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検索結果:4112 件
作:間咲正樹
恋愛
現実世界[恋愛]
短編
N2039IC
「ウェーイ唐瀬(からせ)ぇ! 差し入れ持ってきてやったぞー!」
「ゲッ」
俺が一人暮らししている安アパートに、今日も菅木(すがき)先輩が合鍵で勝手に入って来た。
「……先輩、いつも言ってるじゃないですか。来る時は事前に連絡くらいくださいよ」
「キャハハ、ごめんごめ~ん。そうだよなぁ、唐瀬も健全な男の子だもんなぁ。自分磨きに勤しんでるところをアタシに目撃されたら、恥ずかしくて泣いちゃうよなぁ」
「またそういうことを……」
先輩が下卑た笑みを浮かべながら、俺の股間を見下
ろしてくる。
「先輩も一応は大人の女性なんですから、もっと慎みを持ってくださいよ。まあ、見た目は小学生ですけど」
「ウォイ唐瀬テメェ!? 見た目の話はすんなっていつも言ってんだろうがオラァ! 握り潰すぞ!」
「何をですか」
菅木先輩は大学の一個上の先輩で、21歳のれっきとした大人なのだが、身長140センチほどのロリ体型なので、俺と並んで歩いていたら傍から見たら完全に事案である。
2人で街中を歩いている時も、何度周りから白い目で見られたことか……。
そんな先輩からの誘いで、格ゲーで負けたほうが罰ゲームとして、勝ったほうの言うことを何でも聞くということになり……!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-24 21:14:51
5399文字
会話率:54%
IN:0pt OUT:33pt
猟奇殺人者・冴島冬輝の裁判は、無罪判決で幕をとじた。刑法三九条、心神喪失者の罪は罰しない。しかしそれは、これからおこる惨劇のはじまりにすぎなかった…。
最終更新:2023-02-18 02:12:15
104858文字
会話率:47%
IN:0pt OUT:10pt
作:XI
文学
ヒューマンドラマ
短編
N9231IB
グッバイ、ガスマスク
※ウバクロネ様のイラストに寄せて
最終更新:2023-02-18 00:31:34
4556文字
会話率:42%
IN:0pt OUT:64pt
作:間咲正樹
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異世界[恋愛]
短編
N9132IB
「でね、三位決定戦で僕は圧勝して、見事三位入賞を果たしたというわけさ!」
「へえ」
婚約者であるジェフとの、二人だけの茶会の席。
いつもながらのジェフのつまらない自慢話に、適当に相槌を打つ。
大した実力者も出場していない、内輪だけのフェンシング大会で三位になったくらいで、どうしてそこまでドヤれるのかしら?
せめて一位になってから出直してきてほしいものだわ。
まあ、口振りからして準決勝ではボロ負けしたっぽいし、到底無理な話でしょうけど。
「ああそうだ、ところでエレ
ン、実はちょっと大事な話があるんだけどさ」
「……!」
私は思わず身構えた。
ジェフがこういうことを言い出す時は、決まってろくなことがない。
依然カジノで散財して多額の借金を抱えてしまった際は、両家を巻き込んで大騒動になったものだ。
「……何?」
「うん、実はさ、せっかくだから僕も愛人を作りたいと思ってるんだけど、いいかな?」
「…………は?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-17 21:03:50
3162文字
会話率:49%
IN:0pt OUT:31pt
作:間咲正樹
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異世界[恋愛]
短編
N3718IB
「クラウディア・ヴィヴィアーニ、ただ今をもって、キミとの婚約を破棄する!」
「――!」
国中の貴族が集う煌びやかな夜会の最中。
公爵令嬢のクラウディアは、婚約者であり王太子殿下でもあるアレッシオから、唐突にそう宣言された。
アレッシオはクラウディアが男爵令嬢のロレッタを階段から突き落としたことを理由に、婚約を破棄すると言うのだ。
だがそれはまったくの事実無根。
クラウディアは弁明するも、アレッシオは聞く耳を持たない。
するとクラウディアは――。
「承知いたしま
した。このクラウディア・ヴィヴィアーニ、婚約破棄を謹んでお受けいたします」
アレッシオに対して、うやうやしくカーテシーを取った。
「ハッ、やっと素直になったか! それでいいんだよ、それで!」
「――ですが」
「ん?」
クラウディアはおもむろに手袋を外し、それをアレッシオの顔面目掛けて――。
「ブベッ!?」
「「「――!!?」」」
思い切り投げつけた。
「我が誇りを穢されたことだけは許せません。わたくしは殿下に――決闘を申し込みます。わたくしが勝った暁には、ロレッタ嬢と共に、誠心誠意謝罪していただきます」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-04 21:02:51
15673文字
会話率:49%
IN:0pt OUT:43pt
作:詩田門 文/すぎモン
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現実世界[恋愛]
短編
N0634IB
ウチの剣道部には、インターハイ女王になった超絶美少女剣士がいる。
他の部員達にはそうでもないんだけど、俺と稽古する時だけ殺気剥き出しでフルボッコにしてくる。
なぜだ?
