母親を亡くして、東京から実家に引っ越すことになった父親と2人の小学生姉妹。姉の芽伊《めい》は妹の沙恵《さえ》の支えになろうと決してめげることなく新しい生活に慣れることを努力する。猫のアールの世話も、仕事で忙しい父親に代わってほとんどの家事
もテキパキとこなし続けていく。そのご褒美として、芽伊の手に母親が大事にしていたノートが渡る。
そのノートをお守りとしてランドセルに仕舞って、新しい学校へ。すると、あろうことか沙恵がランドセルの中にアールを隠していた。先生に気付かれて怒られている沙恵の腕から飛び降りてアールが向かった先は、ボロくなっている木造の旧校舎。いかにも何かが出そうな場所だが、母親が譲り受けてきた大事な家族。それが沙恵には分かっていたのか、はたまた旧校舎だということを知らずか、まっすぐ旧校舎へと駆け込んで行った。急いで芽伊も追いかけ中へと入る。その中で待ち受けていた運命は--折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-27 09:56:41
40926文字
会話率:61%
気がつくと男は見知らぬ街にいた。
東京なのは間違いないのだが、どうも景色がおかしい。
木造やらバラックやら、高いビルもないし空が広い。
道路を走っているのは、クラシックカーばかり。
近くの店で新聞を見ると――日付はなんと昭和38年
。
財布の中の金は使えない、着の身着のまま。
カバンの中は、ネットにつながるはずがないスマホだけ。
衣食住、すべてをなくした時間渡航者のオッサンは生き延びることができるのか。
某所に投稿した作品を全年齢用+R15に構成し直したものです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-27 07:00:00
1206265文字
会話率:39%
「彼」と「彼女」は、淡路町の片隅にある古くて安い木造アパートで暮らしていた。
野良猫の撮影をする、フリーの写真家である「彼」と、東京駅の書店で派遣として働く「彼女」。二人の出会いは五年前に遡る。東京のど真ん中で質素で何気ない日々を送りなが
ら、年を重ねて、三十手前。周りは当たり前のように結婚していく中で、不思議な同棲を続けていた。恋人のようで、そうではない。だからといって友達ではない。そして全く冷え切っている訳でもない。そんな二人も自分の将来について考え始めるが、その考えを交わすことは無かった。二人は互いに干渉しないようにしながら、それぞれの道を探っていく。これがいつしか当たり前になっていた。
しかし、それぞれに転機が訪れる時、彼らの関係性は揺らぐこととなるー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-15 22:32:50
28108文字
会話率:52%
獣が車輪を牽き、風が帆船を走らせ、川が水車を回す原始的な社会。そこには、魔法使いと呼ばれる特殊なちからを持った人間が存在しています。その一人を求めて、主人公は旅立ちました。物語は、魔法使いが棲むという噂の深い深い森に、もっとも近い宿場町に
到着したところから始まります。主人公の視点で描かれます。そこに生まれ、そこで見るもの。旅人は、重い荷物を背負っていました。──以下、本編【1】の冒頭をご紹介。
* * * * *
