-floral- 小説家になろう　更新情報検索

嫌がらせを受けるおもちゃ職人が最後にと作ったくまのぬいぐるみに命が宿り、おもちゃ達の力を借りて閉店間際の店を再建していきます。 国中の子供たちに夢を与える為、汚い商売をする大手おもちゃ店に挑んでいく中、くまのぬいぐるみの秘密が紐解かれ…おもちゃの世界と国を巻き込んだ真相とは？ ※この作品は「Floral Mirror（http://doublesmirror.blog.fc2.com/）」にも掲載しています。

片想いシリーズに出てくるキミと私のお話になっています。 フィクションとノンフィクション、両方です。

キミの香りは変わらないのに、キミは変わってしまったんだね。

Floral Hearts 幼馴染編の最終幕「ジャスミン」。フリージアとリンドウでは語られなかった七年前の事件の真相が今、明らかに！！　メインは主人公の妹、柚原奏。真実に触れたとき、奏とその幼馴染たちが辿り着く結末は・・・

　斎笹簓は所謂『天才』に分類される人間だ。何の努力もなく成果を出せる、もしくは出せてしまう人間だった。天才は凡人を簡単に踏みつける。そこに自覚無自覚は関係ない。天才とはそういうものだ。いや、そんなものだと思っていた。

いろいろあった一学期ももうすぐ終わって、晴れて夏休み突入！！・・・だけど征一は生徒会、奏は病気で休んでいた為、補習を受けることに。自動的に夏休み最初の一週間は、葉月と２人で過ごすことになり・・・・・・前作のフリージアから分岐した、新たなるフロハの世界。――――鏡の中の竜胆（リンドウ）を、あなたは見つけられますか？

　西原詩帆は、孤立した少女だった。孤独なわけではなく、孤立しているだけだった。いじめられているわけでもないし、友達がいないわけでもない。彼女が誰かと話をしているところなんて数えるのも億劫な程に見てきたし、休み時間に彼女がクラスの女子と一緒に廊下を歩いているところだって何度も見た。孤独じゃない。しかしそれでも、俺には孤立して見えた。

　 　翔、奏、征一、葉月の四人は、本当の家族以上の家族と言っても過言ではない。それぞれ親が近くにおらず、けれどもそんな寂しさを微塵も感じさせないくらい、毎日を一緒に楽しく過ごしていた。 　初めて逢ってから１０年たった今でも、その関係は変わっていない。だけど、彼らの中には、今まで以上に強い感情が生まれ始めていた。それは、彼らがお互いをあたりまえのように好きあっている気持ちのさらに向こう・・・ だが、その感情（こい）を理解するには、彼らの距離は、あまりに近すぎたのだ・・・