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検索結果:94 件
小説の中では私達の存在は雲のように高く、人物の全てを見れると言っても過言ではない。第三者目線だからこそ安心して読めるのだ。
けれど本当の私達は雲でも神でも太陽ですらない。事件や怪奇現象が起こった時、瞬時に「犯人はアイツじゃないのか」とか「動機は」だなんて考えられない。
つまり被害者にとっては一瞬の出来事でしかないのだ。今の私にはそれが痛いほど分かる……本当に痛いのだけれど。
私の腹に刺さっているのは包丁、刺しているのはウザイくらいに可愛がった頭脳明晰で容姿端
麗、簡単に言えば完璧な従兄弟。
完璧な従兄弟とは言え、生まれて直ぐに両親がいなくなった為母親の愛情も父親の優しさも受けていない、誰かに頼ることを知らない点では不完全だ。
ほら、動機なんて見当もつかない。けれど私は知らず知らずの内に彼を傷つけてしまったのだろう。
それにしても腹を刺されるのはこんなに意識が残るのか。もう少し上を刺してくれればよかったものを、身長なら相手の方が6cm高いのだ。
もう思考がままならない。なんでこの子は泣いているのだろうか。
「なんで、泣いてるの」
今だって私の指先は彼の大粒の涙で湿っている。嗚咽を堪える素振りも見せずに迷子の子のように泣きじゃくっている。そんな殺人犯があるか。
__ああ、何だかもうどうでもいい、眠い。誰だよ死ぬ時は人生で一番楽だとかほざいたの。
「一緒に死んだら、次に生まれ変わることがあるとき、近くに居られるんだって……前にどこかで見た」
「は、うそ。完璧な人でも、そういうの……」
途端に抗い難い眠気に襲われた。そして私はそれに飲み込まれるように意識を落とした__。
__筈だったのだが、神は人間の使い回しが荒いのかと言う速度で転生した。凄い速さだった、ご飯に卵をかけられないくらいの速さだった。
「色々と物申したい……そういや誰かに殺された系転生と言えばチートが付き物だと思ったんだけど」
世界観的にここは夢に見たゲームの世界だと思う。こういうのってさ、『主人公がモテる』『主人公チート』『スライム可愛い』が鉄則だよね。
なんて思ってたけど、そもそも主人公が誰か分からないし私は神からの愛も詫びも何も無いしスライムいないし。
あ、唯一感謝することは美男美女が多いこと。それだけ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-06 22:34:34
2664文字
会話率:38%
IN:0pt OUT:38pt
総合ポイント:2pt 評価ポイント:0pt
作:阿礼 泣素
ローファンタジー
完結済
N0568FK
現代社会には俺、火威(ひおどし) 赤夜(あかや)のように、異能の力を持つ奴だっているんだよッ!
「震えよ、畏れよ、因果の灼炎。輪廻に抱く、魔の業火、燎原の火よ、咽返る空を、刹那にて、赤く染上げよ。――《獄炎の射手(アフターバーナー)》
そう唱えて、俺は窓の外を見る。逃げ惑う無辜の民、周章狼狽する世界。憂さ晴らしをした、俺にとっては最高の景色だぜ。
「くくくくく……これも今期のアニメが面白くなかったからいけないんだ!」
最終更新:2019-03-31 18:30:17
26942文字
会話率:51%
IN:0pt OUT:15pt
総合ポイント:8pt 評価ポイント:6pt
私立薊高校。そこは、『声』を完全に遮断する。
咽び泣く生徒や教師の声を。
これは、そこに落とされた2筋の光の物語――
最終更新:2019-03-09 23:20:39
4986文字
会話率:52%
IN:0pt OUT:82pt
総合ポイント:24pt 評価ポイント:16pt
地面に開げたポテトチップスの袋
飲みかけのペットボトル
集めたコインがポケットの中で・・・・・・
最終更新:2018-12-08 16:25:40
638文字
会話率:0%
IN:0pt OUT:34pt
総合ポイント:163pt 評価ポイント:155pt
笹月風雲さんの「第2回11枚小説参加」参加作品。
悲嘆に暮れた男は、すこしばかり特殊な能力を手にいれる。
そして影となる。