解せぬ。
※クールな美少女剣士が、デレッデレになるまでのラブコメ短編です
最終更新:2023-01-28 11:33:04
5540文字
会話率:36%
IN:0pt OUT:45pt
作:まさたけ
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現実世界[恋愛]
短編
N0419IB
「ひ、氷海(ひうみ)さん、好きです! 俺と付き合ってください!」
「……死ねばいいのに」
「ガハァ!?」
とある高校の昼休み。
二階の教室の窓からふと裏庭を見下ろすと、今日もクラスメイトの氷海さんにこっぴどくフラれた男子生徒が、地面に倒れて天を仰いでいた。
これで今月だけで何人目だろうか……。
だが、倒れた彼はどこか恍惚とした表情をしていることから、そっちの趣味がある人種なのかもしれない。
だとしたらむしろご褒美なの、か……?
氷海さんは氷のように冷たい威圧感
のある言動と、世界三大美女を彷彿とさせるその容姿から、【絶氷の女帝】の異名を持つ、雲の上の存在だ。
同じクラスというだけで僕とは神様とミジンコくらい住む世界が違うので、僕が氷海さんと関わり合うことは生涯ないと、この時は思っていた――。
※コラボ作品です。
【原案】しいたけ
【文】間咲正樹折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-27 21:05:15
5029文字
会話率:33%
IN:0pt OUT:26pt
作:あるかん
SF
空想科学[SF]
短編
N9920IA
無職の青年「太平健一」。唯一の趣味はVtuberの追っかけ。そんな退屈な彼の日常は、とある新人Vtuberとの出会いをきっかけに大きく動き出す……!
最終更新:2023-01-26 18:00:00
7688文字
会話率:46%
IN:0pt OUT:44pt
作:間咲正樹
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異世界[恋愛]
短編
N7602IA
「アメリィ、た、ただ今をもって、君との婚約を破棄する!」
「――!!」
国中の貴族が集まる夜会の最中。
わたくしの婚約者であり、我が国の王太子殿下でもあらせられるレオン殿下が、急にそう宣言しました。
そんな――!?
「ど、どういうことですか殿下! 悪い冗談はおやめください!」
「冗談ではない! 僕は僕なりに、深く考えた末の結論なんだ!」
何てこと……。
わたくしと殿下は政略結婚の間柄とはいえ、心は通じ合っていると信じていましたのに……。
しかも人生で一度も味
わったことのない絶望にめまいがしているわたくしを、周りの貴族たちはニヤニヤしながら無言で見つめています。
ヒドいわ……!