最終便で到着し、疲れもあって目を覚ましたのは、翌日の午後だった。携行食の調達が必要だったが市場を見てまわるのはあとにして、おれは地図を売る店を探しに出た。碁盤割りの区画に腰折屋根の木造家屋が井然と並んでいる。公共の施設や商店はそれなりに独自の外観を見せていたが、一般住宅に至っては見事に画一的で、せいぜい軒先の趣にわずかの違いを見いだすのみだった。店の場所はあらかじめ聞いてはいたものの、あちらこちらの筋道を何度も行ったり来たりしてしまって、通行人の助けを借りてようやく見つけ出すことができた。地図を売る店は、通りに面した古書店の真裏にあった。棟続きだったのでどうやら地図屋の店主は古書店の店主でもあるようだった。斑のある硝子窓から中を覗くと、真正面の机に向かっている初老の男と目が合った。白髪まじりのあご髭をたくわえた店主然とした男だった。ためらいがちに扉を叩いてすぐ、背の高い細身の青年が顔を出し、どうぞ、と身をひらいた。こじんまりとした店内の壁一面に、町全体の大きな鳥瞰図が貼り出してあった。世界各地の精細な地形図も十枚ほど貼られており、その中にはロヴリアンス地方の宇宙船古跡の地図まであったので、おれは少し驚いた。青年が言う。「ご入り用は」
* * * * *
※本作品はエブリスタにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-04-15 20:20:00
532936文字
会話率:24%
それは、当に、光の道。
光は、そのまま、本堂の弥勒菩薩像を、捉える。
光の軌跡を追う様に、カメラの目線は、弥勒菩薩像を、捉える。
弥勒菩薩像は、横顔に日の光を受けて、輝いている。
くすんだ色合い。
木造。
外側の、塗りも装飾も、ほとん
ど、剥げている。
であるにも関わらす、「輝いている」としか言い様の無い佇まい。
光を浴びている横顔は、語り掛ける。
決して、上向くことは無い。
決して、眼を開けることも無い。
こちらを、向くことも無い。
が、確実に、語り掛けて、語り続ける。
会いに来た人々に、参拝に来た人々に。
興味本位で覗く人々に、ただ同行しただけに人々に。
コウタに、タカギに、その他の人々に。
コウタが、頷いている。
いつの間にか、うんうん、頷いている。
話し掛けられたかの様に、うんうん、頷いている。
タカギは、デジビデを注意して覗くが、コウタの他に、誰もいない。
コウタが対しているのは、弥勒菩薩像のみ。
レンズ越しに、弥勒菩薩像を見ていたタカギは、デジビデを下ろす。
レンズ越しでなしに、直で、自分の眼で、弥勒菩薩像を見る。
‥‥‥‥
うんうん。
頷く。
心と頭に、暖かい気体が、流れ込む。
それを動力源に、走馬燈が、廻り出す。
今までの記憶が、廻り出す。
その走馬燈は、『死』とは真逆の、『生』に拠ったもの。
廻っているだけでも、なにか、『うわあ!』とか『パアア!』とかの、好ましい感じがする。
幼き頃の、メリーゴーランドを、思い出す。
山門から、弥勒菩薩像へ、光の道は、伸びる。
伸びて、在り続ける。
その途中に、コウタとタカギは、佇む。
光の線は、みんな諸々一切合財包んで、輝く。
課長と課員、阿吽の呼吸の、喜び共有である。
仲が良くて、ノリがいい。
「はい、キチンと並んで、並んで」
課長の声に合わせて、課員が、動く。
ガヤガヤ喜びながらも、整然と、動く。
一列に、改めて、並ぶ。
列が、整う。
その時、窓から。
窓から、光が、射し込む。
日の光が、鋭く優しく、射し込む。
射し込んだ光は、列の上を、滑る。
課員の頭の上を、滑る。
一人一人の頭で、スキップし、加速を付けて、滑る。
加速を付ける毎に、滑らかさを増し、滑りゆく。
それは、当に、光の道
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-14 09:44:51
20271文字
会話率:20%
安っぽい人生を送っている、と変な自信を持つ安田ヤスオは四十歳手前の独身男性である。
おっさんとされる年齢に達しながら、交際経験はなく、友人も結婚をすれば付き合いがない。職場では空気のような存在である。
誰と付き合いがあるわけでもなく祖父母が
残してくれた年季の入った家で一人寂しく暮らしていた。
そんなヤスオの唯一とする愉しみが、オープンワールドのオンラインRPGだった。自分を含め三人で組んだチームで冒険することが生きがいであり、仮想空間上とはいえ他者と交流を持つ機会でもあった。