場所や時間などなど明示していないものは、明示せずともわかる、あるいはどこやいつであってもいいなど、明示する必要がない場合です。
この作は、改段落を空行で示す形式にしています。
また、SFとエッセイしかかかないという縛りを、これに限り外します。
(2018年 11月 6日: 「雷管」と書くところを「来館」と書いていました。そこのみ訂正しました。)
(2018年 11月 12日: 誤字に近いものなどを訂正しました。
「ある日はやはり叫びになり、嗚咽になり、そしてまた嗚咽となった。」
→「ある日はやはり叫びになり、嗚咽になり、そしてまた叫びとなった。」
「その男に起こったことを考えると、」
→「男に起こったことを考えると、」
「君はデヴィッドではないだろう?」
→「君もデヴィッドではないだろう?」
「素面でもどうかな」
→「|素面《しらふ》でもどうかな」
「これができるのは、今のとこを私だけだ。」
→「これができるのは、今のところ私だけだ。」
「君にも監視がつくだろう。だが、時折ちょっとした手違いや手抜かりが発生するだろうが」
→「君にも監視がつくだろう。だが、時折ちょっとした手違いや手抜かりが発生することになる」
)
(2018年 11月 15日 00:48 : 表現上、作品内の特定の人と思われるかもしれない箇所を訂正しました。
「トレンチコートと中折れ帽で顔を隠しながら戦う、おそらくは男の噂だった。」
→「トレンチコートと中折れ帽で顔を隠しながら戦う、おそらくは男性の噂だった。」
)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-30 00:57:51
4106文字
会話率:58%
IN:0pt OUT:37pt
総合ポイント:60pt 評価ポイント:52pt
詩です。この混沌っぷりを楽しんでいただけたら。ビーレビューに投稿予定。
最終更新:2018-07-06 19:33:33
882文字
会話率:0%
IN:0pt OUT:24pt
総合ポイント:2pt 評価ポイント:2pt
魔王アダムスの愛娘マキュリー・プライドはずっと、初恋の魔人(ひと)プルトー・ラースを想っている。
プルトーは弱くて惨めなマキュリーに手を差し伸べてくれた。プルトーが信じてくれたから、マキュリーは強くなれたし、美しくなれた。
出会いと別れから百年の歳月が流れ、約束は果たされた。マキュリーは喜び勇んで、プルトーに会いにゆく。
「会いたかったわ、プルトー! お前もあたくしに会いたかったでしょう、そうでしょう、そうに決まっているわね! まったく、このあたくしを待たせるなん
て。魔神をも恐れぬその所業、流石はあたくしの運命の魔人(ひと)だわ! さぁ、跪きなさい。求婚するのよ、今ここで。そうしたら、お前と結婚してあげる。お前はこのマキュリー・プライドの夫になるの。感動に咽び泣くが良いわ!」
ところが、プルトーはきょとんとしている。
「どちら様? なによ、忘れたふりなんかしちゃって。そうまでして、あたくしの気を惹きたいの? 可愛いところがあるじゃない。……痴女? なにそれ。……騙したって、誰が、誰を?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-02 22:12:26
102155文字
会話率:25%
IN:0pt OUT:70pt
総合ポイント:296pt 評価ポイント:172pt
悪魔の声が聞こえるのに、俺はただただ目をつぶっている。
その声の主は自分の声に酷似しており、俺は困惑に陥っていく。
「裕太さん」と自分の名を呼ぶ声が聞こえる。
その声が幻なのか現実なのかは定かではない。
微かではあるが、嗚咽が混じるその声は俺の悲しみをさらに追い込んでいく……。
※この作品はハーメルンにも掲載してます。
そして悪魔好きにはたまらない作品です。
最終更新:2018-06-21 16:55:35
2784文字
会話率:19%
IN:0pt OUT:25pt
総合ポイント:2pt 評価ポイント:0pt
蛇と心と体の話です。
肌と姫さまと石畳の話です。
あと、睫毛と嗚咽と世界の話です。
あなたは、蛇が好きですか?
