安保反対のデモ行進は、過激派たちの暴挙で壊滅をしてしまいます。
予定よりも早めの解散となってしまったため、
私は、なりゆきのままに、レイコとはじめてのデートを楽しむことになってしまいます。
最終更新:2012-02-09 10:48:17
9115文字
会話率:14%
浅草でのある男たちの話。
最終更新:2012-01-06 22:02:39
2047文字
会話率:25%
江戸物人情物に初めて挑戦いたしました。よろしくご購読願いします。
「何すんだよ!」
そう叫ぶと同時に志乃の右手が新之助の頬を張った。
新之助は能面のように表情を消して、志乃の上に覆いかぶさってきた。再び新之助の頬が激しい音を立てて鳴
った。何度も何度も乾いた音が響いた。衿からぐっと差し込まれた新之助の手に志乃の乳房が鷲掴みにされる。
「まったく娘みてぇな身体をしてやがる。親父は、この身体を抱けなかったことにまだ後悔してるんだぜ」
逃げようとしても上に乗られた新之助から志乃の自由は奪われたままである。
裾を割られて新之助の腰が志乃の中へ落ちてきた。「やめな!」と強気に応戦していた志乃の声が「やめて……」と哀願するように変わった。
新之助が力を込めた。
志乃は息を強く吸い込み仰け反った。
抗うのに無我夢中で時間の経緯がわからなかった。ただ下腹に熱いものが注がれて、志乃の体を嵐が通り過ぎた。志乃の頭が混乱し、心を殺されて放り出された。
「赤ん坊から腰の曲がった年寄りまで、深川の女という女たちを全員取り込んじまうよ! 門仲に目障りで邪魔っけな小間物屋があるけど、潰しっちまうよっ!」
大広間に集めた八十名の男達を前に志乃が立ち上がった。茜屋の五つ紋をあしらった黒羽二重を着た志乃の勢いに、臙脂の鮮やかなお仕着せ半纏の男達が一斉に野太い気合の入った返事で座敷の空気を振るわせた。
--でも、覚えているだろ? あたしゃ容赦しないよ。約束だ。あんたのこの店を潰して見せるからね。悔しかったらかかっておいで。
茜屋は、浅草は花川戸にある呉服商である。志乃はそこのひとり娘である。
法師蝉が時雨れた夏の終わり、越後から出てきた仙吉が茜屋で奉公を始めたのは、志乃が十になった時だった。
そして二人の夢は茜屋を江戸一の大店へのしあげることと一緒だった。しかし、はからずも志乃の茜屋は総力を挙げて、仙吉の深川に出した小間物屋を潰しにかかった。
それは志乃の生きてきた証にほかならなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-07-19 18:14:02
83102文字
会話率:36%
麻布に住む時計商の令息嘉一郎は、暁星学園に通う上流階級の少年。
同級生から聞いた浅草の話に興味を持ち、いつか活動を見に行きたいと
思う。
ある時、送迎を担当する運転手の急病により、自分の足で学園に行くことを許された嘉一郎は、念願の浅草へ向か
った。
そして凌雲閣の中にある美術店で一枚の美人画の娘に恋をした。
絵の向こうへ行けるという不思議な少年鉄二の助けにより、絵の中の
少女と文通する嘉一郎。
やがてその思いは純粋な恋へと変わり、一度でいいから会いたいと思うようになった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-09-02 13:20:31
17041文字
会話率:26%
平成22年元旦。東京は向島に住む『私』は、年が変わってすぐに川向こうの浅草寺へと赴く。初詣ではない。ただ群集の気配に中(あた)りにいくのだ。
最終更新:2010-01-02 00:40:51
2283文字
会話率:0%
おりんの義兄、相撲取り長柄山の失言から次郎吉は下総鯛の浦から浅草鳥越までの三十里余をたった半日で走って鯛を運ばねばならなくなった。おまけに時の幕府老中久世大和守までもが、その鯛を食したいと所望しているという。次郎吉はおりんの為走り出すが・・
・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-09-29 14:02:21
18847文字
会話率:71%