「……つまり殿下は、わたくしのことがお嫌いになってしまったということですね?」
ああ、もう、いっそ死んでしまいたい……。
レオン殿下から愛されない人生なんて、何の意味もありません……。
「そ、そんなわけないじゃないかッ!」
「……え?」
殿下……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-20 21:04:36
1347文字
会話率:53%
IN:0pt OUT:31pt
作:GoodSunGGgaming
SF
VRゲーム[SF]
連載
N5228HZ
ヴァーチャルサバイバルシュミレーションゲームであるゾンビパニックワールドの世界に取り残された主人公、葉屋勝(はやすぐる)
あらゆるゾンビ物のエンターテイメントを体験してきた勝にとっては生き残るのはぞうさもないはずだった。
この世界では魔物もゾンビ化しており様々な生命体が腐敗しているのだ。
襲いかかってくるヒロインもゾンビだったりして疑心暗鬼になりながらも人間だと主張する桑田愛里とともにゾンビワールドを生き抜いていくのであった。
最終更新:2023-01-15 10:04:29
11095文字
会話率:59%
IN:0pt OUT:9pt
作:間咲正樹
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現実世界[恋愛]
短編
N4673IA
狭霧課長は28歳という若さで課長に就任した才媛で、常に冷静沈着な態度と、女王様を彷彿とさせる美しい容姿から、陰で『氷の女王』と呼ばれている俺の憧れの上司だ。
狭霧課長に認められたいがために、日々の仕事を頑張っていると言っても過言ではない。
――そんなある日のこと。
定例のリモート会議で、いつもはオフになっている狭霧課長のパソコンのカメラがオンになっており、課長の部屋が画面に映ってしまうというハプニングが――!
しかも部屋の壁一面には、夥しい数の俺の写真が貼ってあり……!?
最終更新:2023-01-13 21:08:55
2374文字
会話率:45%
IN:0pt OUT:9pt
作:間咲正樹
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異世界[恋愛]
短編
N1693IA
貴族学園のとある放課後。
侯爵令息のレスター様が、男爵令嬢のクレアさんにプロポーズする現場を偶然目撃してしまった私。
だがそこに、「ちょっと待ったぁ!!」と怒鳴り声を上げて乱入してきた男性が――。
それは公爵令息にして我が学園の生徒会長でもある、通称『暴君』ブラッド様。
ブラッド様もクレアさんのことが好きで、所謂三角関係だったのだ。
その場で自分もクレアさんにプロポーズするブラッド様。
そしてクレアさんに選ばれたのは――ブラッド様だった。
一人残されたレスター様は、天を仰ぎな
がら声を押し殺して泣いた。
――私は今にも胸が張り裂けそうだった!!
私はロマンス小説でも、いつも当て馬キャラに感情移入してしまうタイプなの――!!
とはいえ、私に何ができるわけでもない……。
こっそりその場から離れようとした、その時――。
「――!?」
「――! 誰!?」
私が一歩下がった先にたまたま木の枝が落ちていたらしく、それがポキリと子気味いい音を鳴らしたのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-06 21:07:49
5930文字
会話率:48%
IN:0pt OUT:13pt
作:澄夜
ファンタジー
ハイファンタジー
連載
N3226CX
世界は五つの輝きからできている。五輝と呼ばれるそれを自由に操り、操作する術が存在感を増す時代、術と剣の両方を扱う術剣士を目指す一人の少女がいた。
ある兄弟子の帰還が彼女を変え、彼女は兄弟子を変える。
一人の術剣士の成長は時代の変化と絡み合い、大きな転換点をもたらす。
(一応)オリジナルの剣と魔法の世界です。
全体で五部から六部構成を予定しています。
本業も忙しいため不定期連載になりますが、お付き合いいただければ嬉しいです。
最終更新:2022-12-30 23:47:41
36046文字
会話率:40%
IN:0pt OUT:9pt
作:間咲正樹
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現実世界[恋愛]
短編
N8507HZ
「お兄ちゃん」
「ん? ――!」
おもむろに俺の部屋に入って来た祐実(ゆみ)を見て、思わず息を吞んだ。
祐実は青を基調にした花柄の振袖を着ており、普段は下ろしている髪をアップにしていたのだ。
艶めかしいうなじが覗き、得も言われぬ背徳感がよぎる。
「どうしたんだよその格好」
「……お兄ちゃんと、初詣に行きたくて」
「……ああ、初詣か」
確かに今日は大晦日。
子どもの頃はよく二人で初詣に行ったものだが、祐実が高校に入ってからは、祐実は友達と初詣に行くようになり、去