わたしは、…………
最終更新:2017-11-25 00:25:49
750文字
会話率:17%
IN:0pt OUT:77pt
総合ポイント:8pt 評価ポイント:8pt
作:夏瓜 竹海
ハイファンタジー
完結済
N1764EH
「くっ……!」女騎士は咽喉の奥から声を絞った。恥辱にまみれ、恐怖に打ち震えるのを悟られまいと、力の限り……。「ぐへへへ」野卑で粗暴で下卑た笑みを浮かべたオークの巨大な手が、もはやとうてい防具と呼べない装備姿の女騎士の身体に触れようとした瞬間──「待ちたまえ!」颯爽と現れたのは伝説の勇者村へ召喚された伝説の勇者だった! 「邪魔をするかァ!」襲いかかるオーク! それを伝説の剣〝ジャッジメント・ソード〟で受ける勇者! さらに「なんの!」伝説の楯〝プロテクト・シールド〟で横っ面を殴り
つける! 「ぐはァッ!」よろめくオーク! 血の混じる唾をペッと吐き出し、「やるな……」不敵に笑い、口を拭う! 剣を構え直す勇者! 放置される半裸の女騎士! 「うおおおお!」オークと勇者が地を蹴る! 肉薄する! そしてやっぱり放置される全裸の女騎士!! 現代編へと続くエピソードを雑に削ってここに開幕すぐさま閉幕まったくもってデタラメだ! ほのぼの異世界往来系ライトノヴェル。※短編。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-10-05 09:44:59
19800文字
会話率:34%
IN:0pt OUT:49pt
総合ポイント:14pt 評価ポイント:14pt
綺麗な焼けた空からはじまる
恋愛と音楽の物語
最終更新:2017-08-05 12:27:02
2179文字
会話率:26%
IN:0pt OUT:33pt
総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt
高校三年生の竹中怜司は、小学校の頃からライバル視しながら一度も打ち勝つことが出来なかった天才少女・黒田怜子に、夏休み前の実力考査でとうとう打ち勝つことができた。怜司にとって怜子は人生の半分以上を費やして追い続けた目標であり、彼は歓喜に咽んだ。
その日の放課後、ライバルでありながら一度も会話をしたことのなかった怜子から突然に話し掛けられる。屋上まで連れ出された怜司は、そこで怜子に夏休み期間を使ったゲームを挑まれる。夏休みを使って互いにデートに誘い合い、個々のデートでの評価を
数値化して競うという内容のものだ。最終的に勝利したほうが、敗北したほうを恋人にすることが出来るという破天荒なルールのゲームを突きつけられた怜司は、怜子の居丈高な物言いを断ること出来なかった。
デートでは冷然とした態度の怜子の言動に振り回され、デートの評価を競うゲームでは怜子の思考を読めずに戸惑う怜司だが、怜子の美しすぎる容姿と妖しい表情に心を揺さぶられ、次第に心惹かれていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-23 19:23:33
131923文字
会話率:29%
IN:0pt OUT:53pt
総合ポイント:9pt 評価ポイント:9pt
兄さん、兄さん、こんな天国の島と地上の境で何してるんだい?兄さんみたいないい人そうなのは天国の島へと行けるだろう?……なるほど、泣くことができないのか、それはよくない。涙は神様からの贈り物だ。それじゃあ一つこのナイチンゲールが兄さんから涙をいただこう。可哀想で滑稽で憐れな話だ。どんな人でなしでも咽び泣く!まあ誰にもまだ話したことのないことだけど。まあいいや、一つ聞いてくれないか。たった一人で墓地にいる、幼い墓守の話さ――――
最終更新:2017-06-28 19:00:00
8648文字
会話率:40%
IN:0pt OUT:21pt
総合ポイント:325pt 評価ポイント:265pt
王の愛せし 永遠姫(とわひめ)の
腕(かいな)で咽むせぶ 音無き竪琴
王を愛せし 永遠姫(とわひめ)の
心響かせ 朧(おぼろ)の音色……
刻の止まった世界に閉じこめられた娘と、閉じこめた全能の男。交わることのない想いの奥、音のない竪琴は啼く。
タイトルお題元:「Pentas」様 http://starcluster.turukusa.com/
最終更新:2017-06-11 18:30:58
3505文字
会話率:23%
IN:0pt OUT:75pt
総合ポイント:107pt 評価ポイント:87pt
だってあいつら「誰と来てんの?」とかいうんだもん!
聞いちゃいけないだろそれは!だいたい本屋に一人でいる時点で察しろ!
あと、何読んでいるかも聞くな!大抵地雷だから!
それ聞くのと、「好きなアダルトビデオ何?」と聞くの一緒だよ!?
常識的に考えてやめて!やめたげて!