ところがチームの1人が生活上の問題で参加が難しくなりそうな事実を知り、ならばと当面における住まいの提供を申し出た。独りで住むには持て余す広さの一軒家。しかも気兼ねはいらない木造のボロ家。ヤスオにしては思い切った行動に出た。ゲームのためならやれる男だった。
慣れない決断は思いもかけない結果をもたらす。
やってきた相手は、まさか女性というだけでなく、2人揃ってときた。
貧相極まりないおっさんとして変わり映えしない日々に、突如舞い込んできた同居人。しかも一緒に過ごすうちに、なにやら事情を抱えているみたいで……。
自己肯定感は非常に低いが、変な思い込みはしっかり持っている、いい歳した男が初めてを経験する物語である。
カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-07 16:23:36
103347文字
会話率:30%
南の海に浮かぶこの小さな島には、不思議な話が一つある。
南東の岬にぽつんと建っている、朽ちかけた木造の小屋、そこから夜な夜な、歌が聞こえてくるという。
最終更新:2024-03-16 01:31:25
2248文字
会話率:30%
冬が終わり、ようやく冷たい風を吹かせる雲さんが、わたしたちのもとから去り、暖かくお日様の匂いを運ぶ雲さんに代わってくれたこの春。
わたしたちがお手入れしている花壇の花の香りと慎ましやかな笑い声で彩られる『白美の園』ここが、わたしたちが暮
らし、学び、育む場所です。
ヒノキの香りがする小さな木造の校舎と寮。二十一人のわたしたちと先生のお家。
わたしたちが一緒にここで暮らすようになってから早数年。楽しいこと。悲しいこと。何もかもわたしたちの間には隠し事はなし。仲良く上品に決まり事を守る。いずれここを旅立つその日まで。ううん、そのあとも、わたしたちはずっと一緒。
だからある日、わたしたちのうちの一人がクスクス笑っていたので、いつものようにわたしたちはその子に訊ねたのでした。
「ねえ、何かいいことでもあったの?」
「楽しい夢を見たのね? 教えて」
「ねえ、笑ってないで答えてよー」
すると、その子は言いました。声を潜めて、でも興奮してしまったのかぴょんと飛び跳ねて、まぁはしたない。
「大きな穴を見つけたの! ゴミ捨て場の奥の奥! 外に通じる穴よ! 柵の下、木の板に土をかぶせて隠してあったの!」
それを聞いたわたしたちは「まぁ!」と声を上げました。すると、その子はすぐにしっーと指を口の前で立てました。
「内緒にして! 他の子にも先生にも! お願いお願いお願い!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-22 11:00:00
6694文字
会話率:47%
「でさー! アイツが――」
真一が木造二階建てアパートの友人の部屋に上がってから、およそ二十分が経過した。
手に持っているビールから泡が消え去り、もう飲む気がないにもかかわらず
お守りのように大事に握っている。
その真一が違和感を抱い
たのはいつ頃からか。
コンビニでビールとつまみを買い
夜道を二人、ご機嫌に歩いてこのアパートの前に来た時か。
ここが我が家だ! とやたら嬉しそうにしていた友人がその後ドアを開け
誰もいない真っ暗な部屋の奥に向かって「ただいま」と言った時か。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-07 11:00:00
1883文字
会話率:22%
小学校校長、蒲田篤弘は今では併合し、名を失ったある田舎町で生まれ育った。
五人兄弟の末っ子の蒲田校長は幼少の頃より
虫や雑草といった身の回りの物に興味を抱き
木造校舎の小学校の図書室から借りた図鑑をいつも持ち歩いていた。
身の回りにあ
るものは全て己を高める教材、先生であると気づいたとき
何もないと兄たちが嘆くこの田舎町が広大に思えた。
そして感動に打ち震えた。おお、なんと世界は広いのだろう!