年も一昨年も大晦日は別々に過ごしていた。
「今年は友達とは行かないのか?」
「……うん、今年はお兄ちゃんと行くって言ったから」
「そ、そっか」
何故今年に限って俺と行きたいなんて言い出したのかは見当もつかないが、別に断る理由もないしな。
「じゃあ、久しぶりに二人で行くか」
「……うん!」
「――!」
普段は無表情な祐実が不意にヒマワリみたいな笑みを浮かべたので、俺の心臓がドキリと一つ跳ねた。
イ、イカンイカン、妹に対して、何をドキドキしているんだ俺は。
今から約10年前、俺が9歳、祐実が8歳の時に親が再婚して義理の兄妹になった俺たち。
この10年、俺は祐実のことを兄としてずっと守ってきたんだ。
最近はめっきり大人の女に成長しつつある祐実を見て、煩悩に頭が支配されそうになることが増えたが、いい機会だ、除夜の鐘を聴いて煩悩を退散させよう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-30 21:06:53
4236文字
会話率:50%
IN:0pt OUT:39pt
作:キサヤミツベ
文学
ヒューマンドラマ
完結済
N7004HY
最悪の大戦後、人間は海上都市に住み地上を恋しがる。
ヘキサッド・キャピタル国の巨大な海上都市に暮らしているアヴァは夢を売るアーティストだ。
自らの夢を映像化し五感全てで感じることが出来る追体験型夢物語は一大エンターテイメントとなっていて、「人の夢を盗み見る」この非現実的体験にハマる者は多い。
夢を売るアヴァ、口うるさい兄、アル中の母。
アヴァの抱えている問題とは何なのか、人間は機械と共にどう生きるのか…?
―――どこか別の近未来にいる家族の物語―――
※この作品はアル
ファポリス/カクヨム/noteにも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-27 21:00:00
43869文字
会話率:16%
IN:0pt OUT:14pt
作:間咲正樹
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異世界[恋愛]
短編
N5415HZ
「イェッタ、ただ今をもって、君との婚約を破棄する!」
「――!!」
時は12月24日。
国中の貴族が集う夜会の最中、公爵令嬢イェッタの婚約者であり、王太子殿下でもあるベルンハルトが唐突にそう宣言した。
ベルンハルトの隣には、男爵令嬢ペトラの姿が。
ベルンハルトはイェッタが裏でペトラに陰湿な嫌がらせをしていることを理由に、婚約を破棄してきたのだ。
だがそれはまったくの事実無根。
ペトラの虚言に、ベルンハルトはまんまと騙されているのである。
イェッタがいくら弁明しても、聞く耳すら
持たないベルンハルト。
絶体絶命かと思われた、その時――。
「ホッホー、メリークリスマァス」
「「「――!?!?」」」
バルコニーから突然、赤鼻のトナカイが引くソリに乗った、謎のイケオジが会場に乱入してきた。
謎のイケオジはモフモフの赤い服とナイトキャップを身に纏っており、立派な白髭を生やしている。
そして大きな白い袋を背負っていた――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-23 21:12:19
2924文字
会話率:50%
IN:0pt OUT:30pt
作:矢口
ファンタジー
ハイファンタジー
連載
N1506CP
正義感の強さから逆に虐めの標的となり、引きこもってしまった亮平。
やけを起こした結果、事故死した彼は、無限の時間が流れる『煉獄』へ閉じ込められてしまう。
生き返る条件として与えられたのは、千人の人間からの信望。
異世界で「人間」の信頼を得られなければ、『煉獄』へ逆戻り。
やり直しを願う彼に異世界は甘くない。
だが、亜人の女の子達だけは優しかった。
『煉獄がナンボのもんじゃ! 彼女達を救ってやる!』
異世界でチートを使えば使う程、ハーレムが大きくなればなる程、煉獄は近づく。
チ
ートパワーすら彼を飲み込む事を狙う最悪の条件。
煉獄帰還コース決定か? 「だが俺は後悔はしない!」
なぜかって? だって……お姉ちゃんのおっぱいが大きいんだもん!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-12 19:00:00
252573文字
会話率:26%
IN:0pt OUT:79pt
作:間咲正樹
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現実世界[恋愛]
短編
N6949HY
「ねえ筧(かけい)君、量子力学って知ってる?」
「え?」
僕と榊(さかき)さん以外誰もいない、放課後の教室。
日直だった僕たち二人は並んで黒板を拭いていたのだが、榊さんが唐突にそんなことを訊いてきた。
量子力学……?