最終更新:2017-03-14 21:16:48
1495文字
会話率:0%
IN:0pt OUT:0pt
総合ポイント:22pt 評価ポイント:20pt
最初は、咳をしただけだと思った。
ただ茶を飲んで、咽せただけだと、そう思った。
最終更新:2017-02-09 00:09:24
1079文字
会話率:0%
IN:0pt OUT:73pt
総合ポイント:10pt 評価ポイント:10pt
酩酊基昂る想定範囲外。
工程肯定それはNO。
計巻くゲージは振り切れ血統罵倒昏倒レンズ。
間違い違い憂い世咽ぶ。
ネジ巻き接吻臓器は電光石火。
狂う千変万化、堕ちるUFO。
絶倒孕む王政傾向、王の帰還を祭レ祭レ。
最終更新:2016-12-27 19:24:00
661文字
会話率:12%
IN:0pt OUT:48pt
総合ポイント:12pt 評価ポイント:10pt
作:ふぇい@ゆき
現実世界[恋愛]
連載
N2016DQ
昔、好きだった人がいた。今、好きな人がいる。昔も今も好きな人はいっしょで、
その人は変わらなくて。でも変わって。
そんな事実に胸が張り裂けそうになって。泣き声に嗚咽が混じって。
そんな感情を吐き出すところもない。
そして、今日も私は朝を迎える。
最終更新:2016-11-12 19:00:00
2393文字
会話率:52%
IN:0pt OUT:64pt
総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt
ーーその日、僕は……
薄々、勘付いてはいた。身体の異様さに。異常さに。異質さに。自分の存在そのものに少なからず恐怖を感じてはいた。それは紛れもない事実。事実だ。
けれど……まだ、父さんと母さんにはばれていない。僕の異変に、気付いていない。……はずだ。いや、絶対に。絶対に気付いてなんかいないんだ……。
その時の僕は、勝手に決めつけていた。いや、決めつけなんかじゃない。単に僕が、単純にそうであってほしい……という、願い。今日を生きる為に、生き抜く為に偽りの心が生み出した願
望。
朝、昼、晩。何度、自分の身体の事について父さんと母さんに問い出されただろう。最初は、一年に一回聞かれるかどうかだけだったのに。気付けば、ほぼ毎日。数え上げるときりがない。
日を追う毎に、父さんと母さんの語気が強くなっていくのが子供心に分かった。そして、僕が6歳になる前日の夜。
「父さん、母さん。じ、実は……僕……ぼくは…………」
ついに僕は、二人に打ち明けた。打ち明けてしまった。紡いでしまったのだ。自らの口で。自らの意思で消し去ろうとした現実を。突きつけた。嗚咽混じりの弱々しい声で。頭を抱えながら、僕は崩れ落ち、両眼から涙を零した。
「…………」
「…………」
驚きの表情を現してはいるが、それでもなお二人は口を開かない。考える素振りもなく、ただただこの場に佇んだまま。何を考えているのか全くもって不明。謎。
長きに渡る静寂、と静かに啜り泣く擦り声。先に止んだのは、意外にもその両方だった。
「……ぐすっ……、父さっ……⁉︎」
「「ありがとう」」
僕は父さんに何かを伝えようとした。でもその前に、いつもの二人の優しげな声が聞こえた……最後に、僕は意識を失った。
そこからの記憶がぽっかりと抜け落ちてしまっている。あの時、僕はどうなってしまったのか。最後のあの言葉の真意も父さんと母さんの行方も、未だ分からず終いだ。
誰も答えを知る術なんて知らない。だからこそ、僕は突き止めなくてはいけない。自分が何者かを知る為に。この目で真実を確かめる為に。今は、何も分かっていないけどいつか……いつか必ず……‼︎
ーーその日、ボクは……
「…………」
All the world’s a stage.