この田舎町だけでこれほどまでに知的好奇心をくすぐられるというのに
あの森の向こう、山の向こう、空の向こうには
一体どれほど私が知らないものがあるのだろう。
そう思うと笑みを浮かべずにはいられないのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-20 11:00:00
3479文字
会話率:34%
春夏秋冬、花がきれいな庭つき木造平屋。
幼い頃の事件で心に傷を抱えたひきこもりの画家・鹿名田つぐみと、専属モデルの久瀬 葉は半年前に結婚したばかりの新婚夫婦だ。繊細なつぐみとおおらかな葉。表向きは仲睦まじいふたりだが、じつは葉はつぐみが不本
意な見合いから逃れるために3000万円で「買った」偽りの夫であり――。
金で愛を買った(つもりの)少女と買われた(ことにした)青年の契約結婚からはじまる、面倒くさくて甘くて苦い恋物語。
【登場人物】
鹿名田 つぐみ(19歳)
恋人のヌードと花を描く「花と葉シリーズ」のみ発表する画家。
もとは名家の令嬢。見合いから逃れるために葉を3000万で買った。
久瀬 葉(23歳)
つぐみの専属モデルで、続柄は夫。
素性不明の貧乏な美青年。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-19 20:25:41
348727文字
会話率:42%
しがないアラサーのサラリーマン女子の『北山 黒江(きたやま くろえ)』は、ある日道端で倒れていた青年『玖蘭 昴(くらん すばる)』を拾って家に連れて行くことに。
後日、二人で旅行へ行った先で昴からのプロポーズを受けた黒江は了承すると――
「――じゃあ、死んでね」
崖から突き落とされて亡くなってしまい、幽霊となった黒江。
実は既に幽霊であった昴と共に『幽霊新婚夫婦』となった二人は、肉体を捨てた事で『世界』という壁を超えて様々な並行世界へ渡ることが可能となった。
魔法のある世界、鏡の中の世界、機械生命体と戦っている未来の世界、ロンドンが木造だらけの世界――
様々な世界を巡り、思い出を『記憶』して、絵を描いて『記録』する。
幽霊だから歳も取らないし、身体は疲れないし、寝なくてもいいし、お腹も空かない。
0泊∞日! ずっと新婚のままの『終わらない新婚旅行』が始まった!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-08 20:01:08
57507文字
会話率:46%
眼の前で助けてくれと叫ぶ瓦礫の下敷きになった男は5年後に終末が訪れますと事あるごとに語っていた。
今この瞬間が終末じゃなければ何時なんだよと思った。
今まで体感したことのないあまりにも強い地震。今なぜ生きているのか理解できない大きな揺れ
。さっきまで原型を守っていた建物はバラバラになり、爆発音に木造の建物に炎。
自分の不幸の元凶はコイツなんだ。本能だった。瓦礫を手に取り躊躇いなく後頭部に振り下ろした。
小さな声がした気がするが、側にいた少女の手を握ってこの場を逃げ出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-17 21:57:31
1164文字
会話率:0%
既存木造住宅の耐震性能には大きな二つの節目があります。
1981年の新耐震の話ばかりが注目されますが、木造住宅の場合2000年にも節目があります。中古住宅を買ったり、築年数が25年以上の木造住宅にお住まいの方はご一読いただければ幸いです。
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最終更新:2024-01-15 12:05:33
1113文字
会話率:0%
「僕」は不思議な遊園に迷い込み、メリーゴーランドの整備点検を担う少女と出会う。
綺麗に掃除と整備がされた回転木馬。カゴが等間隔にぶら下がった巨大車輪。怪獣が住んでいるらしい湖。兄弟を失った小型自動車たち。錆びたレールと変色しかけた木造の巨大
やぐら。昼は閉まっているお店たち。日が暮れないと開園しない遊園。
二人で遊園を散策するうちに少しずつ分かってくる少女と遊園。そして「僕」の目的とは──。
これは、奇妙な遊園で僕が彼女と過ごした、ひと夏の思い出。
