を筆頭にして数多の超絶美少女達に次々と嗅ぎつけられ、ゼウスの隠ぺい工作もむなしく、果てには求婚まで迫られてしまうのだった。
「何故だ!? 俺はモテたいと思って、そんな俗な考えで人間界に降りたわけじゃないのに!!」
ぐいぐいと超絶美少女達に腕を引っ張られるゼウスの心の叫びなど誰にも、ましてや神になど届くはずもないーー
これは恋する乙女の力を見誤った唯一無二の最強絶対神ゼウスによる、異世界美少女救済転生無双禄ーー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-20 16:28:14
48669文字
会話率:27%
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【追記】導入部分を大幅に追記しました!
人類領最大規模のヴェルビルイス帝国は魔族領ハーヴェンブルクに勇者一行が率いる討伐軍を送る。
迎え撃つ魔元帥ルータスは魔王レヴィアにも引けを取らないほどの実力者であったが
配下の四天王を助ける際、勇者一行を無力化できたものの帰らぬ者となってしまう。
娘のように感じていた配下の四天王や、生涯尽くし続けると誓った魔王様に看取られながら逝けたのだーーなんの悔いもない。
ーーーーとルータスは思っていたが、一方で超絶美少女の四天王たちは全然まっっ
ったく納得していなかった。転生魔法で転生先までルータスを追いかけて説教なりいいことなりする気満々の4人であった。
「何を勝手にしんじゃってるのよ貴方……、何も私たちのことをわかっていないわ!!!」
「ふざけんなバカぁ……、ほんと……バカ……ッ」
「お姉さんがルータス様を一人寂しくさせておけるわけないでしょ?」
「来世ではボクが……ルータス様を幸せにしてみせる……!!! えへへ……」
結果、四者四様の想いが叶いルータスと同じ時代に転生するがーー
異世界でも最強のルータスには恋のライバルがどんどん追加されてしまい……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-16 15:52:20
131596文字
会話率:25%
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