始動.折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-19 19:16:12
1231文字
会話率:24%
IN:0pt OUT:17pt
総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt
作:谷原ユウイチ
空想科学[SF]
完結済
N9623DK
地球の文明崩壊から五万年の時が過ぎたある日、宇宙の果てに存在する未知の球体『リンボル』の中に五つの生命が静かに動いていた。誰も近づくことが許されないこの外宇宙に生きる彼らは永遠と呼ぶに等しい時を経て、いつしか神のような存在となっていた。
ところがある時、リンボル内部に謎の侵入者が現れ五つのうちの二つが命を奪われてしまう。冷静な判断により危機を防いだ彼らのうちの一つは突如として侵入してきたその『人間』の謎を解き明かすため、内宇宙にある地球という星へ旅立つのだった。
最終更新:2016-08-08 18:38:12
196188文字
会話率:51%
IN:0pt OUT:53pt
総合ポイント:22pt 評価ポイント:10pt
脊髄反射的に好意ある相手を罵倒しちゃう癖のある後輩ちゃん。
「中年」と言う言葉に多感な時期に差し掛かった三十路手前の先輩さん。
そんな二人は、夕暮れの『逢魔時』に出没する怪物…『魔物』を討伐する使命を帯びた公務員。
その名も『聖務捜査官』である。
不埒な魔物に聖なる鉄槌を。
そして先輩には非常に(伝わり難い)愛のある罵倒の言葉を。
真っ黒コーデの先輩後輩コンビが今日も愉快に魔物を屠る。
そして先輩さんは凹む。たまに一人で咽び泣く。
最終更新:2016-06-29 20:20:49
89770文字
会話率:43%
IN:0pt OUT:46pt
総合ポイント:180pt 評価ポイント:102pt
〝自ブログ(http://kigaru.doorblog.jp/)にて公開しておりますが、こちらは縦書きでも読めるので併せて掲載させて頂いております〟
コーヒーに誘われてカフェへやってきた少女。
そこで店員のお姉さんに、「コーヒーが好き?」と訊かれたのに対し、その嗜好が分からないと返す。
少女は、自身が記憶の一部を失っていることを告げる。
すると店員さんは、「失われた記憶を取り戻したいですか?」と真摯に尋ねた。
少女は思う。私は……私を知りたい。胸中で芽生えた想い
は答えとなる。
店員さんは初回サービスと銘打って、彼女にコーヒーを勧めた。
それは不思議なコーヒーで、ミルクを入れれば自ずから渦を描いてミルクコーヒーへと変わる。
「黒いコーヒーはあなたが抱える〝ブラックボックス〟、左に渦巻くミルクはあなたが遡った〝時間〟、現在の色付いたカップはあなた自身が抽出した〝記憶〟――」
飲んだ時の味とともに、過去の出来事も思い起こされるという。
少女が静かに口を付けると、苦い味覚の後、失われた過去がフラッシュバックしてゆく。
真実を知った彼女は、涙を溢しながら、店員さんに話を聞いてもらう。
一年前の思い出、気になっていた三年の先輩、手渡したメアド、返ってこない――……
彼の卒業式、胸元に同じ白いバラ、女生徒の告白、快諾――……
心が壊れそうだった少女は、もう一人の自分を作り擦り付けて、記憶を封印した。
語り終えた彼女は、自身と一緒に、また涙と鼻水でぼろぼろになって嗚咽する。
そんな様子を辛そうに見ていた店員さんが、一つの提案を申し出た。
「苦い記憶を甘くすることは可能です」と。
彼女は水差し型の容器を手に取り、黄褐色の液体をコーヒーへと注いだ。
これを再び飲めば、遠い悲恋の様な記憶へと移り変わっていく。
そう伝えると、少女は恐る恐るカップを持って一口だけ嚥下する。
次第に嗚咽が止まり顔色が良くなって、私はやっぱりコーヒーが好き、と心から思える様になった。
ふと疑問を抱いた彼女が、店員さんの正体を問う。
お姉さんは冗談めかして「元魔法少女」だと答え、少女が年齢を訊くと「企業ヒミツ」と返した。
彼女は、トシマ法少女さんから励ましの言葉を貰い、お互い自然と笑い合うことが叶う。
そうして、少女はまたカフェを訪れる約束を交わし、お開きとなる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-06-07 06:00:00
7609文字
会話率:34%
IN:0pt OUT:42pt
総合ポイント:8pt 評価ポイント:8pt
雨の夜、かつて好きだった子が部屋を訪ねてきた。表情は暗く、ひどく打ちひしがれている。嗚咽を漏らす彼女に、俺は――。 / クラスメイト二人と共に異世界に召喚された少年(噛ませ友人ポジ)が、すべてを捨てて旅に出るまでの話。
最終更新:2016-05-11 21:30:25
5078文字
会話率:17%
IN:0pt OUT:62pt
総合ポイント:1457pt 評価ポイント:981pt
作:黒羽、冥月 霜華
ハイファンタジー
完結済
N0411CY
「父親の無念を晴らしてやれ」と優しく告げる王に彼女は、「自分が剣を振るうのは国の為」と答え、王に下された命を胸に旅に出た。
下された命令は「国に仇なす不忠者の殲滅」
その命を果たすとき、彼女は家族の無念も晴らすことになる。
果たして、彼女が剣を振るうのは、本当に国の為か?