(完結まで執筆済みです)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-09 08:18:55
28246文字
会話率:20%
昭和三〇年代川崎の武蔵小杉で生まれた、私立大学の文学部英文科2年生の洋太は、上野駅から夜行列車に乗り北陸へと一人旅に出る。はじめは孤独感に苛まれ、すぐに帰りたいという気持ちになるが、仕方なく旅を続ける。そして、その旅と並行する形で、毎日、日
が暮れるまで真っ黒になって遊んだ、昭和の伸び伸びとした幼少期の洋太の姿が描かれる。
洋太は、風呂もなくトイレも水道も共同の、古い木造の寮の八畳一間の部屋に、家族四人で暮らしている。まだ貧しかった日本でも、最下層の住宅と言えるような所だった。だがその一方で、野良犬の面倒をみたり、野球をしたり、メンコや駒をしたりすりして遊ぶ日々は、わくわくする毎日で変化に富んでいる。寮の仲間と銭湯に行くのも楽しい時間だった。
しかし、洋太の中学入学に合わせるかのように、寮は取り壊されることになり、住人は新築のトイレバスキッチンもある鉄筋のアパートに入居することになる。洋太は大喜びで引っ越していくが、しばらくすると、そのアパートが冷たいコンクリートの固まりのように思えてくる。そして、まだ取り壊されていない荒れ果てた無人の寮に度々行っては、トイレに座り込んで、涙を流す。生活も、少年時代から一変して、勉強のことを気にして、暗い無気力な毎日を過ごすようになる。
北陸での旅を続ける中、洋太は、これまでしたことのない経験、様々な人々との出会いを通して、普段の生活では全く考えなかった思いを抱くようになる。戦前戦中に青春時代を過ごした両親の人生にも思いを巡らし、深い感謝の気持ちが芽生えてくる。そして少年時代の感情に近い気持ちを取り戻していく。
私がこの小説で描いた、昭和30年代から50年代の日本は、歴史的にも世界的にも人々が最も幸せだった時代であったと確信している。私自身、自分ほど幸せで豊かな子供時代を過ごした人はいないと思っている。
私がこの小説を書いたのは、そのような時代の生の記録を残し、人々の記憶に残したいと思ったからだ。というよりも、それがその時代を生きた人間の使命であり義務であるという思いに突き動かされた、と言った方が良いだろう。なぜなら、そのことによって、あるべき社会・特に目指すべき子供社会の姿のヒントを示すことができると思っている。特に子供たちがスマホやゲームに溺れ、自殺する子供も増えている現状が少しでも良い方向に向かってくれればと願っている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-25 21:00:00
74969文字
会話率:25%
木造校舎の残る田舎の学校。
3年生に進級したけんちゃんに、後ろの席の翔ちゃんが休憩のチャイムが鳴ると同時に話しかけてきた。
「16人おる!」このクラスには生徒は15人しかいないはず……人数を数えてみると確かに16人いる!
いったいそれは……
!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-14 21:45:14
13290文字
会話率:31%
「伽藍工房」と名付けた大谷石防空壕地下室のある木造の民家を改修した今でいうシェアハウスで、学園紛争のさなかの日大の学生4人が共同生活をしていたが、その中の一人「北原康一」は、ここに訪れた多くの女性との心を迷わせる出会いがあったものの、な
かなか童貞を捨てられなかった。
康一に初めてのキス体験を強いた不思議女「ミーコ」、康一が性体験をまったく想定せずにプラトニックラブに突き進んで見事に玉砕した素朴女「由紀子」、そのほかに性体験一歩手前まで行ったものの成しえなかった「さくら」と「真奈美」。こういった女性たちとの触れ合いを経験し、そして悶々とした思いの日々の生活を伽藍工房で過ごしている康一は、それでも東中野の街に馴染み、同居の仲間と青春の真っただ中にいた。
見かけで選んでいた自分を反省し、今までの女たちとは全く異なる地味な女事務員「律子」に出会い、その素朴さに惹かれて付き合い始めたが、地味なはずの律子がある時から全く異なるタイプの華やかな女に変身し康一を驚かせた。赤坂のディスコ「夢幻」でも他の女に負けないイケてる女になった律子を相手に念願の童貞卒業が叶うのであろうか。