「うーん、名前くらいは聞いたことあるけど、具体的なことまではわからないな」
「ふふ、私も聞き齧った程度の知識しかないんだけど、何でも量子っていう目に見えないくらいとっても小さい物質は、誰かに見られてる時だけ挙動が変わるんだって。その謎を研究する学問らし
いよ」
「は?」
そんなバカな……!?
※「なろうラジオ大賞4」の参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-02 21:07:23
807文字
会話率:52%
IN:0pt OUT:19pt
作:間咲正樹
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異世界[恋愛]
短編
N4053HY
「リヒャルト様、このフリーダ、本日よりあなた様の妻として精一杯務めさせていただきます。何卒よろしくお願い申し上げます」
「……ああ」
桜の蕾が長い眠りから目覚めたばかりの、麗らかなある日。
広大なバラデュール侯爵家の一室にて、私は今日から夫となるリヒャルト様に、うやうやしくカーテシーを取った。
だが、リヒャルト様から返されたのは、「……ああ」という素っ気ない返事だけ。
絵画に描かれる魔王を彷彿とさせるような、冷たくも美しい瞳が私を刺す。
でも然程ショックはない。
何せ私はつい先月、婚約者に浮気された挙句、婚約を破棄された身なのだ。
理由はどうあれ傷物となった私と、新たに結婚してくれる人など現れるはずもない。
そんな中唯一打診をくれたのが、何とあの名門バラデュール侯爵家だったのである。
一人息子のリヒャルト様の妻に、私を欲しいとのこと――。
私の両親は大層喜び、二つ返事でこうして結婚の運びとなったのだった。
何故バラデュール侯爵閣下が、私なんかを大事な一人息子の妻にしたがったのかは見当もつかないけれど、当のリヒャルト様からしたら迷惑極まりなかったことだろう。
だからこそ、リヒャルト様のこの態度も当然よ。
傷物の自分をもらっていただいたことに感謝こそすれ、文句を言う権利は微塵もないわ……。
……ん?
その時だった。
リヒャルト様の隣でずっと笑顔で佇んでいた従者さんらしき人が、どこからともなくスケッチブックを取り出し、物凄い早さでそこに何かを書き始めた。
い、いったい何を……?
従者さんはスケッチブックをリヒャルト様の後頭部辺りにそっと掲げた。
そこにはこんな文章が書かれていた――。
『ふわああああん!! 俺のバカバカバカ!! 何であんな素っ気ない返事しかできなかったんだよおお!!! ホントはフリーダのことが好きで好きで堪らないのに!!! 婚約破棄されたって知った時は、「ヨッシャアアアアア!!!!」ってガッツポーズして、速攻で父上に結婚の打診をするように土下座までしたのにッ!! でも、愛しのフリーダを目の前にしたら、緊張して上手く喋れねえよおおおお!!!』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-25 21:01:49
3998文字
会話率:34%
IN:0pt OUT:65pt
作:間咲正樹
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現実世界[恋愛]
短編
N1356HY
「姉ちゃん、こいつがいつも言ってる淳弥(じゅんや)だよ」
「あらいらっしゃい。雄馬(ゆうま)がいつもお世話になってるね」
「――! ど、どうもはじめまして……」
「ふふ、こちらこそはじめまして」
最近友達になった雄馬の家に遊びに来たところ、雄馬のお姉さんが出迎えてくれた。
――俺の全身に雷に打たれたかのような衝撃が走った。
な、何て綺麗な人なんだ……。
大人の余裕を感じるショートボブの茶髪。
獲物を狙う女豹みたいな蠱惑的な瞳。
プルリと艶のある唇。
そして抜群
のスタイル……!