家族を失い、独りとなった彼女がその手を紅く染めてまで求めるモノとは……
「私は生きていいの」と嗚咽をこらえ呟く少女に彼は、「生きることに他人の許可など必要はない」と答え、ある誓いを胸に抱き歩み始める。
抱
いた誓いは「少女を必ず守る」
彼は少女と共に国の辺境にある森の奥で暮らす。
少女にふりかかる災難、それは少女のせいか、それとも彼のせいか。
果たして、彼は誓いを守れるのか?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〈注意〉
この作品は冥月 霜華と黒羽のリレー小説です。サブタイトルに「☆」がついているのが冥月 霜華作、「★」がついているのが黒羽作です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-15 21:00:00
58771文字
会話率:38%
IN:0pt OUT:5pt
総合ポイント:12pt 評価ポイント:4pt
別れの夜。
愛していたのに、それは表面ばかりだったのか?
心から愛していたのは、私だけ……?
ノート1ページの短編です。
最終更新:2015-11-16 11:55:31
824文字
会話率:0%
IN:0pt OUT:77pt
総合ポイント:8pt 評価ポイント:8pt
気がつけば異常事態。ゲームの中からこんにちは。
俺は逃れられない過酷な将来を憂い、咽び泣く。
最終更新:2015-10-28 03:34:16
10134文字
会話率:14%
IN:0pt OUT:33pt
総合ポイント:39pt 評価ポイント:17pt
ある日、星田彰人は級友宛のラブレターを漁っていた。するとそこで見つけたのは招待状。
つまり、異世界への切符だった。
【名を挙げろ】
その言葉と共にチートスキルを与えられて彰人の物語ははじまるはずがーースキルの発動条件が厳しすぎる。
ハーレムを作らなければスキルが使えない!だが、発動すれば強力!
そんなポンコツスキルを利用して、なんやかんやとハーレムを作り、英雄になっていく、そんなお話です。
ラブコメ要素も多々ありますが、一応冒険がメインです。よろしくお願いします。
御都合主
義やら、色々ありますが、ご了承ください。
レビューコメント、評価、ブックマーク、咽び泣きます。もう、嬉しくて。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-19 07:00:00
54567文字
会話率:27%
IN:0pt OUT:6pt
総合ポイント:46pt 評価ポイント:8pt
母親が再婚をした。父親になる男性はとても優しげだ。しかしその男性には二人の息子がいてーーかくして男キライな私の粉骨砕身ライフのはじまりはじまり。
ランドセルを背負う弟はキュートで可愛らしい。が「ねえ、そんなに警戒しなくても襲ったりしないよ」輝かんばかりの笑顔を浮かべる男に、今日も私は嗚咽する。
最終更新:2015-08-06 18:45:08
20885文字
会話率:48%
IN:0pt OUT:56pt
総合ポイント:34pt 評価ポイント:14pt
【第19回フリーワンライ】
本日のお題:渡る/書ける/世界は輝いた/グリム童話/星と嗚咽
ジャンル:オリジナル、BL
pixivにも掲載中。
創作メモをつけてます。
最終更新:2015-04-22 21:02:00
2160文字
会話率:42%
IN:0pt OUT:74pt
総合ポイント:2pt 評価ポイント:2pt
[作品紹介] (※少し過激な描写の詩も含まれるかもしれませんので一応R15指定で。注意書きがあるもの以外は恐らく大丈夫です) 人は皆、自分の生きる道を探す探索者(シーカー)だ。しかし彼らは正確な地図を持たず、先ずは自分の居る位置からの記録を始める… 迷い、模索し、周囲の状況を使い方のよくわからない物差しや巻尺、ノギスで測量する日々。違うぞそれは六角レンチだ、買ったコンパスの方位の見方もわかんねえ。今年の恵方はどっちだったかな。この物語はそんな探索者達の中の一人、「臭大豆
」の世界探訪の物語である。 …意味不明。(cv.AIBO) 分かりやすく説明すると書き殴りっぱなしのまま部屋の隅で死んだように眠っていた詩歌を掘り起こした短編集です。ダイナミック墓暴き。WAO!果たして掘り起こしてよかったのだろうか…と後悔することもあるでしょうが私は元気です。 もし、万に一つ。お気に入りの詩が見つかって、引用したい、楽曲としてコラボしたい!という様な事がありましたら咽び泣いて転げ回って壁に体をぶつけた痛みに耐えながらも喜びます、お気軽にどうぞ。でもそんな事有り得ないよなあ…とニヒることもしばしば。だけど作詞家としての道も興味があるかも。そんなゆるふわ(←ドログチャの間違いでは?)ドリーマー臭大豆の作品集。面白半分で覗いてやって戴けると幸いでございます ※もし臭大豆本人が他サイトへの転載を行うことがあれば冒頭にリストでも作ります折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-10-29 21:03:21