※「防空壕のあるシェアハウス「伽藍工房」で恋は彷徨う」シリーズの三部作の最終編です。「ミー子」編、「由紀子」編と連携してますので、こちらから読んでいただくことをお勧めします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-14 18:00:00
21318文字
会話率:27%
建築士を目指して日大に入学した康一だが在学中に日大闘争が勃発し、活動家だった土木科の嶋田と知り合う。嶋田の実家は東中野駅のすぐ近くにあり、離れには防空壕の上に木造で建てられた古い民家があり、1971年頃からそこを改修して康一ら嶋田の学友四
人で卒業までの数年間暮らせることになった。
伽藍工房と名付けたこの家は駅から近く、住人の知人たちが入れ替わり立ち代わりやってきた。康一は、そこで由紀子と出会い恋をする。この家に訪れてくる多くの若者と関わりを持つことで様々な経験を積み、まだなしえない女性体験への期待に膨らむ日々を過ごしていた。ある日、そこによく遊びに来ていた不思議な女ミーコが突然康一の部屋を急襲し抱き着いてキスをしてきたのだった。
※「防空壕のあるシェアハウス「伽藍工房」で恋は彷徨う」シリーズ「由紀子」編と連携折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-06 18:00:00
20643文字
会話率:32%
東二は木造一軒家を借り、死に場所にしようと思っていた。絶望の中、しょっちゅう家を訪ねて来る男、向井和仁。自宅は駅に近くわざわざ駅から遠い我が家に来るし、死を決意した時に限って、何かあったと我が家にやってくる。
今回は推しに推しがいた。
最後だと決めた日、和仁は知り合いに東二と同じような境遇の人間の話をし出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-20 17:03:36
1436文字
会話率:66%
空中に細い柱で建てられた、一見すると浮いているように見える、木造の画工の教室のような場所。窓などなく、遠くを見れば、空と海の境はない。無限の蒼穹か、その下に栄える港町が見える。
体育で生徒たちが体操着で押し寄せる。大群だった。
給食の
おばさんの過失で携帯電話がなくなったことが知られる。しかし自分は何の逡巡もなく進み出て、それは違うと言い放つ。そして部屋に入り、携帯電話を探す。様々な骨董品が並ぶその部屋の中で、携帯電話御探すのは至難の業だった。そこにはもう一人、自分を待っていた人がいた。ライトグリーンの携帯は見つけた。それを他の人たちに見せびらかそうとして、氷の薄山に登る。そこで逃走車の金髪のエルフを見つけた。緑色で葉っぱの意匠のこらされた服を纏っている。氷の下のトンネルをくぐり、逃げるつもりらしい。俺は指揮を執り、エルフを追いつめた。そして壁際で僕は携帯電話を取り出した。それはいつの間にかライターに変わっていた。そのライターを付けて、上にかざす。するとエルフは手を祈るように組み、片膝をついてこちらに祈りをささげた。かくしてエルフは仲間になった。
氷の娘が溶けていた。
ぱきぱき、と次第に崩れ居ていく肢体を何とか運ぶ。この部屋は温度が高すぎる。大きく割れて、地面に落ちてしまった。もはや原型はない。目や口の位置がずれてしまっている。もはやただの氷と水の塊だ。そこで絶望する少女たちではない。ある少女のブーツの中に、その氷の娘は張り付いた。そうして一件落着し、氷の娘はその生徒の靴に憑りつくことになった。
「って靴の上のほうについてたのかよ!」
二人はいつも一緒になった。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2023-07-28 11:58:16
685文字
会話率:17%
藁造、木造、レンガ造り。
とある女性の一団は、人生を進むにつれ建物のグレードを上げていった。
最終更新:2023-06-16 17:15:45
855文字
会話率:0%
名古屋城天守閣木造復元計画をめぐる市民討論会で差別発言が相次いだと報じられています。
翌日時点で報道されている範囲での各人の発言をもとに緊急寄稿。
最終更新:2023-06-04 12:05:05
3314文字
会話率:15%