そのうえ服装は薄手のキャミソールにホットパンツという、思わず「そんな装備で大丈夫か?」と訊きたくなるくらい、布面積の乏しいものだった――!
今にもキャミソールから、たわわわわわな双丘がセカンドインパクトしそうだ……。
「俺の部屋二階だから、そこで遊ぼうぜ」
「あ、うん」
「後でジュースとお菓子持ってってあげるね」
お姉さんからニコリと微笑まれ、また一つ心拍数が上がった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-18 21:10:17
5105文字
会話率:48%
IN:0pt OUT:23pt
作:間咲正樹
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異世界[恋愛]
短編
N8589HX
From:エリオット・ゴッドリッチ
To:ディアドラ・バンフィールド
6/10 10:15
婚約破棄のご報告について
バンフィールド伯爵家
長女ディアドラ様
お世話になっております。
ゴッドリッチ侯爵家の長男エリオットです。
突然のことで大変恐縮ではございますが、弊家で諸々検討した結果、今月末をもって御家との婚約を破棄させていただくことになりましたので、ご報告いたします。
ご理解いただけますと幸いです。
何卒よろしくお願い申し上げます。
From:ディアドラ・
バンフィールド
To:エリオット・ゴッドリッチ
6/10 10:43
Re: 婚約破棄のご報告について
ゴッドリッチ侯爵家
長男エリオット様
お世話になっております。
バンフィールド伯爵家の長女ディアドラです。
弊家との婚約を破棄したいとのこと、大変驚いております。
ただ、御家と弊家は長年業務提携しており、一方的に婚約を破棄することは契約違反にあたります。
どうか今一度、ご検討いただけないでしょうか。
何卒よろしくお願い申し上げます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-11 21:04:04
2588文字
会話率:0%
IN:0pt OUT:40pt
作:山口大生
文学
ヒューマンドラマ
連載
N8535HW
冒険もののエンターテイメントが大好きな主人公は大学卒業後ゲーム会社に就職するが、あるきっかけから、タクシードライバーに転職する。その後、タクシードライバーの仕事は自分が憧れていた冒険の仕事だと気づき、タクシードライバーとして成長する。
(毎週更新予定)
最終更新:2022-11-07 22:07:37
8110文字
会話率:0%
IN:0pt OUT:104pt
作:大和撫紫蘇
その他
その他
連載
N6807HX
あるところに青年がいました。
その青年は、不幸にも家族を事故で失い、幸運にも莫大な財産を得た。彼はとても精神が破綻していたので、ふと思ったのです。
そうだ、デスゲームをやってみよう、と。
幸い青年に忠実な使用人が多くおり、また一族の触手は財界、政界に通じるため、彼を阻むものは何一つありませんでした。
問題は、このデスゲームが真にエンターテイメントであるかどうかです。
人狼ゲームとデスゲームを掛け合わせた作品が巷に多くあります。毎日人を吊り、人が喰われる人狼ゲー
ムは緊張感があるますが、このデスゲームは果たして人狼ゲームとして成立しているのでしょうか。理詰めに人狼を追い詰めるには村人は一致団結する必要があります。しかし、死んでしまったら終わりのデスゲームで誰が喜んで首を差し出すでしょうか?
青年は自分の能力を過信していません。青年は偶々今の立場にいるのだということを理解しています。
かくして人狼ゲームをデスゲームとして成立させるためのデスゲームが始まったのでした。
※これは人狼ゲームをデスゲームとして成立させるための思考実験です。人は死にますが、推理する要素は特に設けておらず、またルール的に破綻する場合があります。ご容赦ください。またどのようなルールにすればデスゲームとして成立するのか作者自身わかっていないため、新話投稿は未定です。完成したら投稿します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-06 23:03:44
6753文字
会話率:23%
IN:0pt OUT:93pt
作:間咲正樹
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現実世界[恋愛]
短編
N5865HX
「ゲェ、私の負けかぁ」
「イエーイ、勝ちー!」
「じゃあ約束通り、ちゃんと津島君に告白してよね」
「……わかったわよ」
――!