10970文字
会話率:13%
IN:0pt OUT:48pt
総合ポイント:4pt 評価ポイント:2pt
煙にまみれた人たちの平凡な日常。
最終更新:2014-10-19 10:02:08
378文字
会話率:0%
IN:0pt OUT:25pt
総合ポイント:19pt 評価ポイント:19pt
憧れとオナトになるということ
最終更新:2014-09-20 22:44:16
1089文字
会話率:42%
IN:0pt OUT:50pt
総合ポイント:24pt 評価ポイント:22pt
作:たかだ よしまさ
ノンジャンル
連載
N1173CG
お忘れではございませんか?。
友人と笑いながら駆けたあの公園。
キリキリ鳴るブランコの音。
太ももに張りつくぜんぜん滑らない滑り台。
だらだら溶ける甘いアイスキャンディー。
いじめっこの笑い声。
いじめられっこの泣き声。
終わらない侮蔑と嗚咽。
踏み潰したアリンコの感触。
花びらのように引きちぎった蝶々の羽。
懐かしくもおぞましい、思い出の音色が溢れ出す楽しい楽しいオルゴー
ル。
あなた様のいつもの素敵な日常にちょっぴり歪んだスパイスをくわえる、愛と涙と狂気に満ちた気まま更新のショートストーリー集。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-16 22:55:21
7966文字
会話率:38%
IN:0pt OUT:19pt
総合ポイント:8pt 評価ポイント:8pt
作:cloverの三ツ葉の方(二百or四百文字)
ノンジャンル
短編
N7433CB
「この書き出し/締めいかがですか その壱」【 傷口からはらはらと零れたのは桜の花びらだった 】で失恋話書いた。恋っていつ終わるんだろう。元カノが親友と恋人つなぎしてるとこを見て、ああ、もう未練を引きずらなくて良いんだ、とほっとする話です。苦手な方はご注意を。ってか多分主人公超泣いてる。描写してないけど。
最終更新:2014-04-24 11:21:20
767文字
会話率:0%
IN:0pt OUT:100pt
総合ポイント:12pt 評価ポイント:12pt
私には双子の姉がいる。この世の全てから愛されるために生まれてきたような、輝かしく、世界で一番嫌いな女。
だから私はあの女を忘れる。いなかったことにする。比べられることも苦しむこともない、私として、ただの相馬絲として生きるために。アルファポリスさまでも公開中。
最終更新:2014-04-17 21:12:45
11767文字
会話率:32%
IN:0pt OUT:31pt
総合ポイント:5891pt 評価ポイント:3213pt
作:cloverの三ツ葉の方(二百or四百文字)
ノンジャンル
短編
N2865BV
「三題噺のお題メーカー」で出たお題で書いた。お題の要求でえせホラー風味……にならぬ。仄暗さ微塵も無いが、古くてカビ臭かろうが、普段使わない木造校舎でわいわいがやがや騒げば愉しいよな。この後このイヤな眼鏡持って男子が女子追い回して先生に叱られんの想像つくわ。別の側じゃ、主と男子が格闘してホコリに咽せまくってんだろ? どっちみち、女子が先生呼んで叱られるな。……バカしかいない。
最終更新:2013-10-19 19:37:28
200文字
会話率:24%
IN:0pt OUT:8pt
総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt
ノイズが混じった嗚咽の音。
最終更新:2013-07-30 23:55:48
950文字
会話率:0%
IN:0pt OUT:25pt
総合ポイント:2pt 評価ポイント:2pt
遠い異国の地に留学していた青年はある日、その国を去った。
女は彼にこの国に残るようにせがむが、彼はそれを聞き入れず列車に乗り込む。
列車が走り出す時、女は青年を追いかけようとホームを走る。
青年は必ず迎えに行くと誓い、彼女も彼が戻ってくるのを待つと誓った。
東へと進む列車の中に、彼女の別れを悲しむ青年の嗚咽が響き渡るのであった。
最終更新:2013-03-17 20:40:29
1942文字
会話率:11%
IN:0pt OUT:41pt
総合ポイント:4pt 評価ポイント:2pt
儚き思いに身を寄せて。それでも叶わぬ女の宿業。
最終更新:2013-03-15 01:56:45
274文字
会話率:0%
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総合ポイント:2pt 評価ポイント:2pt
景子は美しい恋人タクヤの部屋に通い続ける。イケ面と言うより美少年という言葉が相応しいタクヤの部屋は咽るほど濃いアロマの香に満ちている。決して心の内を景子に覗かせようとしないタクヤ。景子は部屋で口紅のついたカップを見つける。その後、景子がタクヤの部屋で見たものとは・・・。
最終更新:2012-01-11 11:25:49
1515文字
会話率:40%
IN:0pt OUT:35pt
総合ポイント:16pt 評価ポイント:16pt
たった八人の人間が、化物と化した六十五億人と人類の存亡を懸けて死闘を繰り広げる。人間達の前に蠢くのはゾンビよりも性質の悪い「ノーアイズ」…。それは日々高速進化していくアンデッドだった…!貴方が目にするのは、絶叫と絶望のバイオショックと、嗚咽と酸鼻のグロテスク。そして腐敗と崩壊のニューヨーク…。
とまぁ堅い挨拶は置いといて、だ。俺の名前はジョンってんだ。レジスタンスのリーダーをやってる。よろしくな。おっと、そこの君。スクロールせずに俺の話を聞くんだ。さてと、画面
の前の君に単刀直入に言う。俺らの仲間に入ってくれないか?お前の目はそこいらのぬるま湯話を聞き飽きたような目だ。画面越しでもわかる。もしお前がこの世界に入ったら狂乱地獄へのトリップできっと満足させてやる。さぁ、さっさと化け物共のどてっ腹に鉛玉をぶち込もうじゃないか。Let's PUNK!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-09-21 22:13:20
73237文字
会話率:14%
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総合ポイント:313pt 評価ポイント:95pt
コンクリートからの嗚咽
キーワード:
最終更新:2011-06-23 02:00:20
351文字
会話率:0%
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総合ポイント:0pt 評価ポイント:0pt
祈りを捧げる間もなく少女は逝った。毎年この国境付近には多くの難民が流れ着いて、国境を超えて行く。国境の向こうは自由が待っているが、ほとんどが国境を越えることなく死んでいく。それは長い間の飢えと町中に蔓延している疫病に付け加えて、越境を阻止する国民軍の手による粛正行為があるからだ。
狂乱するほどの嗚咽が響き渡る。それは先ほどの少女の母親だった。ひとしきり泣き喚き、祭壇の神とイエスを罵った。私はただ目を伏せて非難から逃れた。やがてひとしきり泣いた後になり、教会の扉は開き国民軍
の兵士が3人ほど入って来て、先ほどの母親を連行していった。正規の逮捕だと公言しているが、恐らくは暴行して楽しんだ後に殺して、霧の深い西の森へと捨てるのだろう。
兵士の一人が小さな包みを祭壇に置き、祈りを捧げる。私は兵士へ洗礼をする真似をして、祭壇の供物をこっそりと回収する。そしてよるも静まり、表の扉を閉じてから私は自分一人である事を確認すると、祭壇に跪き懺悔するのだった。
「お許しください、どうかお許しください」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2011-01-16 23:55:21
2638文字
会話率:29%
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総合ポイント:6pt 評価ポイント:6pt
アメノ・ウズメはボクのために唄った。それは、ボクという檻にボクという人格を停滞させるお呪い。その唄のおかげで、ボクはボクのままでいられる。だけど、彼女と過ごしているうちにボクは不可解な白昼夢を見ることになる。殺されたボク。コノハナ・サクヤという少女。そして、心臓。それから、ナイフ。それらの白昼夢を見ているうちに、ボクは気づいてしまった。ウズメの唄は、ボクの死を加速させる呪いでもあるということに。だけど、ウズメはずっと唄い続けるだろうし、ボクも黙って彼女の唄を聴き続けるだろう。
ウズメは、咽が枯れるまで。ボクは、命が枯れるまで。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-10-27 00:30:57
36369文字
会話率:33%
IN:0pt OUT:8pt
総合ポイント:2pt 評価ポイント:2pt
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