とある昼休み。
図書室に向かう途中、人気のない科学室の中で、僕と同じクラスの女子三人がこそこそとジャンケンをしている光景を目撃してしまった。
ジャンケンに負けたのは、我がクラスのスクールカーストトップの冬森さん。
誰もが羨むような美貌を持つうえ、実家もお金持ちという、絵に描いたようなお嬢様。
そして津島というのは僕の名前だ……。
こ、
この流れはまさか――!
僕は慌てて、その場から立ち去り教室に戻った。
「ね、ねえ津島君、放課後ちょっと話があるんだけど、裏庭まで来てくれない?」
「あ、はい」
教室で一人ボーっとしていると、案の定冬森さんから声を掛けられた。
――そして迎えた放課後。
「つ、津島君、実はずっと前から好きでした。私と付き合ってください」
「――!」
僕たち二人以外誰もいない裏庭で、抑揚のない声で冬森さんからそう告げられた。
いや、正確には僕たち以外にも、先ほど冬森さんとジャンケンをしていた二人も、草むらに隠れてニヤニヤしながらこちらを窺っている。
――噓告白キターーー!!!!(大歓喜)
毎月二十冊以上ラノベを読んでる僕だからわかる!
この流れは、ラノベの定番中の定番、『噓告白』だッ!
最初はドッキリで付き合っていたスクールカーストトップの美少女と、スクールカーストドベの陰キャボーイが段々と心を通わせていき、やがて本物の恋人同士になるという、ラノベ界の王道オブ王道!
盛 り 上 が っ て ま い り ま し た。
……お、おっと、一人でズンドコしてる場合じゃない。
ここは噓だとは気付いていないフリして、何にせよ告白は受けないとね!
「あ、うん、ぼ、僕なんかでよければ、喜んで」
僕は敢えて声を震わせ、オドオドしながらそう返事した。
「あ、ありがとう、とっても嬉しいわ」
微塵も嬉しくなさそうな、引きつった笑顔を向ける冬森さん。
それに反して草むらに隠れている二人は、満面の笑みでハイタッチを交わしている。
「……じゃあ、早速二人で帰りましょ」
「そ、そうだね」
さてと、見せてやるとしますかね、ラノベ主人公の力ってやつを(倒置法)。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-04 21:12:57
4736文字
会話率:44%
IN:0pt OUT:50pt
出会いエンド。
犯罪者として追われる男と無邪気な少年、希望(のぞみ)。
都会の街を疾走する男と山奥の村で育ったのぞみ。
共通点のまったくない二人が目指す最終地点。
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最終更新:2022-11-01 17:48:57
68505文字
会話率:39%
IN:0pt OUT:64pt
作:間咲正樹
恋愛
異世界[恋愛]
短編
N2984HX
――およそ半年に及ぶ伯爵令嬢ステラさんへの密着取材。
――その締め括りとして、ステラさんは半年ぶりに故郷ニャッポリート王国へと帰って来ました。
「ああ、たった半年しか経ってないのに、随分懐かしく感じます」
――どうですか、久しぶりの生まれ故郷は?
「……そうですね。ここではいろんなことがあったので、帰って来たらもっと胸が苦しくなると思っていたんですが、意外と心が凪いでいることに、自分でも驚いています」
――それはこの半年で、ステラさんの中で心境の変化があったと
いうことでしょうか?
「……はい、そういうことかもしれません」
――本日はステラさんと共に、思い出の場所を巡っていきたいと思っています。
「ふふ、楽しみです」
――ステラさんは憂いを帯びた表情で、そっと微笑みました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-28 21:06:56
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